feeさんと残響(この記事筆者)による、当エロゲ対談・読書会ブログ「止まり木の足りない部屋」を、いつもご覧いただき、ありがとうございます。
2018年7月現在、『つよきす三学期』対談の最中ではありますが、
この度、対談ブログを引っ越しすることになりました。
つきましては、三学期対談「第6回 蟹沢きぬ」編からは、引っ越し先のブログにて、お楽しみ頂けると、幸いに存じます。
なお、このjugemブログの旧ブログは、全ての記事・画像・コメントをそのままに、残したままにしておきます。
よろしくお願い致します。
fee
残響
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『つよきす 三学期』対談 各キャラ点数表は、こちらをご覧ください
☆1
fee「シナリオとキャラの点数が完全に一致してるw」
残響「あっ、ほんとだ! 小数点まで一致したのは初めてですね……」
fee「地味に凄いなw さて……シナリオから行くのが良いと思うんですが、懸案事項があるので最初にエロの話を少しだけさせてください」
残響「エロについてですか? これについては、ぼくは基本的に叩きモードになりますが……」
fee「そうでしょー? 僕、人生で初めて、【他人の感想に影響される】という体験をしたんですよ。なごみのエロシーンを【良いな!】と思ってプレイしている最中に、頭の片隅にちらっと、【でもこれ、残響さんは絶対叩くよな】って思ったんです。すると、その瞬間に僕まで楽しめなくなっちゃって……」
残響「はははははw」
fee「似たような話を聞いても、今までは【他人の意見に流されるなんてバカかよ】とか思ってたのに……。まぁ、そんなナイーブな事ではいけないんですけど、後に取っておくとテンションが上がらないんで、先に済ませさせてください……。
なごみのエロシーンは最高ですよ! 最高ですよ!って言っておきながら点数が7.5なのは、シーン数自体が少ないからです」
残響「シーン数が少ないのは『3学期』全般に言えますね」
fee「そうそう。更に言えば、2シーン目のHシーン(アフターストーリーのやつです)が、そこまで大好きではないからでもあります。ただ、なごみの1シーン目は、『つよきす3部作』の全Hシーンの中で1、2を争う素晴らしさですよ! さぁ、反論かかってこいや!」
残響「さて、ダメな箇所なんですが、2か所あるんです。その両方がすごく生理的に受け付けなかったんで点数は低いですが、Hシーンは、全体的には良かったんですよ。その2点、ピンポイントでダメすぎただけで」
fee「付き合ってないのにHしたから、っていう理由じゃないんですか?」
残響「そっちか……あぁ、feeさんの仰りたいのは、そうか(文脈の得心がいった)。うーん、まぁそれもないわけじゃないけど……」
fee「あぁ、違うんですかw いや、僕はそれだろうなぁと思って。こんな良いエロシーンなのに、残響さんはきっとつまんない反応をするんだろうなぁって。そう思っちゃった瞬間に自分まで興が冷めてしまったんですが……」
残響「確かにまぁ、そこも微妙だなぁとは思ったけど、そこは、このくらいでとやかく言うほどでもないかなと」
fee「ちょっと安心しましたw いや、その理由で低評価するのがダメとは言いませんが、僕はあまり納得できないポイントなので……。【こちらはそこを高評価していて、相手が低評価する理由も解っているのに、対談のためにもう一度それを聞かねばならない。しかもそれを聞いても納得できず、そのうえ僕のテンションが下がる】という地獄展開にはならなそうで良かった……」
残響「いやはや、安心していただけたようで何よりですw」
fee「僕が勝手に残響さんの答えを低レベルな方向で予想して、勝手にダメージを受けただけでしたか……。なんかすみません、本当に。その2か所について今聞いてもいいんですけど……」
残響「せっかくだから、後にしましょう。シナリオについて最初に語って、エロは後で話した方がまとまりそうな気もするので」
☆2
fee「このシナリオは……『1学期』のなごみシナリオとテーマが同じじゃないですか?」
残響「まぁ、そうですね。モチーフ的に」
fee「『1学期』から追加された部分としては、なごみと仲良くなるきっかけに格闘ゲームを持ってきているのと、中盤でなごみが対馬家で同居する展開があるところ。なごみが妹、レオがお兄ちゃん、乙女さんがみんなのお姉ちゃんみたいな、半家族的な同居生活の物語があります。なごみルート自体が、『家族』をテーマにした物語なので、レオにとっての『家族』である乙女さんを引っ張り出してきたのは、妥当な線かなと思いました」
残響「羨ましさに低得点をつけましたが、同居生活に関しては、羨ましかったです(恋人じゃなく家族として)」
fee「後半は僕も結構好きですね」
残響「えぇ、後半は良かったと思います。後半はね」
fee「前半の、ゲーセンのシーンがつまらないんですけど」
残響「このシーンのテキスト、8分の1くらいの文章量に圧縮しても、全く問題なかったですね」
fee「『バスケ』とか『桃鉄』とか『格ゲー』とかさぁ……どうでもいいシーンが本当に長い……」
残響「完っ全に同意です」
fee「『バスケ』は半歩譲って、一応世界的なスポーツなのでまぁいいとしても。『桃鉄』とか『ストリートファイター4』ですか? そこそこ有名なゲームであることは認めますけど、そんなシーンをダラダラと書かれても全然面白くないんで……」
残響「ちなみにこのネタはわかりました?」
fee「わからん。なごみの声優さんが海原エレナだから、海の原でウミハラっていうネタなのかなとも思ったけど」
残響「あぁーなるほどなるほど。でも多分、そうじゃなくて。プロ格闘ゲーマーの梅原さんという人がいまして。日本で初めてお金を稼ぐようになったプロのゲーマーさんなんですけど」
fee「そうなんだ。知っている人は知っているでしょうけど。僕も名前だけは聞いたことがあるな。というか残響さんから以前聞いたんだw」
残響「めちゃくちゃ有名かと言われると微妙ですかね……一応、こないだNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』にも出たんですが」
fee「そもそも元ネタを知っていても、『だから何?』じゃないですか? なごみがプロゲーマーを目指してるわけでもないし」
残響「ちなみに、ぼく自身は梅原さんの本は結構読んでいますが、格ゲーそのものについては全然知らないです。勝負師の思考哲学というものに興味があって」
fee「パロディ全般に言える事ですけど、『知らなきゃ面白くない』んじゃどうしょうもなくないですか? 文脈を無視して、単に言わせてみただけじゃないですか。なごみが超ゲーマーで梅原さんをリスペクトしているって設定でもあるなら、まだしも」
残響「まぁ……」
fee「『桃鉄』とか『バスケ』もそうなんですけど、知らない人でも楽しめるように書かなきゃ、この手のパロディとしては失格だと思うんですけど……。まぁ梅原さんは3〜4行だから流せるとして、格ゲーのエピソードは30分以上読まされるわけですし」
残響「そうですね。これを読んで、わずかでも『格ゲーをやってみたい!』と読者に思わせることができればいいんですけど。ただ格ゲーの専門用語を垂れ流しているだけですからね」
fee「なごみと一緒に格ゲーをやりたいとは思わなかったし、羨ましいとも思わなかったし。格ゲーの基礎はわかりますよ。しゃがみガードとか、そういうのはわかりますけど……」
残響「格ゲーファンの方なら、『へぇ、よく勉強してるね』とは思うでしょうけど、それ以上の感想はないんじゃないかなぁ*1」
fee「『桃鉄』はちょっとやりたくなったんですけどねw 仲の良い生徒会メンバーでワイワイと。でも、なごみと2人でひたすら格ゲーの日々は、別に羨ましくなかったなぁ」
残響「安易にオタクネタに頼っているなぁと思います」
fee「そう。それに、格ゲーである必然性が全くないんですよ。なごみと仲良くなるキッカケでしかないので」
残響「何かのゲームで、カニと対決すればそれでいいだけですよね」
fee「別にゲームじゃなくてもいいし、そもそもカニに絡める必要性すらないですよ」
残響「一応カニが話のとっかかりだけど……いや、カニもいらないか。ひどいなこりゃ」
fee「『1学期』では、料理の味見役をきっかけにレオとなごみが急接近しましたが、『3学期』ではそれが格ゲーに置き換えられました……。料理の味見役の方が、よほどテーマに合っていますよ」
残響「単なる劣化ですね、それじゃ」
fee「前半に関してはそうですね」
残響「カニに関しても、もう少し心温まるようなエピソードがあっても良かったですよね」
fee「対馬ファミリーの中になごみが混じったりしても良かった」
残響「確かに確かに」
fee「スバルとのやりとりが思い浮かばないけど、カニとは喧嘩友達だし、フカヒレとも『1学期』では接点があったんで、バランスは悪くないと思います」
残響「よっぴーやエリーに比べれば全然イケそう」
fee「よっぴーは厳しいなぁ……。エリーだと、対馬ファミリーじゃなくて霧夜ファミリーになっちゃいそう」
残響「そうそうw 天王寺さん関連の事なんですけど……自分が羨ましさの点を低評価したのは、天王寺さんの扱いが引っかかったので。天王寺さんが、のどかさんとすぐに離婚しちゃったじゃないですか。『1学期』でも、【あいつは敵だー!】的になごみが天王寺さんを勝手に敵視していましたが、『3学期』ではそれが離婚にまでつながってしまった。これは、やりすぎだと思ったんですよ。天王寺さんは良い人なのに。自分が反抗したせいでのどかさんも天王寺さんも悲しませているのに、反省している感じは全くしませんし」
fee「天王寺さんをなごみが追い込んだ、って形になっちゃってますからね」
残響「その辺で羨ましさが下がったんですよ。なんか浸りきれないというか」
fee「羨ましさと、浸りたい度はまたちょっと違うんだけどww まぁとにかく、天王寺さんが被害を受ければ受けるほど、なごみが理不尽な嫌がらせをしたように見えちゃうという構図がありますね」
残響「天王寺さんがいい人すぎますからね……。さかき傘さんはとにかく丁寧に文章を書く作家さんだと思いますが、それが良い方に出れば後半の対馬家での同居生活みたいに楽しい描写になりますし、悪い方に出ると前半の格ゲーみたいな事に……」
fee「文章力というよりも、情報の取捨選択ができていないような気がしますね」
残響「情報がたくさんあって良い、という評価もできるけど、膨らませすぎかなとも思います」
fee「膨らませるというか……。たとえば『1学期』のなごみルートは読むのに5時間かかって、そのうち5時間面白かったとして。『3学期』のなごみルートは読むのに10時間かかって、そのうち6時間面白かった、みたいな。
そりゃ、『楽しんだ時間』だけを見れば『3学期』なごみルートの勝ちかもしれませんが、面白かった時間とつまらなかった時間の比率を考えれば『1学期』のなごみルートの方が面白かったよねって。物語上不要な上に、退屈なシーンが多すぎますよ」
残響「このルートをやっていて思ったんですけど、乙女さんってやっぱり劇薬なんだなぁって。今回みたいにうまく使えれば良いスパイスになるんですけど。ぼくは乙女さんを今まで【お姉ちゃーん!】と慕ってきましたが、それはそれでゲテモノ食いだったのかなって」
fee「えっ、そうですか?」
残響「冷静に考えてそんな気がしました」
fee「『3学期』の乙女さんはそこまででもない気が。『1学期』の乙女さんは劇薬だったけど」
残響「『3学期』は乙女さんの使い方が巧いと思います。乙女さん自身もマイルドになりましたし。しかし、乙女さんの本質をそのままぶつけられたらキツイな〜というのは、今回読んでいて感じました」
fee「今回何かまずい行動をしてました?」
残響「いや、逆です。今回のような巧い使い方をしてくれればいいんです。逆に、今回巧かったからこそ、『1学期』のキツい乙女さんの描写が思い出されてしまって。
乙女さんを嫌いな人はいるだろうなぁ、と今になって思ったというか」
fee「『3学期』の乙女さんは、【みんなのお姉ちゃん】ですよね。……そういえばレオ君に媚びを売っていた1年生の女子に顔がないんですけど」
残響「いや、あんなのは要らん……(真顔)」
fee「喋り方が、『1学期』なごみエンドのフカヒレファンに似てる気がするんですけど、別人ですよねw」
残響「そこは別人だと信じたいw 同一人物だったらフカヒレがかわいそうすぎるw」
fee「なごみの悪口を言う1年生女子から、なごみを庇うシーンは良かったですけどね」
残響「レオ君がフォントいじりの大文字でガンというところは。割となごみの心に残ったみたいで」
fee「自分を庇ってくれたわけですからね。割と王道な展開ではありますが、良かったと思います。フォントいじりも善し悪しで、なごみルートエンディングの『知るか!好きだ!』というのはちょっと浮いてる気がしたんですけど」
残響「そうですか? ぼくは良かったなぁと思いましたけど……」
*1 この場合の「よく勉強してるね」はもちろん上から目線の、「でもこれってただの情報お勉強に過ぎないよね」というニュアンスです。
☆3
fee「キャラの話に移ります。『3学期』のなごみは『1学期』のなごみとちょっと違いますけど」
残響「より甘くなったっていう感じがしましたが……」
fee「甘くなりましたか?」
残響「ぼくはそう思いました。こちらをチラチラ見ているというか」
fee「でもデレは少なくないですか?」
残響「直接的なデレは減りましたが、内心デレているのを隠してクールを装っている、そういう感じの甘さがあって」
fee「『1学期』のなごみよりもヤンキー成分が随分減ったなと思います」
残響「そうなんですよね」
fee「『1学期』のなごみの方が、良い意味でも悪い意味でも病的だったかな。『1学期』のなごみはすごく危なっかしくて。そこが魅力でもあったし」
残響「おいおい大丈夫か?みたいな」
fee「そう。守ってあげないとヤバいんじゃないか? 心配だなぁって」
残響「『3学期』のなごみも、かわいがりたい感じはありますが、守ってあげたい感じは減ったかなぁ」
fee「『3学期』のなごみは、割と普通の子だと思います。『1学期』のなごみはほっといたらそのまま非行に走りそうで。『3学期』のなごみは色々抱えてはいても、まぁ非行には走らないかなって」
残響「【夜の世界の感じ】がほとんどないですよね。作中、援助交際をやっていそう、みたいなモブによる噂は出てきますけど、実際に【やりそう】な危うい雰囲気はなくて」
fee「だから、その辺の魅力は減ったと思うんです。ただ、『1学期』のなごみが、やりすぎだと思った人は一定数いたとは思うんですよね。ツンとデレが極端なので、二重人格かよw みたいな。よっぴーに近いものすら、僕は感じていましたw」
☆4
fee「『3学期』のなごみが、なぜ『好き』って言葉にこだわっているのかはイマイチよくわからないんですけど」
残響「うーん(考える)」
fee「線の内側外側という話を、レオにまで突っ張る必要はあまりない気がして」
残響「『1学期』ではその辺りは自然に処理されていましたけど」
fee「なんで僕がこういう事を言うかというと、僕も割と線の内側と外側を分ける人なんですよ。なごみほど極端ではないですけど。
大まかに言えば、一番近い家族・恋人ゾーン、かなり近い親友・友達ゾーン、遠いゾーンの3種類で、その中でも細かい違いはあって。だから線云々というのはわかります。
ただ、レオに関してはもう、なごみの一番近いゾーンに入っているんじゃないですか? 一番近い相手には突っ張らなくても良いと思うんですけど。突っ張っている姿はかわいいですけどね」
残響「なごみ自身が、自分が作った定義に混乱しているところはあります」
fee「『3学期』のなごみを見ていると、乙女さんも線の内側に入っているように思えます。生徒会メンバーも既に内側にいる気がするんですよ。カニですら内側かもしれない。エリールートで、エリーが誘拐された時にわざわざ自転車を飛ばしていますけど、線の外側の人間に対して、そこまでしますか?」
残響「口ではそう言っているけど、無意識な態度としては内側なのかな?」
fee「『1学期』のなごみだったら、自転車で助けを呼びに行ったりしないと思うんですよね」
残響「行かないでしょうね。ぼく自身は線という考え自体がないから、わからない部分もありますが……」
fee「線がない方が健全ですよw 僕はいじめられていた時期があったので。いじめてくる奴は敵だ! 庇ってくれる人は味方だ! 第三者は、いじめる側に回るかもしれないから、あまり信用はしないでおこう。
でも、味方になってくれるかもしれないから、できる範囲で愛想良くして、信頼できそうなら線の内側ということでw
味方だと思った相手には甘えるし、なるべく力になりたいとも思います。逆に、敵の事はなるべく避ける傾向にあります。
線の内側は1人ではないですし、よくわからない相手に対して無愛想に接したりもしないので、他人から見れば、僕となごみは似ても似つかないはず。ヤンキーっぽい外見でもないですしw
でも、外に現れる行動はなごみと違うけど、根本は割と似ているなと思っているので、結構親近感はあるんです」
残響「なるほどね」
☆5
残響「好きなCGコーナーに行きましょうか」
fee「わかりました!」
feeセレクション
↓
残響セレクション
↓
(feeセレクション1位を見て)
残響「なるほど、そうきましたか」
fee「この差分にこだわることはないんですが、おもらしはあまり好きじゃないんで、漏らした後のCGは避けたかった」
残響「はいw」
fee「なごみのエロについて……あ、そうだ。残響さんが引っかかっている2つのポイントを聞かないと!」
残響「まずですね、なごみを妹としてかわいがるスキンシップから、なしくずし的にエロになだれ込むのは良かったんですよ。ただ、なごみの処女を散らしてレオ君が挿入したその時に……」
fee「その時に!?」
残響「なごみが『好きじゃない、好きじゃない』って言うじゃないですか。でも最終的に『大好き』みたいな事を叫びますよね。そこでレオ君が……」
fee「レオ君が?」
残響「『オチた♪』っていうんですよ」
fee「ああ〜〜〜〜、あれはちょっとねぇ、僕もちょっと。減点するほどじゃないけど、要らなかったかなと思いましたよ」
残響「1点目はそこです。好きな人は好きだろうけど、ダメな人はダメだろうと。ぼくはダメでした」
fee「というか、そんなの書かなくてもプレイヤーの僕が心の中で『オチた!』って思えばそれでいいだけなんで。文章にして強調する必要はないですよね。あの文章のせいで、レオ君がヤリチン野郎に見えますしw 僕は別にそれでもいいんですけど、ちょっと浮いてるなとは思いました」
残響「そうそう。まさにそうです。対馬ァ!このナンパ野郎! みたいな」
fee「やってる事自体ナンパ野郎ですけどねw ただそれをわざわざ、『オレはナンパ野郎だぜ!』って強調しないでもいいのに、と。この理由なら納得できます」
残響「もう一つは事後のテキストなんですけど」
fee「はい」
残響「今まで四畳半SEXを推していたのに、こっちはダメなんかい!ってツッコまれるかもしれないんですけど……なごみにぶっかける方を選ぶわけですが……」
fee「えっ、いや、選択肢で中出しもできるよ?」
残響「いや、一応ぼくはぶっかけを選んだんですけど」
fee「はいwww」
残響「非常に胸糞悪いテキストでして」
fee「マジで?」
残響「肉と汗と精子と卵子、おしっこの匂いが部屋に充満していたと」
fee「すげぇ事を書きましたね、さかきさんww そんな文章あったっけww」
残響「あったんですよ」
『つよきす三学期』無印版
fee「あれ、でも確かに似たような文章は見た覚えがあるけど……そんなにドぎつかったっけ? おしっこの匂いがうんちゃらは、僕も見た覚えがあります」
残響「顔にぶっかけると、このテキストになるんですよ」
fee「選択肢を変えてもほとんどテキストが変わらない手抜きHシーンが多いゲームなんで、多分その辺は共通テキストだと思うんですが……」
残響「このテキストを見ただけで、うわっって思いました」
fee「くさそう……」
残響「汚いSEXが大好きだろって言われてきたのになぜこれがダメかと言うと、やっぱり卵子ですね。卵子はあかんわ」
fee「卵子って、匂いがあるんですか?(素)」
残響「そもそも体液の中に卵子は出てこないと思うんですよ。科学的に卵子が匂うとしたら、経血が出る時ですね」
fee「ちょっと待って、僕もテキスト読んでみます……卵子とは書いてないぞ? 肉と汗と精子、それにおしっことは書いてある」
残響「えっ、こちらには【卵子】って書いてあるぞ?」
fee「どちらにしろくさそうだし、肉の匂いってよくわからないですけど。卵子は『Full Edition』版では削除されましたw この対談をやらなければ絶対に気づかなかった、サイレント修正ですww」
『つよきす三学期』fulledition版
残響「きゃんでぃそふと、この野郎wwww」
fee「さかき傘はマズいと思ったんですかね」
残響「少なくとも、ぼく以外にも卵子を問題視した人はいたんですよ」
fee「ちなみに、卵子という単語が削除されている『full edition』版だったら、エロは何点になったんですか?」
残響「5.5点。+1.5点です」
fee「卵子の一言でなぜそんなにダメージを受けたのかはよくわからないけどw 僕は卵子があってもなくても、悪臭が立ち込めていそうで嫌でした。で、そろそろ僕がこのHシーンを褒めたいんですけど……」
残響「どうぞww」
fee「このHシーンは、純愛ゲーというよりはちょっと抜きゲーというか、調教ゲー的なテイストに近くて。強情な女の子を、なしくずし的に口説いて、快楽に染め上げて素直にさせてしまうという、痴漢師的な、ヤリチン的なレオ君の手腕が、エロいなと思いました」
残響「なるほどw」
fee「まだ承諾を得られていないからこそ、生じるエロさだと思います。抵抗を少しずつ快楽で溶かしていく、みたいなw」
残響「はははww」
fee「リアルの僕にはこういう、エロに持ち込むテクがないんで、羨ましいなぁとは思いますけど。
こんなテクニックが僕にあれば、一体どれだけ素敵なエロス体験ができた事か……。
でも、たとえば僕が片思いしている相手が、こんなヤリチンヤローに寝取られたら、対馬レオ許さん!って思いますけどね……。
こんなヤローに自分はなりたかったけど、こんなヤローは嫌いです」
残響「なんすかそれはww」
fee「だけどエロいなって思ったんですよw 自分もそんなのができたらいいなって思ったんです。できないからのひがみ根性も含めて、残響さんの得意な【観測】で見たら、レオUZEEEEってなっちゃいますし、それを決定づけるのが『オチた』発言だったりするんですけどw」
残響「目の前にレオがいたら嫌いなんですねw」
fee「そうですw なごみちゃんになったつもりで『大好きだけど恋心を隠しておきたい先輩に、流れからエロい事をされて、感じてしまって、隠しておきたいけどもうダメ……でも絶対に好きだとは言わない、言わないんだから!』みたいな気分で読んで、興奮しました。
レオになったつもりで、『この強情女め……だけど、身体は正直だぜフフフ。絶頂地獄に叩き込んで、大好きだと言うまでよがり狂わせてやる! そろそろ言うぞ、すぐ言うぞ、絶対言うぞ、ほら言うぞ! オラオラァ!』みたいな気分で読んでも楽しいですし。ただ、観測で読んだら、純情な娘をヤリチンヤローが襲っているようにみえちゃうんで……」
残響「業が深いですなぁww 話としては面白いけどww」
fee「残響さんの1位CGについてはどうなんですか?」
残響「絵として綺麗だというのが1つ。ガツンと言ってくれて、伏線も回収してくれて良かったな、というのもあります」
fee「俗っぽい言い方になると、別れを惜しんでいるシーンというか」
残響「いや、惜しんでいませんよ?」
fee「あれ、そうだったっけ?」
残響「対馬家から出て行ったなごみを、レオが花屋に訪ねに行くシーンですね。またいつでも対馬家に遊びに来ていいんだよ、と。今までもずっと両想いでしたが、正式な形での告白はしていなかったので。『もうお前を離さないぞ』という風に、ここでガツンと言ってくれて」
fee「そっか。そういうふうに読むのか。なごみが何も言わずに対馬家を出ちゃって、顔を見たくなって見に行ったという。別れを惜しむというか、感動の再会とかそういうシーンかなと思ったんですけど。でもそこじゃなくて、告白が心に響いたって事なんですね」
残響「そうです。告白が良かったです。また対馬家に戻っておいでよ、という感じで、同居が解消されても絆は続くよ、と伝えたのが良かったですね。2位のCGはこれです」
fee「あー、僕もこれですね。乙女さんがきょとんとしている表情の差分になりますけど、基本は同じCGです」
残響「お姉ちゃん、弟、妹の、【対馬家3人】の絆を象徴する良いシーンだったなぁと」
fee「できれば、後日談でもいいので、乙女さんとなごみがまた絡むシーンが見たかったですね」
残響「そうですね、まったく確かに」
fee「乙女さんと疎遠になっちゃったら寂しいですよね。まぁレオと付き合っている以上、これからも乙女さんとも縁が続くか。なごみが乙女さんをしれっとくすぐるシーンも良かったですね」
残響「ふふふ、はいw」
fee「残響さんが仰ってくれた、『対馬家3人の絆』を象徴するCGだ、という話。僕も全くその通りだと思います。そのうえでですね」
残響「はい」
fee「残響さんが言わなそうな部分を担当するなら、こたつの中でなごみにHないたずらを仕掛けるところもエロいなと思いました!」
残響「なるほどw」
fee「ちょっと気になったのは、乙女さんとなごみが一緒に風呂に入っているCGがあるじゃないですか。なごみはパイパンなのを気にしていたのに、乙女さんと一緒に風呂に入るかな?という疑問があって」
残響「普通に入っていますね」
fee「『1学期』でも温泉シーンはあるんですが、さり気なくタオルで隠してるんですよ。でも『3学期』のCGだと、隠していないんですよね。下半身湯船に入っていますが、なごみは湯船にタオルを入れるキャラじゃないし」
残響「カニじゃないんだから」
fee「そうそうw だとしたら隠してない事になりますが、いいんですか? あと、遠近法のせいなのか、乙女さんの胸がなごみの胸よりも大きいように見えるんですが……」
残響「ははは……w」
fee「あと、ちょっと迷ったのはこれですね」
残響「見覚えがないので、多分アフターかな……」
fee「椰子のどか大先生の唯一のCGなのでピックアップしました。なごみの乳首ポッチもスク水ファンとしてはポイント高いかなと思われます」
残響「ははははw」
fee「娘の乳首が浮いていてもお母さんは気づいていないのかな? ちなみにこのCGで身体を洗われているのがレオ君じゃなくて天王寺さんだったら、大不評でしょうね」
残響「www」
fee「ところで、なごみちゃんの私服のHappy SPYっていうのはなんですか?」
残響「なんなんでしょうかね。そもそも寒くないのかな……」
fee「『3学期』は冬だもんね。まぁ上着のジャケットは着てるけど……」
残響「なごみさんは、そもそもなんでこんな男らしい服ばかり着てるんですか?」
fee「『1学期』に比べたら随分マシになりましたけど」
残響「方向性は変わってないじゃないですか」
fee「スラっとしていて背が高いので、似合うと言えば似合いますけどね」
残響「専門用語で言うとマニッシュというんですけど。まぁユニセックスというか、男性向けというか」
fee「僕はこの服が男性向けだと感じた事はなかったなぁ」
残響「ジャケットが革ジャンなので。男っぽいというか、ヤンキーっぽいんですよね、ファッションが」
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『つよきす 三学期』対談 各キャラ点数表は、こちらをご覧ください
☆1
fee「ほぉーー、二人とも似たような評価になったのかな?」
残響「そうですねぇ。ただ、評価のニュアンスはなんとなく違うような気はします。方向性は似ていますが、味わい方は違うかも」
fee「よっぴールートは途中に分岐がありますね。よっぴーがおしっこを漏らすルートと、漏らさないルート。あまり内容は変わりませんが」
残響「おしっこを我慢しているよっぴーを庇うか、庇わないかで分かれますね」
fee「僕はどちらも読んではいますが、CGが回収できる以外は、それほど流れも変わらなかった気がします。ちょっと記憶が混乱していて」
残響「話のテーマ的には変わらないですよね」
fee「どちらかと言うと漏らした分岐の方がインパクトは強かった気がします」
残響「同意です。ハサミを振り上げて、自身の女性器にぶっ刺しそうになるやつですね」
☆2
残響「シナリオについて話しましょう。『1学期』と同じく『汚い』というフレーズに反応したよっぴーの、【病んでいる側面】が出るルートです」
fee「よっぴーが病んでいるのは『1学期』と同じですが、『3学期』は凄く丁寧で、ボリュームもありますよね」
残響「はいはいはいはい」
fee「本題から入っちゃいますが、僕は『3学期』のよっぴーを見て安心したんですよ」
残響「ほう」
fee「エピローグでよっぴーの新婚姿が見られるというのもあるんですけど。もしそれがなかったとしても、『3学期』のよっぴーならきっと病気も治るんじゃないか、レオと幸せになれるんじゃないかという気がしたんですね。『3学期』の高評価は、その安心感によるところが一番大きいです」
残響「やっぱりよっぴーが生徒会長になった、というのは大きかった」
fee「大きいですよね。これは『1学期』でも書いてほしかった」
残響「『1学期』よっぴーラストのように、雨の中で二人で抱き合って終わるよりは、ですね」
fee「『1学期』のエンディングは、確かに病気が好転するキッカケにはなったかもしれません。でも、まだ予断を許さないですよ。物語的には【読者が幸せな結末を予想すればいい】というのはあるかもしれませんが」
残響「絶望の中に希望が見いだされた、くらいでしたからね」
fee「僕は、『1学期』エンドだと【まだ安心できないな】って思っちゃったんですよ。ちょっと知ったかぶりをするんですが、病んでいる人が一番巧くいくのって、人から必要とされて、自分が他人を助けられる人間なんだという事を知る。自分もやればできるんだ、他人に幸せを与えられる人間になれるんだ、という事を自分自身で納得できれば、病気が治るキッカケになるんじゃないかなと思ったんです。よっぴーはエリーと比較されたりするかもしれませんが、エリーの後を継いで後輩にバトンを渡したという自信になるじゃないですか。レオ君1人がよっぴーを認めたんではなくて、全校生徒から認められるわけだから、結構大きいと思うんですよ」
残響「なるほど。閉じた世界じゃなく、より開けた世界の可能性」
fee「あとは、後日談があるのも大きいですね。何か月か後に修学旅行に行って、その時はまだ付き合っていて、一緒にオーロラを見たくらいじゃ安心できないからw」
残響「なるほどねぇw 【こいつらに未来はあるのか?】という懸念」
fee「だから、『3学期』のよっぴールートは良かったと思います」
残響「『3学期』のよっぴールートは本当にハッピーエンドでしたね」
fee「そうそうそうそう。こんな重いテーマを書くなら、これぐらい完全無欠なハッピーエンドをやってほしいですよ」
残響「なるほどね。ぼくもテクニック的なところで話します。終盤で、よっぴーの【いい人】は【演技】なんだと言及されるところがあったじゃないですか。ラストの方でも素奈緒とのやりとりがあって。素奈緒が【あなたは演じているというけれど、演じきれているならばそれは本物だ】っていう。
他の誰でもない素奈緒が言う言葉だからこそ、よっぴーは受け止められたと思うんです。たとえば一般の悩みを超越しているようなエリーに言われても、【エリーにはわからない】とよっぴーは思っちゃうでしょう」
fee「はい」
残響「乙女さんでもそうだと思うんです。ぼくの想像ですけど。素奈緒のあのセリフは、素奈緒以外には言えなかったと思います。素奈緒自身が迷いながらも、自分の信念を持って突っ張るようなキャラだからこそ、よっぴーに伝えられるものがある。等身大の、迷っている女の子同士、伝え合うものがある。そういうところが巧いなぁと思いました。素奈緒は実際に【役者】でもあるので、舞台の上だけではない、様々な局面での演技にもテーマ的につなげられたというか」
fee「高校生くらいの頃は僕もこんな事悩んでいたなぁと思いましたよ。本当の自分を誰もわかっていない、みたいな。今はあまり考えないですけど、昔は結構真剣に悩んでいました。だからよっぴーの悩みは【あー、あったあった】というか。若いっていいなぁと思いましたけどw ただ、【いい人】の連呼はちょっとわざとらしすぎません?」
残響「前も言っていましたね。【鈍い読者にも解らせる、さかき傘のテーマごり押し連呼!】ってw」
fee「そう、乙女さんルートでも【言われるなら、やるよ】という台詞を連呼し続けるんですが。僕としては、【わかった、わかったよw さかきさんの伝えたい事はわかったよ!】という感じで、苦笑混じりで読んでしまいます。僕は結構テーマをクドく書いてもいいと思う人なんですが……」
残響「そのfeeさんが【しつこい】と思うくらいですので……」
fee「そうなんです。小説好きの人には【テーマをしつこく、押し付けるように言うのは下品だ】と言う人もいます。僕は、テーマは解りやすくしてくれた方がええやん、って思う人なんですけど、その僕から見てもよっぴールートと乙女さんルートはやりすぎです。
にも関わらずエリーの誘拐の理由とか瀬麗武の30分ルールとか、物語の論理上必要な説明は、適当に書いて逃げちゃうのも印象が良くない。書かなきゃいけないところは華麗にスルーするのに、自分が書きたいシーンは、本筋と何の関わりもないエリールートの『桃鉄』やカニルートの【バスケ】もガッツリ書いちゃうでしょ? ちょっと力を入れるところが違うんじゃないか?と思ってしまいます。全部が全部しつこくクドいならまだしもなんですけど、文章の配分が大幅にズレている気がするんですよね」
残響「はい」
fee「【いい人】に関しては、全然伏線を貼っていないんですよ。問題になる直前のシーンから、突然みんなから【いい人】と連呼されるんです。わざとらしさが半端ないです……」
残響「ははははww」
fee「この人いいひとだな、と心の中で思っても、面と向かって『あなた良い人ね!』とはあまり言わないでしょ。まぁ言う人はいるかもしれないし、言っても良いけど」
残響「ここまで偶然が重なりまくることはないだろ、みたいな」
fee「そうそう」
☆3
残響「ぼくの言いたい事は2つありまして。1つ目【汚い】を巡る病んでいる描写と、2つ目は【エロ】についてです」
fee「シナリオの一番最初に、小道具で【キャラクターの人格が入れ替わる】というイベントが……」
残響「ありましたねぇ。すっかり忘れてたw」
fee「何のために入っているのかさっぱりわからないイベントでしたが、読んでいて結構面白かったですw」
残響「よっぴーの病的なレオ君観察を印象づけるエピソードではあったんですけど」
fee「レオ君が好きだからよく見てました!ってだけでしょww」
残響「でも人間の癖に関するところまでは……」
fee「いや、よっぴーは鋭いかもしれませんが、好きな相手は結構観察しません?」
残響「癖を覚えるまで見ますか?」
fee「うーん、見るかもよ? 恥ずかしくて観察できない可能性はありますけど、そこを乗り越えられるなら」
残響「たぶんぼくは見ていないんでしょうね(苦笑)」
☆4
fee「エロの評価点があまり高くない理由なんですが、僕も残響さんとちょっと違う潔癖症でして。好きな子のおま〇こだったとしても、おもらしした直後のおま〇こを舐めるのは嫌なんで……」
残響「はいw」
fee「それで点数が低いんですが、よっぴールートのテーマには合っているよね、と思いました。シナリオの機能としてのエロシーンとしてはアリというか、良いんじゃないかと。抜けるかどうかで言われると、ちょっと苦手なのでエロの点数は低くしましたが……」
残響「feeさんは、Hシーンをシナリオ機能として高評価なさったじゃないですか。ぼくはここで割と憮然としちゃったんですけど」
fee「そうですか!」
残響「あぁ、こういう解決法をとっちゃって、それを良しとするのかぁというガッカリ感です。わかりやすくて、整合性も高くて、説得力もあるように見えますが……ぼくも潔癖症(強迫神経症)を長く患っていたので、実体験者から言いますと、これは逆効果も逆効果というか、むちゃくちゃな荒療治なんですよ。潔癖症の人がもし側にいるなら、絶対に真似しちゃダメです」
fee「そうなんですかw その辺はやっぱり、【知らないから】。そう言われちゃうと、僕もこのエロシーンを高評価していいのかわからなくなりますねw 点数変えようかなw」
残響「申し訳ない」
fee「いやいや、むしろ興味深いですw」
残響「現実では、レオ君がおしっこのついたおま〇こをクンニしてくれて、それで救われるような話には、ならない確率が高い。よっぴーの潔癖症とぼくの潔癖症が同じかどうかはわからないけど……」
fee「仮に残響さんが同じことをやられたら、『治らねーよ!このやろう!』ってところですね」
残響「愛してる人相手だからこそされたくないし、されても変化はないでしょうね」
fee「それは、さかき傘さんが【病気】を知らないから。【病気じゃない、普通のコンプレックス】に対する解決策をやっちゃってるという事ですよね?」
残響「そうですね」
fee「コンプレックスなら、レオのやり方で解決すると思うんですよ。
たとえばですが……ある男の子が初恋の女の子に『あなたのおち〇ぽ臭すぎて、触りたくもないわ!』と言われて、その場で吐かれたとします。それ以来『僕のあそこは臭いんだ』と悩んでしまい、女の子の前で裸になれなくなったかわいそうな男の子がいる。その男の子が第二の恋だか第三の恋で、勇気をもってフルチンになってみたところ、『全然臭くないよ! これくらい普通よ!』と言われて、フェラされたら安心すると思うんです。『臭いけどそれがいい!』みたいな変なフォローのされ方じゃなくて、普通に『全然臭くないよ!』と言われれば、これからは自信を持てるかなと。
そういう解決の仕方ですよね。でもこれは普通のコンプレックスの話なので、病気になった事のない人にはわからないかもしれません。そこはさかき傘の調査不足かもしれませんし、もちろんさかき傘だけじゃなくて、このシーンを『良い』と思った僕にも言えることですね」
残響「病気レベルの潔癖症を治すのには時間がかかるんですよ。以前ビートルズのジョン・レノンが心を病んでいた時に行なった、プライマルスクリーム療法というのが、先ほどfeeさんが仰っていたやり方と、コンセプトは同じで。自分自身のトラウマをもう一回追体験して、突破口を見出す……というやり方も、あるにはあるんです。だからここで書かれていることが、状況打開の可能性ゼロというわけではないんですが……」
fee「まぁ、【汚い】という単語から、【おもらしおま〇こに、クンニ】というふうに、安直に繋げちゃったんでしょう。病気じゃない僕から見ると、『あーなるほどね』と騙されて高評価しちゃいましたw」
☆CGコーナー
feeセレクション:1位
feeセレクション2位
残響セレクション1位
残響「あれ、feeさんが選んだのってfull editionで追加されたCGでは? 『無印』では見た覚えがないですよ」
fee「屋上の告白シーンなんですけど、なかったですか?」
残響「テキストではありましたけど、CGはなかった」
fee「マジですかw」
残響「でもこれはいいCGですね。ぼくの2位は新妻というか若奥さんの色気というか」
fee「アナルHですか?」
残響「え?」
fee「アナルHのCGがあったじゃないですか。それを選ぶのかなって」
残響「いえいえ、これですw ピロートーク的な要素も大事なんですけど」
残響セレクション2位
fee「そういえば、よく添い寝CGとか事後CGを選びますよね」
残響「好きなんでしょうね」
fee「僕がさっき言ったのはこれかなと思ったんですよ。
一番若奥さんっぽいCGで。髪を下したよっぴーはちょっと別人っぽいというか、女神様みたいになっていますが」
残響「CGじゃないんですが、立ち絵についても少し語りたいです。このキャプチャを取るのは結構大変でした。
なぜ大変かというと、この背景で、夜で、よっぴーの下着立ち絵というのはこの一瞬しかなくて*1。で、このキャプチャを撮った理由は、【四畳半セックス】について語りたいからです」
fee「はぁ。そんなに希少価値のある立ち絵なんですか? よっぴーってしょっちゅう下着になっていません?」
残響「いや、それは『1学期』です。『3学期』ではここだけなんです」
fee「あぁ『1学期』だけかぁ……そんなに希少価値が高い背景なの? 残響さんが嘘をついているとは思わないけど、*2すごく気になってきた……」
*1……演出で、下着姿のよっぴーがシュッとすごい速さで移動するシーンなのです。だから、その一瞬を狙ってキャプを狙って撮らなければならなかった。まじこいのヨンパチみたいに……。(対談ネタ、先走りすぎ!)
*2……1/29のセーブデータからスキップしましたが、確かに残響さんの仰るとおり、2/14の一度しか下着立ち絵になってくれませんでした
残響「カーテンが閉まっているというのがいいんですね。この2人が外界から遮断されて、しっぽりとしけこんでいるという。もう1つ言えば、『3学期』ではないんですが、『1学期』で雨が降っているシーンの部屋CGも味わいがあるなぁと。
さて、このCGの、まず左側を見てほしいんですが、よっぴーの寝具が床に敷かれていますよね。柔らかそうなクッションとか」
fee「うん」
残響「ちょっとすえたようなにおいがしてきそうな、しみったれ感というか」
fee「なんでだよww」
残響「ベッドでギシギシアンアンというのも普通かなと思うんですけど。床に敷いてあるというのは、洗濯とかはしていると思うんですが、それでは拭いきれない匂いとか」
fee「もう一度言うけど、なんでだよwww 床に敷いてあったら、お日様の香りがしてこのまま寝転がって気持ちよく眠れそうでいいなぁ、じゃないんかい! 僕はそう思ったんですけどw」
残響「まぁ、そこはぼくの妄想ってことでw よっぴーのエロは、『1学期』から通じて基本【蒲団】なんですよね。それから部屋のこだわりポイントなんですけど、エアコンの近くに白い花や赤い花がありますよね。これは、生の花じゃなくて造花なんです。この部屋には生のものがないんですよ。これは潔癖症(強迫神経症)には非常に納得できるところで、生のものが汚いから怖いという感覚があるんです」
fee「ほぉ。え、じゃあ残響さんは刺身とか食べられないんですか?」
残響「全く無理ですね。100%無理です」
fee「へぇぇ」
残響「ぼくも昔、生の花はいまいちダメで、造花ばかり買って飾っていました。最近は庭で花を育てるなどの園芸や、その花の写真とかを撮っていますけど、それは病気が治ってからの趣味なんです。だからよっぴーが自分の部屋に造花を飾っているというのは非常に解ります。また、造花というのは、要は偽物(イミテーション)なんですね。それが【いい人像=偽物】というふうに、テーマ的にもつながっていく。まぁこれはちょっと深読みなんですけど、この部屋は、清潔で明るそうだけど、どっかヒヤリとしている感じがあるんです。……そんな部屋でしけこんで、セックスセックスセックスですよ!!!」
fee「これは『1学期』から同じ背景なの? それとも『3学期』独自なの?」
残響「確か『1学期』から同じだったと思います。一応【生】のものとしてサボテンはあるんですけど、サボテンは限りなく【造花】に近い。そんなよっぴーが、エンディングでは普通の花を生けた部屋で子供を抱いているという、その対比がまた良いですね」
fee「これは造花ではないんですね」
残響「造花ではないです」
fee「色々あるんですねぇ。僕なんて、『よっぴーの部屋ってこんななんだ:完』で終わりでしたw」
残響「なんかぼくの独演会になってしまいましたね」
fee「いやいや、面白い話が聞けたと思いますよ。僕にはよくわからない世界の話をたくさん聞かせていただきました。新しい見方を知るというのは大変面白い事だと思います。なるほどと思いました」
残響「よっぴーはこれぐらいですかね」
fee「エリーとの3Pシーンはあるんですけど、今回はエリーとのエロエロな絡みが少なくありませんでした?」
残響「ノーマルな意味での絡みも少なかったですね。『3学期』のエリーは、よっぴーがダークよっぴーになると、戸惑っちゃう感じがあります。レオに投げっぱなしみたいな。困ってばかりというか」
fee「『3学期』のエリーは普通の女の子ですからね。『1学期』のエリーとは違って、『3学期』のエリーにはダークよっぴーの介護は荷が重いかもしれませんね」
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『つよきす 三学期』対談 各キャラ点数表は、こちらをご覧ください
まるでレオに対して【実験をするような】『1学期』のエリーの手コキシーンを、ぼくは以前散々叩きました。しかし、『3学期』は同じ【実験】的なエロシーンから入るにも関わらず、高評価しています。股が痒いという描写から始まっ て、恐る恐るタンスの角にあすこを擦りつけるエリー。心情の中でレオ君の事は1割ぐらいしかありませんが、少しずつ気持ちよくなって……」
『つよきす三学期』対談 第4回 佐藤良美編に続く……
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※求道者としてうらやましい(残響)
『つよきす 三学期』対談 各キャラ点数表は、こちらをご覧ください
☆1
fee「たっか!! うっそー!?」
残響「はははw 結構このシナリオ好きなんですよ」
fee「マジで!? 僕、このシナリオぶっ叩いていいの?」
残響「いいですよ。その代わり、ぼくもかなり擁護しますよ! ……しかしその一方、feeさんが嫌う理由も非常によくわかります」
fee「いやぁ、ビックリしましたよ。こんな8.5もつくようなシナリオだっけか? いや、キャラの方は、全然驚かないんだけど。とりあえず、シナリオの話をしましょうか」
残響「そうしましょう」
fee「物語の山場は中盤にあります。瀬麗武パパが、瀬麗武を海外に連れ出そうとする。レオ君達が学校に籠城して、瀬麗武が連れ出されないように守るイベントがあります。ここが一応クライマックスかな」
残響「そうなんですけど、前半に日常シーンのドタバタがありますね。この前半のイベント群は、それぞれ並列に起こっていて、段階(直線的にプロットが進むわけではない)を経てはいません。まず最初にクローンのイベントがあって、次に大雪のイベントがあって。そもそもこの瀬麗武ルートの開始からして、消しゴムから始まるという」
fee「あぁ、まとまる君みたいなやつを一緒に買いに行くエピソードが、ありましたねぇ」
残響「こういう日常的なところがあって、後半に瀬麗武パパがやってくる。みんなで立ち向かって、瀬麗武パパを追い返し、最後には乙女さんが瀬麗武を風紀委員に任命する。『瀬麗武はこれからも私(乙女さん)のライバル、さあ頑張っていくぞ!』みたいな感じで終わります」
fee「ストーリー解説ありがとうございます。まず、このシナリオで一番面白かったのは雪の日のイベントでした」
残響「ふむふむ」
fee「雪の日は何グループかにばらけますよね」
残響「男連中/カニ素奈緒西崎/エリーよっぴーなごみ/乙女さん瀬麗武。この4グループに分かれて、それぞれの場所で一泊しますね」
fee「そうそう。で、男連中が超面白かった」
残響「あれねw」
fee「ありましたよ、修学旅行とかで。どうでもいいことを、ぼそっと言うの」
残響「はいw」
fee「何も面白い事を言っていないのに、なぜか爆笑しちゃうという。これが凄く巧く描けていて。ここは良かったんです、とても」
残響「結構良いイベントでした」
fee「隣の、カニ・素奈緒・西崎さんのグループも面白かった」
残響「ワイワイしててね」
fee「そうそう。でも乙女さんと瀬麗武のところはどうでも良かった……」
残響「瀬麗武の部屋で武器の事を語るじゃないですか。たとえば瀬麗武の部屋の背景で、ククリ刀(ネパールの刃物)とかジャマダハル(別名カタール、インドの握り刀)という武器があるんですけど、こういう武器のうんちくとかはfeeさんはどうでもいいでしょ?」
fee「まぁ、どうでもいいですね」
残響「その辺りの、瀬麗武と乙女さんの価値観や、やっている事。立脚している哲学とか。その辺り、feeさんはぶっちゃけどうでもいいんじゃないですか?」
fee「んー? もうちょっと具体的に言ってくださいなw 単純に言えば、僕は武器マニアではないので、武器について語られても退屈です。そういう意味ですか?」
残響「表を作ったので見ていただきたいんですが……こういう図式とか」
fee「(表を見て)いや、面白いんじゃないですか?」
残響「マジで?」
fee「こういう表は嫌いじゃないですよ?」
残響「こういう武道における図式的なものには興味がないのかなと、勝手に思っていました」
fee「これ武道なの?」
残響「割とね」
fee「単純に、キャラクターの行動動機を表にしてまとめるのは嫌いじゃないですよ。そういう意味で面白いと言ったんですけど」
残響「あっ、そうかそうか(ボタンの掛け違い)」
fee「こういう表は見やすくて、面白いじゃないですか。力作だと思います。え、そういう反応を期待していたわけじゃなかったんです?」
残響「ww 表の内容についてはどうですか?」
fee「あー、はい。内容ですか。乙女さんや瀬麗武の思想みたいな。確かにこの思想には興味がないですね。興味はないけど、ここの内容は抑えているつもりです」
残響「内容は抑えてはいるけど、興味はない、と」
fee「うん。興味はない。興味はないけど抑えているから、一応シナリオで何が起こっているかは解ります」
残響「それこそ、エリー&よっぴー裏ルートで語り明かした、ぼくの【ピンとこない】ってやつじゃないですか」
fee「いや、そうではないと思いますよ」
残響「マジですか」
fee「純粋に、シナリオの質が低いと思います」
残響「じゃあ、どこら辺が面白くなかったかをお聞かせください」
fee「その前にちょっと順序を追って喋りたいんですが……」
残響「あ、すみません」
fee「雪合戦イベントも面白かったです。ただ、ちょっとこれは脱線なんですけど、なんで雪が降ったんですか? 乙女ルートではこの日に雪は降っていないですよね? レオが何かをしたから雪が降ったんですか?」
残響「因果関係としてはしょうもない話なんですが、カニが祈先生に占いを頼んで、『雪が降る』っていう結果が出たので……」
fee「あーーー、あったあった。そっか、カニの行動で世界が分岐したんですね」
残響「他のシナリオでは雪が降っていないのでご都合主義っちゃご都合主義ですがw」
fee「まぁ、祈先生がファンタジー界の住人だと思えば、一応多少のフォローはされているということで。何かしらそういう理由があるならいいですw」
残響「あ、それでいいんだw」
☆2
fee「このシナリオは、めちゃくちゃ不格好な話だと思うんですよ」
残響「不格好ですか」
fee「なんでバトルをしてるの? それがまずわかりません。何の理由があって、バトルをしているんですか?」
残響「どのバトルでしょうか?」
fee「幾蔵VS瀬麗武&学園生です。幾蔵の……幾蔵っていうの、すごく違和感があるんですけどw 瀬麗武パパって言いたいけど、一応シリアスシーンなのでちゃんと名前を呼びます」
残響「はははw」
fee「まず、幾蔵の行動パターンがさっぱりわからない。幾蔵という登場人物自体が矛盾の塊なんですよ。まぁ、幾蔵という頭のおかしな奴が襲ってきたから、そいつから瀬麗武を守る話だと言われれば、それで納得しても構いません」
残響「なるほどなるほど」
fee「だけど、幾蔵は矛盾していると思います。なぜなら、幾蔵の強さというのは【他人を切り捨てる強さ】なのに、幾蔵は『亡くした妻に未練タラタラで、娘にも未練タラタラ』。幾蔵はやっている事と、言っていることが完全に矛盾してます」
残響「ふむふむ」
fee「乙女さんならわかりますよ。むしろこれは乙女さん的な強さの話で。【他者を切り捨てて己を孤高で鍛える】のが幾蔵的な思想だったはずなんですよ。【仲間のために、なんてのは甘っちょろい!】的な思想を幾蔵君は唱えていたはずなのに、それを一番やっているのは幾蔵君でしょ? つまり、館長や乙女さんの教えと幾蔵の教えが、同じ思想にしか見えないので、対立する理由がないと思うんです」
残響「なるほど」
fee「もう1つ。【幾蔵が30分間で瀬麗武を連れ戻すので、30分耐えればレオ達の勝ち】というのが物語の流れなんですが、この30分という区切りに必然性がまるでありません。
僕、ここ3回ぐらい読んだんですよ。おっかしいなぁと思って。幾蔵は【30分耐えれば認めてやる】なんて言っていないんです。いつの間にかレオ達の頭の中で、【30分耐えれば良い】ことになってるんです。長くなりますが、このまま続けて大丈夫ですか?」
残響「はい、お願いしますw」
fee「ありがとうございます。
一応これには理由がありまして。夜12時になると、瀬麗武が学校をやめる手続きが完了するんですね。で、そのまま幾蔵は船で海外に行ってしまう。その旅に、幾蔵は瀬麗武を連れて行きたいという事情があります。そのため、幾蔵は『11時半に迎えに来る』と宣言しました。だから【11時半〜12時まで耐えればレオ達の勝ち】だ、という流れになっていまして、それを前提にしてレオ達は策を練るし、物語もそのまま進むんです。
……ですが、この時間設定になぜ誰も疑問を持たないのでしょう?
まず最初に11時半の方に話を向けますけど、11時に幾蔵が来たって、10時に幾蔵が来たっていいわけじゃないですか。気が変わって、もっと早く幾蔵が来ちゃったらどうするんです? なんで幾蔵が律義にルールを守る事を前提にしているんですか? 8時だって7時だって、幾蔵は好きな時間に自由に来れるはずなんですよ」
fee「次に、12時の方ですけど、別に30分ぐらい遅刻したって何の問題もないと思うんです。幾蔵は超人なので、船に乗り遅れたって何の問題もないでしょ? 12時にこだわる必要はまったくありません。そもそも、その後、瀬麗武の様子をちょくちょく見に帰ってるじゃないですか。船に乗らなくたって、自由に海を移動できるようなキャラなんですよ。
12時にこだわっているのは誰なんですか? 作中人物の誰をとっても、11時30分〜12時にこだわる理由を持っている人物がいない。【30分凌げば勝ちのバトル】を書きたい、【作者】以外には。こういうのは、僕は萎えてしまいますね」
残響「うーん。こういう叩き方があるのかと思いました。この批判は2点とも、筋は通っていて正しいと思います。瀬麗武シナリオを擁護しようと思ったんですけど、この路線からはちょっと擁護できないなと思いました」
fee「残響さんが予想していた批判とは違ったみたいですね」
残響「はい、違いますw ぼくが想定していた擁護の路線を言っていいですか? 簡単に収まるので」
fee「どうぞ」
残響「まず2点目の【30分ルール決め】なんですが、【作者の都合】というのはとりあえずおいといて」
fee「はい」
残響「なぜ幾蔵が30分に決めているかという話なんですが。……この路線で行ってもfeeさんは絶対納得しないだろうな……とは思ってはいるんですが……」
fee「無理やりな理屈をつけるなら、僕にもできますけど……」
残響「ルールというのは、ルールを最初に決めた奴が強いんだよなっていう」
fee「……それはちょっとよくわからないな……」
残響「というのも、このルールは幾蔵が勢いで決めてるんですね。勝手にルールを全部幾蔵が決めて、それを言い張っているだけというか。もうムチャクチャな、勢いがすべてみたいな」
fee「幾蔵がルールを作ったのはいいんですけど、自分が不利なルールをめちゃくちゃ作っていますよね。わざわざ縛りプレイをしている」
残響「この人は、縛りプレイが好きなんじゃないでしょうか。自分に都合が良い縛りプレイというか」
fee「いや、むしろ自分に都合が悪い縛りプレイでしょ。『瀬麗武は絶対に渡さん!』って言って、無理やり拉致していけばそれだけで済むじゃないですか」
残響「そこはこの男が、妙に求道者的なところがあって」
fee「【みんなが瀬麗武を守る強さを持っているなら、その強さに一目置いて、レオ達の事を祝福してやるか】的な感じで、幾蔵君がみんなをテストした可能性は?」
残響「館長ならともかく、幾蔵君にそこまでの度量がありますかね?」
fee「まぁ、ないかもなぁ……」
残響「幾蔵君は器が小さいので」
fee「だとすると、なんでそんな縛りプレイを始めたのかがわからないですね」
残響「それは、幾蔵君がやりたいだけ、というか。あと、勢い。ここが幾蔵君の化け物的なところなんですが、その路線からの説得はfeeさんには通じないだろうなというのが、事前予測で割とわかってしまっているので……」
fee「単純に、何の理由もないバトルシーンってあんまり好きじゃないんですよ」
残響「はぁ」
fee「何か理由があって、熱く気持ちがぶつかるんならいいんですけど」
残響「それは確かにそうですね。キャラ同志の熱い気持ちのぶつかり合いはこのバトルにはないですね。そこも擁護できない」
fee「仲間がいっぱい集まって、巨悪から誰かを守るみたいなノリは結構好きなんですけど。このバトルではカニが唐辛子だか胡椒だかを投げつけたぐらいしか、活躍していないんですよ」
残響「確かに。巨悪というよりは、わからずやを【ちょろまかす】みたいな」
fee「幾蔵君の金縛りみたいな技で、ほとんど何もしないうちに、瀬麗武以外の全員が動けなくなっちゃうんです。それも盛り上がらないなって。【30分使って、幾蔵君をいろんなトラップでハメたりしながら、それでも向かってくる幾蔵君から瀬麗武を守る、手に汗握る30分間】みたいな展開でもないし。じゃあ、何がしたいんだよっていうのがあって。
僕はこのルートで一番大事なのは、バトルではないと思ってるんです」
残響「それはそうですよね。【バトル】ではない」
fee「そうですよね。このルートのテーマ。少なくとも僕が考えているテーマというのは、【今まで守るべき相手がいなかった瀬麗武が、学校に受け入れられて、友達もできて、『ここにいたい!』って思えるようになる。『ここにいろよ!』って言ってくれる仲間たちが、『ここにいたい!』瀬麗武を守る】。というのが、瀬麗武ルートのテーマだと勝手に思ってるんですけど』
残響「なるほど……」
fee「にもかかわらず、なぜか幾蔵が悪目立ちして。瀬麗武が友達を作っていく描写とか、友達と楽しく遊んでいる描写がたくさんあるわけでもない。それだったら、瀬麗武が豆花とか真名とか、生徒会のメンバーと打ち解けていく話を重点的に書けばいいじゃないですか。こんなオヤジとバトルしてる暇があったら、友達作りを書いてよっていうのもありました。
ちなみにこれは余談なんですけど、僕、以前『3学期』をやったとき、瀬麗武ルートを結構評価した記憶があるんですよ。今回やってみて、【あれ、こんなにつまらなかったっけ】って思っちゃって。だからひょっとしたら、前回は違うところを評価していた可能性はあります」
fee「裏乙女さんルートというのは僕もその通りだと思います。乙女さんルートと比較して考えると面白いんですよね」
残響「本当にそうですね」
fee「
瀬麗武ルート 乙女さんルート
自立心ナシ 瀬麗武 = レオ
自立を促す レオ = 乙女さん
と、こんな感じで対応しているんです。乙女さんルートでは、【自立心を持て】と乙女さんに言われていたレオが、瀬麗武ルートでは、瀬麗武相手に【自立心を持ってくれ!】と言っています。そういう対応は面白いと思いました。やっぱり乙女さんとくっついたら、レオは自立心を失うんですよ。上からガツンと、『あれやれ、これやれ』式の教育じゃ自立心なんて育たないという」
残響「なるほどね」
fee「残響さんは、このルートを【哲学】みたいな感じでとらえたんですね」
fee「あとまぁ、幾蔵君関連ですかね。思想のぶつかり合いと言っても、思想そのものが破綻しているキャラが出てきてるので。ちょっと困るのが、瀬麗武とか幾蔵というのは『2学期』の遺産じゃないですか」
残響「そこなんですよね」
fee「さかき傘がこれを自分で作ったんなら、もっと全力で叩くんですけど。こんな破たんしたキャラを2学期から譲り受けちゃったら、これしか書けないかもなぁ、というのもあります」
fee「ドラゴンボール界の住人を更に2人増やしただけに僕には見えます。正直、乙女さんと館長だけで十分でしょ、この手のキャラは」
残響「ぼくがさかき傘さんが巧いなと思ったのは、この設定を使って真面目にシナリオを作った事かなと」
fee「うーん……真の意味で、真面目に作ったというなら、幾蔵君の30分ルールはおかしいですよ」
残響「幾蔵君を、もっと説得力を持った敵役として丁寧に描けという指摘なら、ぼくも全く擁護できません」
fee「幾蔵君の頭がおかしいのは『2学期』からの持ち越しですから、幾蔵君が『他人なんてどうでもいいんだ!』と言いながら矛盾した行動をとっているのはさかき傘の責任ではないです。ただ、30分ルールの方は、さかき傘が作ったルールなので。何かしらもう少し理由付けはできたでしょって思います」
☆3
fee「というと?」
残響「本編のHシーンは、チョコレートから始まるじゃないですか。もっと、グチャグチャとネッチョリとプレイしなさいよ!っていう」
fee「チョコレートプレイを?」
残響「はい、そうです。平均点は高いけど、情念が低いというか……」
fee「僕も瀬麗武のHシーンの点数は低いんですが、これは2個目のHシーンの方がダメでした。瀬麗武の偽物=スライムがもう一度出てきて、3PするっていうHシーンなんですが」
残響「はいはい」
fee「僕はちょっと頭が固いと思うんですけど、この偽物瀬麗武は、瀬麗武とは別人でしょ!っていう」
残響「はははw」
fee「偽物の瀬麗武って、スライムじゃないですか。スライムを相手に愛撫したり、スライムにパイズリされてレオ君は射精しちゃったんですか?
僕は、こういうシーンはヒロインになったつもりで読むんですよ。たまに、主人公になったつもりで読むんですけど。こういうとSなんだかMなんだかわかりませんが、たいていは責められてるキャラになったつもりで読むんです。だからパイズリされてるシーンではレオになったつもりで読むし、セックスしてたら、ツッコまれてる女の子になったつもりで『気持ちいい……レオ君に感じさせられちゃう……はずかしい』とか思いながら読むんですね。たまに、陵辱者みたいな気持ちになって、『おらおら〜感じてるんだろォ!?』みたいなノリで読む事もありますし、ケースバイケースですが……読者がドン引きしそうなんですけど大丈夫ですか?」
fee「これは3Pでも同じで。女2人の3Pなら、交互にそのキャラになったつもりで読んでもいいですし、特に重点的に責められてる娘がいればそのキャラに固定して読んでもいいですけど。さすがにスライムになったつもりで読むのは難しかったんです。僕、獣姦とかも大丈夫なんですが、なまじ見た目が瀬麗武なだけに、どう反応していいのか正直わからなかった。Hシーン枠が沢山あるんならいいですが、ただでさえ2つしかないHシーン枠の1つがそれじゃ、ちょっとがっかりですよ」
fee「チョコレートの方は結構好きです。僕の大好きな、まだ付き合っていない女の子とのHシーンですね! これはキャラ総括の方にも繋がりますが、いたいけな幼女にイタズラ、ではないですけど……」
残響「ははは」
fee「瀬麗武は、世間知らずで、なんだかよくわかっていない、フラフラしている娘じゃないですか」
残響「そうですね」
fee「そんな娘が、フラフラよくわからないまま男のところにやってきて、よくわからないまま自分にチョコレートをかける。それを見たレオ君が襲い掛かる。これはエロいなと思いました」
fee「外見というのも、大事と言えば大事ですからね。どう反応していいのかはわからないけど、熱い気持ちはわかりました。はい。僕が好きなのは……おかっぱかな? 古いなw」
残響「たとえば?」
fee「大昔の綾波レイとか、『痕』の柏木楓とか。『リトルバスターズ』の西園さんとか。こういうタイプの娘が好きですね。『つよきす』にはいない気がする」
残響「乙女さんがこういう性格じゃなくて、もう少し弱弱しい感じ?」
fee「いや……外見なら、なごみかな? よっぴーかな? まぁ、あまり考えた事がないので適当な事を言ってますw ところで求道者として羨ましいって意味がよくわからないのですがw これは瀬麗武に憧れるってことですか?」
残響「いや、乙女さんです」
fee「乙女さん? 乙女さんルートじゃないのに、乙女さんに点数をつけたんですか?」
『つよきす 三学期』対談 各キャラ点数表は、こちらをご覧ください
※残響さんは『1学期』と『3学期』をプレイしてます。『2学期』は未プレイです。(fee)
☆導入
残響「今、エロゲへのモチベーションが凄く上がってるんです。これは、『つよきす3学期』のプレイが大きかったかなと。『1学期』よりも、『3学期』なんですね」
fee「それはとても良かったです」
残響「『3学期』は、あくまでこれはぼくの感じ取り方なんですが、ある意味【よくできたファンディスク】だと思うんですよ。これが匠の技というかなんというか……ふっつうに、出来が良いですよね、これ」
fee「出来いいですね。『2学期』は出来が悪いけど」
残響「ははは……」
fee「『1学期』が好きな人しか、『3学期』をやらないと思うんです。『3学期』は『3学期』で面白いと思うんですけど、『1学期』と多少持ち味が違うじゃないですか」
残響「もちろん、もちろん」
fee「『1学期』原理主義みたいな人もいると思います。まぁ原理主義というと痛い人みたいになっちゃうけど……なんていえばいいのかな、『1学期』が大好きすぎて、『3学期』は『つよきすは、コレジャナイ!』って思っちゃう人。『1学期』はあれだけ人気のあった作品ですので、そういう方は出てくると思うんです」
残響「確かにそれはありますね。ただ、この『3学期』以上の出来・規模の【1学期ファンディスク】って、なかなか作ることができないと思うんですよ」
fee「まぁ、タカヒロが書かないと許さない!って人はいるかも……。後、特色はちょっと違うから、その意味でも『1学期』の方が好きな人はいると思います」
残響「『3学期』は良くも悪くも丁寧ですよね」
fee「丁寧ですね。まず、キャラクターがだいぶ大人になりました」
残響「そう、丸くなりました」
fee「明らかにねw 丸くなったから嬉しい人と、丸くなったから嫌な人に分かれるかなと思います」
残響「『1学期』のアレは、ある種のアクなんでしょうね」
fee「僕は丸くなって嬉しくなった人なんですけど」
残響「同意ですね。ぼくも嬉しくなった人です」
fee「あっ、そうですか。多分、『1学期』が大好きな人の多くは、むしろこのアクの強さが好きだった人なんじゃないかなっていう気が……」
残響「……(考え込みによる、しばしの沈黙)……この問題は難しいですね。それこそ、そのアク好みは、言葉は悪いけどある種のタカヒロ原理主義になっちゃってる気も……、まあ、そこは語っていきましょうか」
fee「エリールートなんですけど、『姫が丸くなった。アンチの人数が減って、人気が増えたんだけど、熱烈に姫を追い回す姫信者みたいな人も同時に減った』という文章がありまして。これはそのまま『つよきす3学期』の事を言っているんじゃないかなと思いました」
残響「はいはいはい。なるほど。言いえて妙です」
fee「よくできたゲームですよ、『3学期』は」
残響「このスタッフは、『1学期』をきちんと理解して、そこに上乗せして、自分たちなりの面白いものを作ろう! という気概を感じます」
fee「わかった上で、ちょっと変えてるよね」
残響「そうそう」
fee「『2学期』は、そのままタカヒロをやろうとしたんですよ。タカヒロよりも下手な人が」
残響「だははははw」
fee「だから、『2学期』のキャラは丸くないんです。『1学期』同様尖ってます。あと、何かしら笑わせたい時は、適当にフカヒレを殴っておけばいいだろw みたいな姿勢が見えます。雑なんですよ」
残響「限りなく雑ですね……」
fee「『2学期』は、世間で言われているほどのクソゲーではないと思います。ただし、やる必要は全くないです。なぜなら『1学期』をそのまま悪くした感じだからです」
残響「『2学期』はやらなくていいよとfeeさんに言われましたw」
fee「まぁ、やってもいいですけどw 700円のラーメン二郎(1学期)があって、隣に750円でイマイチ美味しくない二郎インスパイア店(2学期)が新しくできたら、そりゃインスパイア店(2学期)は酷評されるよね、ってところなんですけど。味付けの方向性も全く一緒だし。隣の店(1学期)と比較せずに、全国のラーメン屋(エロゲ)と比較すれば、『特に美味くもないけど、他に食べるものがないなら食べてもいいレベルだよ』とは言えます。ま、それなら『1学期』を2回やった方がいいですけどね」
残響「食べる(プレイする)理由がまるでないですなw」
fee「まぁねww 一応Hシーンがあるし、絵が変わったので画集的にはいいかもですが。一点、エリーだけは『1学期』とキャラ性がちょっと変わっていて、『1学期』よりもマイルドになった姫が見られます。ただ、それも『3学期』をやればいい話かなってw」
残響「ぼくは『2学期』をやっていないので、『3学期』をプレイし始めた最初の頃、新キャラの瀬麗武(せれぶ)って娘がよくわかりませんでした」
fee「もうちょっとちゃんと説明してほしいよね」
残響「当たり前のようにレギュラーメンバーに混ざっちゃってるから、『あれ?』って感じで」
fee「瀬麗武っていつ生徒会に入ったんだっけ? 『2学期』で入ったからって理由で、説明ナシでしたっけ?」
残響「そうですね。『3学期』をプレイした人は『2学期』もプレイしてるでしょ? みたいな前提で作られている気がします *1」
fee「*2 『2学期』をプレイして痛い目を見た人は、もう『3学期』には手を出さないと思うけどなー。瀬麗武以外にも数キャラ増えましたね」
残響「先生がね」
fee「先生が2人と、館長の双子みたいなのと、あと権田瓦さんが新キャラです。体育の鉢巻先生は、『1学期』の時から登場していまして、今回イラストがつきました。あかり先生も以前からいましたっけ?」
残響「いや、いなかったと思うんですけど」
fee「『3学期』の方が『1学期』よりも、プレイ時間が長いですね」
残響「長いです。共通ルートの長さ、個別ルートの長さ、さかき傘の説明テキストの長さ。全部長い」
fee「そんなに説明テキストが長いですか?」
残響「タカヒロに比べればしっかり説明する傾向にあります。特にギャグの説明を」
fee「そうですか。そこらへんはあまり気にならなかったなぁ」
残響「テキスト一文の長さというよりは、説明文章の多さです。タカヒロだったら二文ぐらいで説明するところを、さかき傘は四文ぐらいで説明する感じがあるんです。懇切丁寧な説明文」
fee「それだけ聞くとテンポが悪くなったように感じますけど、そうでもないですよね?」
残響「そうじゃないんです。さかき傘は、タカヒロ的テンポをそのままに、尺を伸ばした感じです。タカヒロの早回しのスタイル・面白さをそのままに、丁寧に描いている。その分だけ、タカヒロのぶっきらぼうさが減って、丸くなっている感じがあります」
fee「『3学期』は、『1学期』よりもシナリオ重視な気がするんです」
残響「……なるほど」
fee「『1学期』は好きなキャラクターを、ワイワイ自由にやらせている感じ。たまにシナリオ無視して暴走したり」
残響「シチュエーションコメディというか、出たとこ任せというか」
fee「そうそうそうそう。それがいいところでもありますが。『3学期』は、キャラクターごとに描きたいテーマを、事前にプロットでちゃんと決めて、そのプロット通りに進めている感じがあります」
残響「テーマ性がプレイヤーに合えば歓迎されるでしょうし、合わなければ長さも相まって、焦れるところはあるかもしれません」
fee「これで割を食っているのがHシーンで。Hシーンは各キャラ本編に1回しかないんですよ。アフターシナリオを入れて2回」
残響「ですよねぇ。これは『1学期』に比べて大幅に劣るところです」
fee「ただ、1回の尺自体は『1学期』より長いです。『3学期』が抜けるゲームか?と聞かれたら微妙ですが、『1学期』のシーン1回分よりは明らかに抜きやすいとは思います」
残響「Hテキストもしっかり描いていますし、シチュエーションもしっかりとっています。ただ、本編1回なんですよね……」
fee「そう。まぁ、テキストで『今日もHしました』みたいなのはありますけど……」
残響「シーンとして書かれているのが1回、という意味です。はい」
fee「その辺、僕はほとんど気にしない人ではありますが。『つよきす』を抜き目的でプレイする人はそんなにはいないと思う……」
残響「そんなにはいないと思います。が、回数のボリュームは確実に下がりました。それと、まぁファンディスクなんですよね。ファンディスクというか、これまでのキャラを基にしているというか」
fee「シェアワールドというか。違う作者が続編を書いた、みたいなものなので。……ここまで質量揃った良い作品を作ったら、ファンディスク扱いというのはちょっと……。【違う作者が作った続編】と言いたいところはあります。ファンディスクって言うと、なんか添え物みたいな」
残響「ぼくから見たら、作る際の方法論がファンディスクっぽかったかなと」
fee「エロゲだと、こういう原作リスペクトの続編ってあまりないですよね。映画ならいくらでもあるんですが……」
残響「『ダ・カーポ』シリーズくらいですかね」
fee「そうですね。『3』は未プレイですが、『ダ・カーポ1』と『ダ・カーポ2』の関係性は確かにそうです」
残響「タカヒロさんがいなくなった後のきゃんでぃそふとが『つよきす』をやるということで、制作の動機は金稼ぎ、商業主義全開には見えますよね。ただ、できあがった作品は、そういう嫌らしさはなく、丁寧に作られた【良品】があがってきたな、と」
fee「ちなみに、『1学期をやらずに3学期をやろう』という奇特な方がいるとしたら、イケると思いますか?」
残響「『1学期』の体験版くらいはやっておいて損はないかな」
fee「『1学期』をやらないと、プレイしても良さが解らないゲームではないですよね?」
残響「一番最初の人間関係が唐突かなとは思いますけどね」
fee「あぁ、生徒会のメンバーが誰なのか、とか、そういうところですか」
残響「でも強いていえばそれくらいかな。これはこれで単品として楽しめると思います」
fee「いないかもしれないけど、この対談記事を読んで『1学期は興味ないけど、3学期はやってみたい』という奇特な方がいたら?という……」
残響「あぁ、それはアリですね。『3学期』からやっても大丈夫だと思います。やめとけーとは思いません」
*1……ゲームメーカ/ブランド「きゃんでぃそふと」の気持ち的には当然の前提なんですけどね……。
*2 とか言いつつ私は手を出しましたが……。
☆1
未読の方へのストーリー紹介は☆2にあります
fee「なるほど。エロの差が開いた以外は……」
残響「あまり差が出なかった感じですね」
fee「シナリオ良かったですよね」
残響「シナリオは非常に良かったですね。『1学期』の対談では、この乙女さんシンパたるぼくが、乙女さんシナリオをボロクソに叩きましたが……」
fee「『1学期』のシナリオは良くなかったですし。特に乙女さんは」
残響「今回のこのシナリオこそが、ぼくが乙女さんシナリオに求めていたシナリオなんだ!と」
fee「【これが読みたかった】?」
残響「これが読みたかった! これが読みたかった。大事な事なので2回言いました。エロ以外はとても良かった」
fee「エロは……中出しされるとイクという、よくわからない乙女さんの性癖が新たに加わりました。SなんだかMなんだかわからないけどとりあえず面白い、と思ったので割と点数は高いです」
残響「いろいろ小技を使っていますね」
fee「あと、またもや乙女さんは騎乗位! わかってますね!」
残響「ははははwww」
fee「ここは外せないところなんで。あと、後ろからされるのも外せないところみたいですね」
残響「初体験した後、何回かHをしたという描写があるんですけど、だからこそ何シーンも書いてくださいよ!とは思いました」
fee「もっとHシーン数を増やしてほしかった?」
残響「もっと姉弟のだらけたセックスをしなさいよ!」
fee「はははははwww あんまり同意はできないけど、わかりましたww」
残響「シーン数の少なさを考慮しての、2点です。シナリオと合ってないじゃないか、というか」
fee「ほぉぉ、そうですか」
残響「2人がだらけた感じになるので、もうちょっとシーンでもって尺をとってほしかった。まぁ、単にぼくがだらけたセックスが好きなだけかもしれないんですけど」
fee「このルートは無駄なイチャラブシーンがないんですよ」
残響「確かにそれはそうですね」
fee「僕はそこが高評価なんですけど」
残響「なるほど」
fee「でも……たとえば『1学期』にあった、みんなでカラオケで遊びに行くとか、海でバーベキューとか、そういうイベントがちょっと少ない気はします」
残響「なるほどね」
fee「あるいは、そういうイベントがあってもCGが用意されていない」
残響「wwww」
fee「僕はHシーンが少ないのはしょうがない、特に乙女さんルートの構成を考えたらしょうがないなと思ったんですよ。このシナリオは、卒業式でキスをしたところでエンディングにしてもいいぐらい」
残響「確かにそうですね」
fee「その後は、ストーリー的にはヤボなんですよ。となるとHシーンを入れる場所がない。エロシーンを入れるとすれば、【告白→即H】くらい。これを嫌うエロゲーマーもいますけど、ここは【告白→即H】で終わりでも良かったと思います。これ以上Hシーンを入れると、卒業式での告白という熱い余韻がなくなってしまいます」
残響「念のため聞きたいんですけど、レオの家の前で乙女さんと別れるシーンはどうでしたか? ラストシーンなんですけど」
fee「えーーっと?? あぁ、ここか」
残響「卒業式のところで完!でもいいし、それで綺麗だとは思うんです。ただ、自分としては家の前で別れて。別れたと思ったけど、姉と弟として戻ってきてギャーギャーやってるシーンも、姉属性としては非常に良かったなぁと」
fee「なるほど。まぁ僕も嫌いではないけど、どこでしたっけ? と聞き返すくらいには印象が弱いです。
で、ここの直前のシーンなんですけど、僕の読み違いじゃないとすれば大事なシーンがありまして。レオが自発的に、乙女さんの後を継いで校門の立ち番になったのかな?という。深読みしすぎかもしれませんが」
残響「いや、自発的になったレオという解釈で、あっていると思いますよ」
☆2
fee「乙女さんが来てから、レオの自主性が失われたというのが、『3学期』乙女シナリオの重要なポイントだと思っています」
残響「そこは重要なポイントにしつつも、最終的には『乙女さん、あなたが声をかけてくれるから。側にいてくれるから。励ましてくれるから。だからオレは起ちあがれるんだ!』という流れで、格闘大会で勝利したわけじゃないですか」
fee「そうなんですよね」
残響「だから、何が何でもレオの自主性がなきゃいけない!というわけでもないんですけど。でもレオの自主性もほしいというのもあって」
fee「僕ねぇ。あれで勝っちゃったのはちょっと不満なんですよ」
残響「不満ですか」
fee「乙女さんの歓声を受けて勝っちゃうのはいいけど、その後なんのフォローもないから。それだと結局、乙女さんがいないと何もできないレオのままじゃないですか。それでもいいのかもしれないけど、それだけじゃないところも見せてほしいなぁというのはあります」
残響「自分が骨の髄まで【ダダ甘・弟を甘やかし系】の姉属性なので、気にならなかったのかな。お姉ちゃんに甘ったれでこその弟といいますか」
fee「最後の校門警備のシーンで、そこをフォローできたなら、良かったかなと思いました。それにしちゃ地味ですけど。
さかき傘さんの特徴なんですが、書きたいテーマをめっちゃくちゃ強調する癖がありまして。ちょっと作為的すぎるだろ、と思える事もあるんです。あの、レオが『乙女さんがそんなに言うなら、やりますよ』っていう台詞が……」
残響「何回もありましたね」
fee「9回ぐらいあるんですよ」
残響「9回もありましたかw」
fee「ちなみに、よっぴールートでも、テーマに直結する『よっぴーはいい人』という台詞が、これまた10回ぐらいあります」
残響「ふふふww」
fee「作品テーマとして、それを伝えたい気持ちはわかったけど、普通に考えればそんなに言うのは不自然ですよね。親切と言えば親切。悪く言えば、鳥頭の読者(失礼!)にも解るように、しつこいぐらいに書きました、っていう。これぐらい丁寧にやってくれると、読み間違える事はないと思いますけど。
そのさかき傘の傾向を考えると、最後の【乙女さんの後をレオが自主的に継いだ】という部分が強調されていないということは、自主的にやったわけでもないのかな、と」
残響「なるほど」
fee「ちょっと順番が前後してますが、ストーリー全体の紹介をします」
残響「そうですね、お願いします(相変わらずあらすじ纏めがとことん苦手なザンキョさん)」
fee「このシナリオは、拳法部の大会がメインイベントです。簡単に言うと、卑怯な他校拳法部が、竜鳴館の拳法部に闇討ちをするんです。レオが負傷した拳法部員の代わりに、大会に参加する事になります。
その鍛錬の最中に、【自主性が無いレオ】に乙女さんが激怒するシーンがあります。僕はこここそが大事だと思いました。拳法部大会当日にレオが頑張って勝つ、この拳法部大会がクライマックスですね。
物語テーマ的には【乙女さんのやり方では、自主性のある子は育たない】ということで」
残響「ふっふっふっふっw また乙女さんの否定だw」
fee「レオも、しっかり自主性のない人間になってしまった、と。そういう事に乙女さんが気が付く。レオにも自主性を持ってもらいたい、と乙女さんが願うようになる。これは『1学期』の乙女さんにはほとんどなかった描写ですからね。エンディングで、レオが自主性を持って校門警備を自分から言い出した、という事に僕はしたかったんだけど……でもそんなに強調されていない。
だけどそこを強調しないと、『お姉ちゃんがずっと一緒にいるから、お姉ちゃんに依存して自主性がなくてもいいんだぜー』って話……になっちゃうけど、それでいいんですか?」
残響「うーん」
fee「それでも、恋愛モノとして悪くはないが……」
残響「悪くはないが?」
fee「*3 悪くはないが、僕が読みたいものではないw」
残響「ww ぼくから見たレオと乙女さんの関係って、エロスがないんですよね。男だ女だというよりも、姉弟というのが先に来る。そこは揺るがないのかなぁ、と思うんです。そこを揺るがせようとしたからこそ、『1学期』の乙女さんシナリオはボロクソに言っているんですが」
fee「うん」
残響「この2人の関係は、爽やかな感じがよく似合うというか」
fee「『3学期』の乙女ルートは爽やかですね」
残響「姉弟萌えと考えればいいんですけど、男女としてはどこかで疑問があるんです」
fee「卒業式のシーンなんかは、男女の恋愛モノとして見ても出来が良かったんじゃないですか?」
残響「もちろん。だからこれは、ぼくの姉萌えとしてのひいき目なんですね」
fee「乙女さんはどう見ても姉ですけど、卒業式のシーンで、キスされて涙するというのは、なかなか『やるやんか』と。青春の一ページですよ」
残響「『やるやんか』w なるほどね。これは漢泣きではないですからね」
fee「だからここで終わっとけよ!って思っちゃうんですけどw」
残響「たしかに、ここで終わっておけば綺麗ではありましたね」
*3 ここについては☆4の部分で細かく話しています(fee)
☆3
fee「ちなみに、残響さんは卑怯な拳法部はストレス的に大丈夫でした?」
残響「ぜーんぜん大丈夫でした」
fee「あ、全然大丈夫なんだ。僕はこういうタイプの話を読むと、かなり悪役にムカついちゃうんですよ」
残響「大丈夫です、はいw」
fee「僕は、こういう卑怯な拳法部とかが出てくると『クッソがぁぁぁぁ!!!』と激怒しちゃうw 出来が悪いとは思わないんですが、体調が悪い時にはやりたくないタイプの話です」
残響「ストレートな暴力は割と平気なんです。恥ずかしいとか、いたたまれない、というのが苦手で(いわゆる「共感性羞恥」?)。馬鹿にされる、コケにされるのが。ちなみに、ぼくは拳法部よりもスバルの父親がダメでした」
fee「うん……」
残響「あれを見ていると、うわあやめてくれぇみたいな」
fee「スバルの父親って、活躍してたっけ……?」
残響「本編では活躍はしてないですよ、全然」
fee「あれ、そんなに暴れてないですよね? あの程度でダメなんです?」
残響「ダメなんですわ」
fee「子供虐待的な意味で?」
残響「存在が穢れている。こういう人間はいちゃダメだろ的な」
fee「いやいやいやいやw」
残響「こういうふうな人間をぼくの前に見せてくれるな、と」
fee「うーん。僕は拳法部の方が嫌だけどなぁw」
残響「人間に対する信頼感を、損ねさせてくれるな、という気持ちがあるんですね。人間はもっと綺麗な生き物であってほしい」
fee「そこ自体はわかるんですけど。僕はスバルの父親は、陸上で活躍した後に、奥さんが亡くなっちゃったか逃げ出しちゃったかして、すっかり酒浸りになってしまった、かわいそうな人というイメージです」
残響「なるほど」
fee「褒められた人間では全くないけど、邪悪な人間というよりは、弱い人間だなぁと思ってしまいます。陸上の後のセカンドキャリアとかも考えていなくて、生きる目標を失ってしまった悲しい人なんじゃないかなって。だから、何かのきっかけで立ち直ってほしいですね。最終的にスバルは親父の後を継いで陸上に行くわけだし、割と屈折した感じではあっても、親子の愛はあるのかなという気はしました。
拳法部は、単純に、無意味に、卑怯で気持ち悪いじゃないですか。屈折みたいなものを感じない、ただただ無意味に卑劣な奴らだなって思っちゃう。こういうのはキツいです」
残響「乙女さんへの憧れみたいなものは最後で多少は描写されてはいましたけど、読者に迫ってくる程ではなく、うーんって感じではありましたね」
fee「そんなわけで、イライラと。さかき傘は、『つよきすnext』で、もっとイラっとくる悪役を出すんですよ」
残響「げっ……(嫌悪感)」
fee「スバルパパ系統ではなく、拳法部系統の。僕、それは嫌でした。こういう、ムカつく悪役を出してぶっ倒すというのは、割とよくある王道ではあります。ぶっ倒し方も含めて、今回の乙女ルートは割とバランスが取れていたんじゃないかなぁと思います」
残響「うん、確かに」
fee「ぶっ飛ばし方が足りないと、苛々して終わるんですよ。良いか悪いかはわからないんですが、レオも結構卑怯な手を使って反撃したのが、僕的には良かったです」
残響「ははは、なるほどw かつてのケンカに明け暮れていたレオがw」
fee「正々堂々と倒すと、『レオ格好いい!』みたいにはなりますが、理不尽にこちらだけハンディを負わされたような気がして、僕は読んでいて良い気持ちがしないんです。正々堂々と倒した上で、『許してやるよ!』『改心しました!』だと、物語としては美しいんですが。『あれだけ酷い事されてたのに、お前それで許しちゃうの?』、『お前はいいかもしれないけど、俺は嫌なんだけど』ってなっちゃう。
今回は卑怯な敵に対して、レオも卑怯な手で反撃したんで、ボコボコに敵を倒してスッとしました。心が狭くてすみません……」
残響「ふふふw カタルシスかたるしす」
fee「ちなみに、レオが格闘大会で卑怯な手を使うのは、残響さん的にはOKでした?」
残響「全然問題ないです。何が問題ないのかわからないくらい。だって先に卑怯な手を使ったのは相手だし *4」
fee「相手と同じレベルに落ちるのを嫌う人はいるかもしれないなーと。悪役は悪役だからいいけど、主人公は高潔でいてほしい、みたいな読者もいるかもと思って。
この辺の、被害と復讐のバランス問題というのは、エロゲに限らず、*5 いろんなところで問題になっています。いやらしい悪役を描くためには、ある程度いやらしい行為を悪役にさせなきゃいけない。読んでいて当然、ムカつきますよね。
で、相手をぶっ倒す。その際、怒りのあまり相手の爪を剥ぎ始めて、目ん玉をくりぬいたりし始めちゃったら、『主人公の方がこえぇよwwww』ってなって、ドン引きじゃないですか。主人公の方がヤバい奴になっちゃマズいんです。かといって、主人公があまりにもいい奴で『いいよ、許してやるよ!』だと、僕みたいな心の狭い読者は、腹の虫が収まらないんですよw」
残響「ふーむ」
fee「『つよきすnext』は、相手の【悪事】に対して、【報復】の部分がなまぬるすぎました。ずーっと悪役に対して苛々して読んでいたのに、そんなんで許しちゃっていいの?っていう。胸糞の悪さが残ってしまったんです。
大事なのは、相手の胸糞悪さとのバランスなんです。今回の乙女さんルートはそのバランスが良かったと思います」
*4……これが、このあとの『3学期』素奈緒ルートで、また違った論点になってきますので、お楽しみに!
*5 たとえば、少し前に『半沢直樹』というドラマが流行りましたね。僕は5話までしか見ていませんが、あれも【視聴者】が求める【被害】と【復讐】のバランスをうまく保ったからこそ、ヒットしたんじゃないかなぁと思っています。
☆4
fee「さかき傘さんは『気持ちを伝えるシーン』での盛り上げ方が巧いです。乙女さんの説教とか」
残響「ふんふん」
fee「拳法部大会前日の、乙女さんの説教は、結構心に響きました。以下キャプチャをポンポンと貼っていきます。
『私の接し方が間違っていたんだ』。この台詞は、『1学期』の乙女さんなら絶対言わない台詞でしたし、僕が『1学期』の乙女さんに一番言いたかった事でもありました。
『他の誰にも頼れない。自分だけで。自分自身の根性だけで! 自分で前に進めなければ、もう起き上がることなんてできない! 根性無しはいつまで経っても根性無しのままだ!』からの、
『お前は根性無しなんかじゃない! 私の弟だ! 誰よりも大切な私の弟だ!』。そして最後の『根性無しなんかじゃない』。
レオを想う乙女さんの気持ち、心配、悲しみが伝わってくる名シーンだったと思います。
よくぞ書いてくれたなぁと。この乙女さんの説教シーンは本当に良い。
それだけに、その後、『やっぱりレオが自立心がないままでOK』、
『お姉ちゃんがずっと一緒にいるから、お姉ちゃんに依存して自主性がなくてもいいんだぜー』とはちょっと言いたくないんです」
☆5
fee「タカヒロは、こんなにシーンを盛り上げる事はしないですよね。少なくとも『1学期』は」
残響「ベタな盛り上げ方はしませんね。アクションシーンで盛り上げるところも特になかったというか。そこは確実にさかき傘さんの方が上だと思います」
fee「あと、乙女さんがかわいくなった。だって『1学期』の乙女さん、かなりつらかったもん。『3学期』の乙女さんはたまーにウザいけど、基本は問題ないです。乙女さんだけじゃなく、ヒロイン全員が丸くなりました。多少の問題点を言うなら、拳法部のイベントの前に幾つかイベントがあるんですが」
残響「ひとつは、二人三脚がありましたね」
fee「二人三脚のシーンは、結構青春的なイベントのはずなんですが、あまり盛り上がらなかった気がします。そうでもなかったですか?」
残響「より印象に残ったのは拳法部の方でしたよね。一番最初にファンディスクと言いましたけど、魅力的な『つよきす』キャラの更なる活躍を見せてくれればいいかな、と。並列的にどん、どん、どんとイベントを出していく。それが長さにもつながっているんですけど。だから、盛り上がらなくてもシチュエーションの幅が広がるわけなので、それはそれでいいかなというのがあります」
fee「『1学期』ではカニと二人三脚をしていましたよね」
残響「あーーっ、そうか!」
fee「相手も村田&西崎なんで、*6 『1学期』のオマージュで繋げてきたと思ったんですよ。
でも、カニルートのあの熱い二人三脚に比べると、『3学期』の乙女さんとの二人三脚は『こんなんあったっけ?』程度のイベントで。あと、二人三脚の前にもエピソードが1つあったんですけど、覚えていますか?」
残響「あったんですけど、覚えてないw」
fee「あかり先生の毒物による」
残響「あっ思い出した思い出した」
fee「乙女さんとキスしないと解毒できない事件」
残響「ここでキスというワードが出てきますが、どうなんですか?」
fee「さかき傘だけじゃないんですけど、さかき傘はこの手の小細工が好きですね」
残響「小細工wwまぁ確かに小細工ですね……」
fee「これは入れる必要があったのかな?って思っちゃうんですけど」
残響「確かに」
fee「ネタとしては、つまらなくはなかったです。だからあってもいいんですけど、このイベントがなかったら乙女さん相手にドキドキしなかったのかな?って思っちゃうんですよ。もっとちゃんと手順を踏んで、恋愛感情を高める事をせずに、こういうお手軽なファンタジーアイテムを使ってしまっていいのかな?というのが」
残響「はいはいはい」
fee「『1学期』のカニルートの、『縄』に関してもそうでしたし、更に言えば『3学期』のよっぴ―ルートにもこの種のネタがありまして。これは『つよきす』をどういう作品として捉えるかで、だいぶ心証も変わってくると思います。
『つよきす』をなんでもアリのラブコメだと捉えれば、まぁいっかーとも思えますよね。オウムも喋ってるし、乙女さんみたいなキャラもいるし、今更『毒物』とか『紐』くらいで騒がなくても、という見方もできます」
残響「ギリギリですね」
fee「でも、こんな不思議アイテムを出してこなくてもいいんじゃねーの?っていう見方もできますよね。『つよきす』は、一見ドタバタした作品に見えますが、人間の感情や心理は割と真面目に描くゲームじゃなかったっけ?という」
残響「たとえば『ダ・カーポ』シリーズは、恋愛物語とファンタジー設定が結びついているじゃないですか。でも『つよきす』はとくに結びついていないですよね。恋愛物語と、ガチャガチャしているコメディ要素が結びついていない」
fee「単なるにぎやかしですよね。館長とかオウムとか権田瓦さんとか。こういうコメディシーンもありかもしれないね、と思う一方で、何も個別ルートでやらなくても……共通ルートでやれば良かったのでは?」
残響「それは、本当にそうですわ。そんなん真面目に考えるもんじゃない、というツッコミが来たら、そりゃその通りではあるんですけど」
fee「『つよきす』ですからね。これがもっとシリアスなエロゲだったら嫌でしょ?」
残響「そうですね。素奈緒ルートみたいなお話で、乙女さんが無双しだしたら困ります。そういうオーバーアクションは控えてもらわないとw」
fee「スーパーサイヤ人的存在の乙女さんとか館長とかが暴れると物語が崩れるので、肝心な時には理由をつけて、不在にするなり戦わない理由を作らないと、シリアスな物語が描けない。そんな裏事情が透けて見えちゃう……」
残響「エリーがギリギリなんですよね。『1学期』のエリー対談で、リアリティがないと散々言ったと思うんですけど。ハチャメチャオーバーアクションのところと、割とリアルにマジなところの乖離というか。合わさっているようで合わさっていないというか、そこら辺が気になったんです。どっちの気分で読めばいいんだろう……でも片方だけじゃ片手落ちだしという」
fee「両方あるところが、『つよきす』の味ではあるんですよね」
残響「もちろんもちろん」
*6 ちなみに、拳法部のイベントは、そのまま『1学期』の乙女さんルートの体育武道祭VS村田戦のオマージュだと僕は思っています。
]]>
]]>
☆1
残響「お互いの評価は、エロ以外はほぼ同じですね」
fee「最初のHは長年の想いが伝わって求めあう姿が結構エロかったかなと。体育の授業をサボって体育倉庫でHをしたりとか、生徒会室でHするのもいいよなと思いました。おもらしはあまり興味ないんですけど」
残響「ぼくはピンとこないというか、つまらないというか」
fee「いやいや、エロいっていうのは『面白い』とか『つまらない』で評価するものじゃなくて、『興奮する』か『興奮しないか』で評価するものだと思うんですが……」
残響「ぼくの場合、エロシーンはイチャラブの延長線上なので、イチャラブ的に面白くなければダメなんですよ」
fee「そういう意味では、カニのHシーンは面白くなかった? 点数を見る限りそうでもないのか」
残響「あんまり……ピンとこな……失礼、つまらなかった」
fee「*1ピンと来ないって言われると、『解らない・知識不足』なのかなって思っちゃうんです。解らないなら、解説しないと!って。『つまらない』なら、もう感性とか好みの問題なので……」
残響「ぼくは『大体何が起きているかはわかっているけど、自分的にはつまらない』事を、ピンと来ないと言っていました」
fee「カニのルートの話をしましょう。序盤は体育祭での二人三脚の話です。縄みたいな不思議アイテムのせいで、1日ずっと一緒にいることになります。トイレ入ったり入浴したり。そこからレオがカニを意識するようになって、烏賊島での肝試しでキスをして、体育祭でもキスをします。
いい感じになりそうなところで、レオはスバルの気持ちを聞かされるんですね。『スバルがカニの事を好き』だという話と、『スバルが転校するかも』という話を聞いて、いったんレオが身を引きます。しかし、やっぱりカニへの恋を抑えきれなくなって、スバルと衝突します。スバルは転校しちゃうけど、レオとカニが結ばれて良かったねというのが大まかなストーリー。その後はイチャイチャエロエロしているだけです。このバカップル描写は楽しくて、あまり長さを感じませんでした」
残響「ぼくも同じです」
fee「シナリオ的にはスバルの転校がクライマックスなんですが、その余韻を残したままバカップルのシーンをスピーディーに書いて、エンディングまで繋げているので中だるみもしないし、良かったと思います」
残響「なるほど。feeさんの感想はそうですか。ぼくは、ちょっと評価に悩んでいまして。物語が段々盛り上がって行って、スバルの転校でピークを迎えて。で、そこからイチャラブが始まって、【あれ、スバルの事はどうしたの?】って思っちゃいました。でもしょうがないんですよね。スバルはもう転校しちゃったんですから」
fee「スバルはもう転校しちゃいましたからね。この後しみじみしてもいいですけど」
残響「物語の味わい的にはしみじみしてもいいんですけど……でもまぁイチャラブしないといけませんから」
fee「いや、しなくてもいいんだよ、別に。ここで物語が終わりでもいいと思います」
残響「いやいや、イチャラブしましょうよー!」
fee「まぁ、ここで物語を終えるんじゃなければ、次の展開はどうするんだ?となりますよね。スバルをしのんでしみじみするだけじゃつまらないので、イチャラブでいいのかなって」
残響「スバルが転校する前にイチャイチャするのは、さすがにスバルに対して残酷すぎますから……」
fee「スバルは由井浜学園に転校するんでしょ? 由井浜って……多分元ネタは由比ヶ浜だと思うんですが……」
残響「あー、元ネタとなってるところの地理については、詳しくないので教えていただけますか?」
fee「要は電車で1時間ぐらいなんですよ。カニたちがいる松笠というのは、モデルは横須賀中央駅です。由比ヶ浜には行ったことがありませんが、横須賀中央駅から由比ヶ浜は、路線検索してみると1時間ぐらい。確かに、毎日顔を合わせてファミリーの面倒を見たり、遅くまでバカ話はできなくなりますけど、やろうと思えば土日に遊びに行ける距離ではあります」
残響「あぁ、もう少し距離があると思いました。電車で1時間かー」
fee「単純に『陸上で成功するまでは、連絡を断って陸上に集中するんだ!』という、スバルの覚悟、けじめということじゃないでしょうか。そういうのがなければ、普通に会いに行けばいいじゃん、って距離ではありますね。乙女さんの実家〜学校の方が遠いぐらいです」
残響「なるほど、なるほど」
fee「まぁ、毎日集まるのが楽しいわけですし、離れたくない気持ちはわかりますけどね。カニの事が好きで、ずっと一緒にいたい気持ちもわかります」
残響「そういえば由井浜学園って、全寮制だったような……」
fee「そうでしたっけ? そこは覚えてない……でも土日に遊びに行くのはいいんでしょ?」
残響「まぁ、ケジメの話なんでしょうね」
fee「三角関係もあったしね。このルートも、フカヒレ君が活躍していました」
残響「サポート役として一番冷静なのがフカヒレ君です」
fee「フカヒレ君は、単なるバカギャグ要員じゃなくて」
残響「全然違いますよね」
fee「単なるいじられ役みたいな感じで、男キャラを使い捨てにするゲームもあるじゃないですか。スペックが明らかに低い感じの。そういう雑な扱い方はしていませんよね」
残響「阿呆なことばっかり言ってますけど、要所要所で不思議な知性……ウィットを見せます」
fee「だからこそ、もう少しフカヒレ君は幸せになってもいいんじゃないの?と思うんですけど」
残響「フカヒレが一番幸せだったのは、なごみルートのエンディングかな」
fee「ファンの女の子と話してるやつ?」
残響「そう、それそれ。あれがフカヒレ的には一番幸せなルートかなと」
fee「女の子のファンがついていますからね」
残響「ちゃんとフカヒレの音楽を聴いてる、結構しっかりしたファンですし」
fee「フカヒレ君にも春が来るかもしれないですね。路上ミュージシャンで頑張ってるんだから、格好いいですよ」
残響「カニルートのラストで、フカヒレが郵便局に勤めながら趣味をやっているというエピソードがあるんですが。自分が好きな『人間椅子』というヘヴィメタルのバンドの人(ベースヴォーカル:鈴木研一)が、売れない時代に20年ぐらい郵便局でバイトしていたので、ちょっとそれを思い出しました」
fee「(画像を見て)凄い顔だな……」
残響「フカヒレ君もこのくらいになれば売れるんじゃないでしょうか?」
fee「これはちょっとまずいだろ……。でもフカヒレって、言われているほど猿顔でもなければブサでもないような」
残響「ですよね」
fee「スバルほどのイケメンではないけれど」
残響「作中で言われているほど悪くはない」
fee「イガグリ君ほどヤバくない」
残響「確かにw フカヒレ君は結構優男風です」
fee「僕は、一番自分に似ているのはなごみだと思いますが、なごみの次に似ているのはフカヒレ君かなと思っています。フカヒレ君は結構共感できるところがあると思うんですが、どうですか? 割とこう、『心の中で思ってるけど、さすがに口には出さねぇよ』とか、『ちょっと思いついたけど、やめとこー』みたいな事をそのまんま言ったりやったりして、顰蹙を買っているようなところがあってw」
残響「そこも含めて道化を任じているところがありますよね。オレは道化でいいんだ、みたいな。凄くいい意味で、周囲にユーモアをもたらす人。しょうもない事ばかりしてますけど、度量は大きいです。決めるところでは結構決める」
fee「うーん……具体例を出してほしいんだけどw」
残響「いっぱいあるからなぁ。なごみルートで、なごみとレオに気を遣うところとか、スバルとの関係でゴタゴタした時に、レオに第三者視点でアドバイスするところとか。結構頭がいいんだなって思いまして。学問的な意味じゃなくて、音楽も含めたセンス的な意味で、頭がいいのかなって思います。人間性の深みがありましたね」
fee「ふんふん」
残響「だから、フカヒレは単なるいじられキャラでは全然ないんですよ。じゃあスバルはどんな存在なんだ?って話になるんですが……」
fee「保護者じゃないですか?」
残響「なるほどねぇ……」
fee「カニの話が全然出てこないんだけどw フカヒレばっかりw」
残響「ほんとだw カニは面白い人ですね。そこに居るだけで面白い女 *2」
残響さんは『芸術表現などに対して感覚を共有できないさま』という意味で使う事が多くて、僕は『物事の主旨や意図を把握するのが困難であるさま』で使う事が多い。そのため、よく混乱が起こる模様。
というわけで、残響さんの使い方は用法的には間違っていないよ! でも2つの意味があるので、誤読する可能性はあるっちゃあるかな。と自己弁護。
*2 エリーも含め、残響はこういう表現を気に入って使う。この表現は残響的には非常に賛辞でして、「キャラとして立っている」だけでなく「どんなシチュエーションでも確固たる存在感を放つ」、さらには「どんなギャグ的無茶振りにも対応出来る」「というかこいつが画面に出てるだけで面白くならないはずがない」「作品の面白さの一端は確実にこいつが担っている」……といったフィーリングでして、確実にこれはガルパンのダージリン様(ダー様)の影響だと思う
☆2
fee「カニルートですが、三角関係の話としては結構出来が良かったんじゃないですか? そりゃカニは渡したくないけど、相手がスバルだったら自分よりもカニを幸せにしてくれそうな男ですし、身を引いちゃうのもわかりますよね」
残響「わかりますねぇ……(スバルを思う)」
fee「『なんで男同士で争って、なんで勝手に勝者を決めてるの? 女が選ぶのよ』みたいな話も、そうだよなぁ、と思って聞いていたし」
残響「それはある」
fee「青春ドラマっぽいシナリオはカニかなって。残響さんは、こういう三角関係の話は意外と嫌いじゃないんですね?」
残響「ものによりますね。三角関係の相手がスバルだったから良かったのかも。たとえば相手が村岡洋平君だったら……」
fee「村田だよ!!」
残響「あー、そうでしたそうでした(素で間違えた)。村田だったら全然ピンと来ないんですけど、スバルだったら面白いなと思えます」
fee「要は、『嫌いじゃない、尊敬できるキャラと競い合う形の三角関係』ならOKってことでしょ? 『ウザい、何だコイツ!』みたいなキャラとの三角関係はムカつくけど」
残響「全くそのとおりです」
fee「このゲーム、意外と三角関係が多いんですよ。乙女×西崎×レオの謎の三角関係とか、エリー×よっぴー×レオのヤバい三角関係、レオ×スバル×カニの正統派の三角関係。3つもあるんです」
残響「3つは多いですね、改めて考えると」
fee「三角関係に特化したゲームでもないのにね」
残響「それだけキャラが練られてるってことなんでしょうか」
fee「まぁ、西崎×乙女×レオの三角関係に関してはちょっと不満もあるが……」
残響「うーんww しかし、考えてみると1対1という関係性はそんなにないのかもしれません」
fee「……カニの話に全くならないなぁ」
残響「エリーとは別の意味で、そこにいるだけで面白いキャラですよね」
fee「ごくごく稀に『なんだコイツ?』って時もありますけど、エリーほどの頻度ではないです」
残響「エリーにはたまに苛立つ時があるんですけど、カニの場合はそうなりそうでも、ユーモアというか愛嬌があるから……」
fee「そうですね」
残響「ゲスいことをやっていても、かわいい。裏表がないというのもありますし」
fee「ゲスい事をやった後はちゃんと制裁されてるというのもあるんじゃない? そういうのも大事だったりするんですよね」
残響「確かにw あと、タフなのもあります。親から期待されていないという設定があったと思うんですけど、あれってどこまで真面目な設定なんでしょう?」
fee「よくわからないよね。カニの兄弟がすごく頭が良いらしくて。だから学歴的な意味で期待されていないんじゃない?とは思うけど。東大とかに行ってる兄弟の中で、一人だけ高卒みたいな。そういう意味で」
残響「カニに対する侮蔑の感情がマダムにはあるのかなと思ったんですけど、そこまではないですよね?」
fee「ない、とも言えないんですよね。マダムの描き方だけを見れば放任主義に見えるので、単に教育ママ的な感じの干渉をしていないだけ、とも思えるし」
残響「それはそれでカニみたいな人間にとっては、いいような気もしますが……」
fee「ただ、他のキャラが、ガチに家族からの愛情を得られていないので。その文脈で読んじゃうと、カニもそうなのかな?と読めちゃう」
残響「そうなんですよね」
fee「『つよきす』全体の話なんですが、なんでみんなこんなに家庭環境が崩壊してるんです? こういうゲームだっけか?っていうのも含めて」
残響「妙なリアリティがあるんですよね、このゲーム。タカヒロさんなりの世界の切り取り方というか、世界を見つめる視点・視線というか。タカヒロさんから見たらこれが自然なのかもしれません。この設定を今の萌えゲー業界にぶち込んだら、『えぇ?』的なところがあると思うんですよ」
fee「僕は別にいいと思うけどw はい」
残響「ちょっと過敏すぎる反応かな、ぼくのはw ヤンキーっぽいところとか、『ノラとと』に少し近いところはあるんですが。タカヒロさんは、ワイワイガヤガヤと楽しい萌えゲーを作っていますが、その前提となるキャラクターは、これぐらいの環境には置かれるよね、これぐらいの試練には晒されるよね、的な。そういうところは、ちょっと普通のエロゲライターと比べて、特殊な感性を持っているような気がします」
fee「病んでいるキャラも好きなんですよね。よっぴーほどじゃないけど、ちょっとおかしい奴が必ずいるんですよ。必ずというか、『つよきす』以外だと『君が主で執事が俺で』と『真剣で私に恋しなさい』の2つしかプレイしていませんが。全部ヤンキー臭いし、『君ある』も家庭環境は微妙です。依存が病的なヒロインも必ず出てきます」
残響「ぼくの知り合いの『結城友奈は勇者である』ファンは、『ゆゆゆ』にヤンキー臭さがあるとは言ってなかったんですけどね。で、カニの話に戻るんですけど、カニは恋愛対象に見えますか? 友達対象ですか?」
fee「リアルの僕から見てですよね? 一応恋愛対象じゃないですか?」
残響「ラストのイチャラブシーンを見ればそう思えるんですけど、いつものカニは、基本あぁいうキャラじゃないですか」
fee「カニは顔が整ってるじゃないですか。少女漫画的になっちゃいますけど、ずーっとバカをやっているカニが、急にイメチェンとかしたらキュンとくるかもしれないですね」
残響「あー、それはあります」
fee「きっかけがないと、ずっとバカやってる友達止まりかもしれませんけど。何かきっかけがあれば、そこから急接近する可能性はあります。レオ君は、カニと縄で縛られたのがきっかけになりましたが……そのきっかけ作りはちょっと無理があるとは思いました。漫画的というか、裸を見たから意識したというかw 話を戻しますと、リアルの僕にカニみたいな幼馴染がいれば、恋愛対象には入ります」
残響「自分の場合、プレイ前はもっとギトギトのドギツいネタキャラみたいな印象を持っていたんですね。でもプレイしてみたら、普通にかわいくて面白かった」
fee「それは最近のキャラゲーに毒されすぎ、というか、最近のキャラゲーがやりすぎなんじゃないの? かわいくない変な顔芸で笑わせてくるとか、おしっこを飲ませる云々とか、インパクト一点張りのゲテモノキャラじゃないですか。そういうのは嫌だけど、カニくらいなら全然かわいい。でもカニでも結構ギリギリだと僕は思うんですけどね。あれ以上やっちゃったら、もうかわいくないでしょ。しかし、カニはかわいいけど、人気投票ではあまり上にいないんですよね」
残響「意外だ」
fee「オフィシャル人気投票を見ると、なごみ1位、乙女2位、素奈緒3位という位置は何度やっても変わりません。よっぴーや祈先生が下位なのは仕方ないとして」
残響「仕方ないとして」
fee「カニはトップに近い位置にいてもおかしくないと思うのになぁ。僕は女の子としては、1位なごみ、2位素奈緒、3位カニかな」
残響「なるほど」
fee「1学期限定で言うなら、シナリオ補正で素奈緒を抜いてカニが2位。対馬ファミリー的な意味では、ある意味1位かもしれません。なごみは残念ながら、対馬ファミリー感は薄いから」
残響「それは確かに」
☆CGコーナー
残響セレクション
↓
feeセレクション
↓
残響「さてCGコーナーです。カニのベストCGですけど……スバルの背中じゃダメですか?」
fee「マジですかw まぁいいです、アリですけどw」
残響「どう考えてもぼくの中ではこれが最強です」
fee「スバルのそれが悪いとは思わないけど、せっかくだから女の子を選びたいので僕はカニCGを選びます」
残響「じゃあぼくも……」
fee「いや、無理にしなくていいですよw ドアップのCGとかかわいいんだけど……」
残響「カニから選ぶとしたらぼくはそれですわ」
fee「僕、ドアップCGってなんか違うかなーって。かわいいんですけど、立ち絵と同じでちょっと安易な気がして。残響さんが選ぶのはいいんですが、僕が選ぶなら……僕、白猫参謀さんの絵、そんなに好きでもないんですよ。嫌いでもないけど」
残響「実はぼくも。ダメな絵柄ではないんですけど、好みの問題なんでしょうね」
fee「1枚目はこれかな。西崎さんの写真に撮られた、カニとレオが言い合ってるやつ。で、2枚目は迷いましたけど、非Hで。夜空、二人で腕を組んでいるやつ」
残響「あーーー、これかー」
fee「体操服ブルマでのHシーンも良かったけどw」
残響「夜空のやつ、良かったですね、そっか」
fee「このシーンは初キスのシーンですし、印象深いCGです」
残響「対馬ファミリー勢ぞろいのCGもいいですよ」
fee「カニが大人になったエピローグのやつは?」
残響「かなりいいんですけど、このカニってアリですか?」
fee「アリですよ。アリだけど、カニには見えない」
残響「そこですよね」
fee「でも大人になったらこうなった、っていうのはアリでしょ」
残響「確かにアリです」
☆3
fee「超どうでもいいところなんですが、登場人物がほぼ全員名前にコンプレックスを持っているのは、なんなんですか?」
残響「えーと……ほんとだ」
fee「乙女さんは、てっちゃんって呼ばれるのを嫌がるでしょ? 素奈緒とカニは説明不要だと思いますが、よっぴーも『よっぴー言わないでよぉ!』って言ってるし。なごみはそんなでもないけどココナッツとか呼ばれてるし、フカヒレ君はシャークって呼ばれたいのに」
残響「誰もシャークって呼ばない」
fee「村田洋平も説明不要。イガグリ君は本名じゃないんですよね。スバルも、『親がつけた名前だから嫌だ』っていうシーンがあって。エリーもです。みんな、名前ネタ禁止とか、名前に関するコンプレックスがあるんですけど、なんなんでしょう? 偶然とはとても言えない人数ですけど、単なる遊び心なんでしょうか?」
残響「言われてみれば確かに。主人公も対馬レオですけど、カタカナでレオっていうのはちょっと不思議じゃないですか?」
fee「ん?」
残響「ぼくは不思議に思ったんですよ」
fee「そう?」
残響「英語で言うところのライオン(LEO)的な意味とか。でもカタカナでレオと言われても。なんでレオなの?みたいな。乙女さんだったら、『乙女って名前でその腕っぷしなのかよ』みたいなズレは意識しているんでしょうけど。そういった安易なズレだけのものでもなさそうなんですよね」
fee「レオは……普通じゃない? 家入レオとかいるし。森本レオもいますよね。そんなに変でもなくない?」
残響「すごく変って思っちゃったんですけど……」
fee「レオってたまーにいない?」
残響「芸名ではたまーにいるけど、本名カタカナで出されると混乱したところがありました」
fee「漢字で玲央とかなら良かったんですか?」
残響「そうですね。漢字なら」
fee「なんでだよw」
残響「カタカナでいきなり出されたから……」
fee「カタカナ名前が変なの? え、カタカナ名前のやつっていない?」
残響「え、そうですか? ぼくはいないと思った」
fee「僕、クラスメイトにカタカナのやついましたよ」
残響「ハーフとかじゃなくて?」
fee「多分違うと思うよ? 幼稚園の時のクラスメイトなんですけどw 髪がチリチリしてたから、ひょっとしたら外国人の血が混じってたのかもしれないけど、別にカタカナだから外国人というわけでもないと思いますよ。日本人の名前で、カタカナ名前ってどのくらいの割合でいるんだろう」
残響「えっ、カタカナ名前って日本人につけてもいいんですか?」
fee「当たり前ですよ! なんでダメだと思ったんですかw どこでそんなルールを覚えてきちゃったんですか。そんな法律はないですよ」
残響「「ひょっとしてぼくは違う世界に生きていたのかもしれないw」
fee「カタカナの人は珍しいとは思いますよ。でも、100人に1人ぐらいはいるんじゃない? さすがにアルファベットの名前はいないと思うけどw LEO君とか」
残響「なんだか夢を見ているようだw 自分の常識が覆されていくw」
fee「残響さんが引っかかるポイントが全く読めないw なぜそこっていう。まぁいいんですけど……」
残響「話を戻しますけど、対馬ファミリーは本当に居心地が良いですね」
fee「ルートごとにここまで話してきましたけど、『つよきす』を支えているのはやっぱり対馬ファミリーの暖かさだと思うんですよ。全般的な雰囲気の良さというか」
残響「そうですよね」
fee「『つよきす』にはレオ君が所属しているコミュニティが3つくらいありますよね。『生徒会』と『対馬ファミリー』と、『家族(乙女さん)』。そのどれもが楽しめる。あーあと、『クラスメイト』っていうのもありますよね。レオ君はそのどこでも、それなりに楽しくやっていますけど、すべての根幹に対馬ファミリーがあると思います。スバル、新一、きぬ。『つよきす』の楽しさのかなりの割合はそこが支えている」
残響「全くそうですね」
fee「だから『つよきす』の何が良かった?って聞かれたら、『カニルートに感動した!』とかよりは、『対馬ファミリーの、レオの部屋でみんなで駄弁っているあの空間が居心地が良いんだよ』とか」
残響「あの、CGがあるやつですよね。ベッドの上にカニがいて、フカヒレがギターを弾いてて」
fee「それの良さですね」
残響「ほんとに。だからカニルートの、スバルの背中CGを見て、対馬ファミリーの一つの時代が終わったような、寂しさを感じてしまいました。とても良いシーンではあるんですけども」
fee「僕が乙女さんでちょっと辛いのが、対馬ファミリーが騒いでいると『うるさい。テスト前だぞ』って言って解散させちゃうんですよ」
残響「あー、なるほどね」
fee「大人の視点から言えば確かにそうなんです。ずっと喋ってて。でもなーって思うんです。スバルは明らかにそれにムカついてて」
残響「カニルートのスバルの旅立ちのところで、乙女さんに言ってますもんね。『俺にとっては、あそこは聖域だった』って。あれは非常に良い台詞でした」
fee「この4人の中で一番空間を守りたがってたのはスバルだったと思うんです。まぁなんだかんだで、全員がこの空間を守りたがっていたとは思いますが。レオが一番無頓着な気がする」
残響「はははw」
fee「フカヒレ君にとってもかなり重要なコミュニティだと思いますし。将来的にモテモテになったフカヒレ君なら大丈夫ですけど、今のフカヒレ君はいじめられっ子みたいじゃないですか。この空間があるからなんとかなってる」
残響「ぼく、どのヒロインとの恋人関係を羨ましく思うよりも、対馬ファミリーが羨ましかったかもしれない」
fee「そうですよね。僕も多分そうです。カニルートの羨ましさにつけた点数は、対馬ファミリーの点数でもあります。青春を完全燃焼!というタイプではなく、学生時代の、どうでもいいことをダラダラと喋りあう友達みたいな感覚かな、対馬ファミリーは」
残響「ですね」
fee「今思うと楽しかったなぁとは思います」
残響「得難い時間でした」
fee「大人になるとねー……まぁ、酒飲みながら愚痴とか言えばいいのかもしれないけど」
残響「ちょっとそれも違うんですよね。打算があるんですよ、酒飲みには」
fee「そうなの?」
残響「ぼくから見たら打算はあると思います。全部が全部とはもちろん言いませんが、お前の愚痴を聞いてやった。だから今度は俺の愚痴を聞いてくれ、みたいな。ある種の信用取引というか、それに流れる傾向があった」
fee「そこまで考えた事はなかったなぁ」
残響「思春期の時期から周囲の大人に、ろくでもない酒の飲み方をする人を、他人より多く見てきちゃったから、そう感じるだけかもしれませんが」
fee「単純に若いから、キラキラしているというか。ダラダラしてても、キラキラしているように見えるというか。ダラダラしてていいんだ、っていう。『停滞』が許されるというか、子供って自然に『成長』していくじゃないですか。ちょっと違うかもしれないけど、定年退職した後で、稼いだお金で『今まで我慢していたことにチャレンジするぞ!』って言って、集まっている老人達がいたらこういう雰囲気を出しているかもなぁって思います。外見は違うかもしれないけどw」
残響「なるほどね」
fee「ただ、対馬ファミリーほどじゃないけど、僕はこのタイプの青春は、年齢を重ねてからでも得られるんじゃないか、とは思います。どこからを打算と捉えるかにもよるしなぁ」
残響「うーん」
fee「だって、たとえばこの対談って打算はありますか?」
残響「いや、ないっすよ」
fee「残響さんにないとして、僕にはありそうですか?」
残響「? えーっと?(意味が取りにくい)」
fee「たとえばこの対談に打算がないのなら、うちらは今、対馬ファミリー的な会話をしているわけじゃないですか」
残響「あー、なるほどなるほど」
fee「だとしたら、そんなに特別なものではないのかもしれないよ?」
残響「そっかぁ」
fee「だから、時間を気にせずずっとダラダラ喋って楽しくて、それに対する罪悪感がない、という相手がいれば。そういう状況さえあれば、対馬ファミリー的な青春は掴めるかもしれない。ハードルは低くはないけど、そこまでめちゃくちゃ高くもないかなとは」
残響「なるほど、そうですね……そう考えると、乙女さんは異物なのかもしれない」
fee「乙女さんは真面目だからなぁ」
残響「そう、【成長しなくちゃいけない】って考えている人なんですけど、じゃあその成長ってなんなの?って感じでもあります」
fee「つよきすメンバーで一番ガキなのは、エリカかなごみ」
残響「そうですね」
fee「レオもガキっちゃガキだよね」
残響「でもレオがガキじゃないと話が進みません」
fee「素奈緒もガキかな……」
残響「でもよっぴーみたいな大人になっちゃダメですよ」
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☆1
fee「なごみはすごくかわいいです」
残響「まったくそのとおりですね。シナリオは、そんなに盛り上がらないけど……盛り上がらなさすぎな気もするんですけど……」
fee「なごみの母親、のどかさんの再婚の話ですね。基本的にそれだけなんですけど」
残響「それだけですよね」
fee「かなり丁寧な展開で、僕は好感を持っています。良いストーリーだと思いました。すごく丁寧で無駄なシーンがほぼないなぁと。唯一無駄なところと言えば、体育祭でフカヒレが変身するところくらいですかね……。ここは超つまらなかったんで勘弁してほしかったw」
残響「余計なものを入れないシンプルさ。なるほど。装飾的&情報量過多であればよいというものでもないですね *1」
fee「 なごみルートは最後に山場(天王寺さんとの対決)も来てるし、途中で物語がフェードアウトして後はイチャエロ一辺倒でもないし。大きな山ではないけど、最後まで山場をとってあるし」
残響「ふむふむ。まあ、物語のゆるやかな盛り上げ……というかテンションの推移はありますね」
fee「それに……このなごみの物語は、危うい話だったと思うんです。レオが対処を間違えていたら、なごみがもっとマズい方向に走っていた可能性もあって」
残響「ありますね(断言)」
fee「ありますよね。よくわからないレディースとかに入っちゃうかもしれないし、それこそ性被害とかに遭っちゃうかもしれないし。人生の裏街道に行きかねなかったところを、レオ君が救ってます」
残響「ですね。レオ君が救っている。確実に救っているんです」
fee「乙女さんやエリーにはない危うさが、なごみにはあります。思春期っぽい、危うい気持ちを一番抱えていたのがなごみではないでしょうか。*2 純文学やミステリなどでも、少年少女が非行に走る切っ掛けを描いた作品があるんですけど、そういう文学性みたいなものも感じました。『なごみ大丈夫かな』と思って読んでいましたので、物語的に惹きつけられましたね」
残響「なるほど」
fee「割となごみには共感できるんです。『つよきす』ヒロインの中で、自分に一番近いのはなごみなんですよ。なごみほど大げさではありませんが、僕も割と、人を『親しい相手』と『それ以外』に分けますし、『親しい相手』以外には『自分』を出せないところがあるので。まぁ、単に人見知りと言ってしまえばそれまでなんですがw
ある程度自分と重なる部分があるキャラの方が好きになりやすいんです。残響さんはどうですか?」
残響「なごみはかわいい。で、なぜ【なごみはこんなにかわいいのだろう】と考えていたんですが……使い古された言葉を使うと、【ギャップ萌え】というやつですよね。クール系の一匹狼なヤンキーで、怖いノリでいくのかと思ったら、実は相手に【尽くす系】だったという。ファザコンなどに象徴される幼さを持っていたり。料理話にしても、怖そうなキャラが、意外と料理が好きだった、というレベルではない。料理に本気で取り組む姿勢をシナリオのメインに据えているのも良かったですね」
fee「確固たる夢を持っているのって、エリーとなごみだけ?」
残響「そうですね。エリーは夢というよりも野望みたいな感じですけど」
fee「なごみルートは夢を真正面から描いてるのがいいですよね」
残響「なごみルートはさじ加減次第では、ダメなヤンキー(DQN)の方向に行っちゃうかもしれませんし、天王寺さん絡みで一波乱あってもおかしくなかった。天王寺さんがさすがに怒るとか、のどかさんがガチ怒るとか、そういった騒動があってそれを乗り越えていくという形も想定できた。……それでも良かった。でも、そうはせずに、すんなり行ったじゃないですか」
fee「怒るというのはなごみに対して?」
残響「なごみに対して。あるいはレオがとばっちりを受けて【彼氏】に対して。そういう展開をわりによく見るんですが、このルートに関しては全くといっていいほど、ゴタゴタがなかったんですね」
fee「ないですね」
残響「プレイしている最中にはこんなにスッキリ行っていいの?とも思ったんですが、プレイが終わった後はしかし、『これで良かったんだなぁ……』って。天王寺さんを筆頭に、みんなめちゃくちゃ良い人で。癒し系というか、安心してプレイできました」
fee「なごみルートは最初が荒れているので、これでいいと思います」
残響「あとは、エロいっすね。単純にスタイルが良いというのもありますし、幼児性を持ちながら、スタイルが良くて、そのアンバランスさが強烈なエロを醸し出すという。あと、途中から同棲するのもいいですね。家事をやりながら、なしくずしにエッチいこともしちゃえ、みたいなところも良かった」
fee「『つよきす』は、Sに属するヒロインとMに属するヒロインにくっきり分かれている作品ですよね。乙女さんとエリーがS。よっぴーはドMで、なごみと素奈緒がM。カニがどっちとも言えないオールマイティな感じなんですけど。
よっぴーを除けばなごみが一番Mっぽい。僕自身がSだから、Mな娘が大好きで。よっぴーレベルのドMだと引いちゃうんですけどw だからなごみもエロいなと思いました。好きな人に強く迫られると、断れなさそうだし」
残響「【尽くす系】でもありますし」
fee「そうそう」
残響「なごみに一つだけ不満点があるとすれば、共通ルートや他ヒロインルートで、なごみの存在感がない。というか出番が少ないんですね」
fee「少ないね、うん」
残響「まぁ距離を取りたいキャラではあるので仕方ない部分もあるんですが、もう少しうまく動かせなかったのかなぁと思いました」
fee「共通ルートから個別ルートに入るところで、ヒロイン選択画面がありますよね。
あの時点で、なごみに会いに行くという選択肢は普通に考えて『ない』と思うんですよ。共通ルートで全然出番がなくて、一度助けて一緒に生徒会に入った、それしか関係性がないんですもん。レオの立場からしたら『誰だこいつ?』みたいな感じでしょ? カニは幼馴染だし、姫には憧れてるし、よっぴーは同じクラスのかわいい子。乙女さんは一緒に暮らしている従姉」
残響「素奈緒もちょっとわからないですけどね」
fee「素奈緒はまぁ、数年前の友達だか恋人でしょ? まぁ、会いに行くかどうかは別ですけどw なごみは……関係性自体がまだ何も生まれてないよねっていう。かわいいと思ったら積極的に声をかけにいくナンパ師だと思えば、特に気にならないかもしれませんが。自然なレオ君の心の動きを考えれば、初っ端なごみに会いに行く選択肢はないよなぁってw」
残響「カニから分岐して行けば自然だったかなと。カニと積極的に絡めていって、そこからの繋がりで〜みたいな」
fee「そうですね。そういえば、なごみとカニが和解するシーンがなかったのも残念かなぁ」
残響「『さすが蟹沢先輩!』とか。あるいは、『カニもなかなか……』みたいなシーンがあっても良かったと思うんですけどね」
*1……このあたり、後日の『三学期】への伏線でもあります。さかき傘氏的に職人技でもって、しかも愛をもって、丁寧にやればそれは全て良いのか? そうでもなかったというのがノベルゲームの面白いところですね。
*2 フランソワーズ・サガン「悲しみよ、こんにちは」、スティーブ・ハミルトン「解錠師」、
エヴァン・ハンター「去年の夏」など。
*2 ヤバいな……純文学を読んでたタチのわたくしではあるんですが、パッとそういうお話の例が出てこないのは、その手のお話が好みでない、自然と避けてたからっちゅう理由で……。
……サリンジャーの「ライ麦畑」はどうなのかなぁ。いや、むしろ同じサリンジャーでも「フラニーとズーイ」の「フラニー」パートは結構危うい状況にある少女が「折れそう」なその瞬間を描いている……けど、フラニーは非行よりも初期引きこもりにいってしまいましたし。それをイケメン兄が精いっぱい言葉を尽くして救おうとするのが「ズーイ」パート。でもそのズーイ的能弁性って、レオ君とは真逆ですよね。うーん参考にならん。
☆2
残響「このルートの特徴として、レオ以外の視点もかなり多いんですよね。なごみ視点や、フカヒレ視点もあります。群像劇的というか。このルートのフカヒレはいいですね」
fee「いいですね。かなり活躍してます」
残響「各々の、個人のモノローグをじわっと出してくるところが、ぼくは【文学っぽさ】を感じました」
fee「ところで椰子のどかさんって何歳ですか?」
残響「……それは永遠の謎です……………………(沈黙)」
fee「学生時代にもうなごみを産んでいたとしたら、30代前半とかでもおかしくないですね」
残響「その可能性は高い」
fee「天王寺さんが35歳くらいだったはず。天王寺さんより年上なオーラが出ている気もするんですが、年下だとすると33とかで……多分30〜40くらいの間ですね。広めにとって。
椰子のどかさんのHシーンはないんですか?」
残響「だはははww」
fee「なごみだけじゃなくてお母さんも食べちゃったー。天王寺さんごめんなー Byレオ」
残響「ヤバいなー。せっかくなごみルートの最後で天王寺さんとレオは友達みたいになったのに」
fee「レオがダメなら、突然天王寺視点になってのどかさんとHシーン……。
……喜ぶ人と怒る人と、どういう比率になるのかがすごく気になります。他人のHシーンなんて見たくねぇよ!って言ってキレる人と、のどかさんのHシーンだやったー! と喜ぶ人とどれくらいの割合なんだろうw」
残響「今のエロゲご時世では、実験するのもかなりリスキーなw」
fee「本編に入れないでおまけシナリオに入れればいいかなって思うんですけど。まぁ、一番つまんないのは、レオ×なごみ×のどかの3Pをやった後、レオの妄想だったというオチですね」
残響「はははww(同意)」
fee「オーガストがよくやるんですよ!」
残響「あ、そうなんですか(本気で知らない)」
fee「オーガスト未プレイですか? オーガストやりましょうよー!」
残響「まじな話、最近、ちょっとやってみようかなと思ってるんですよ」
fee「おっ、マジですか!? 是非やりましょう! って今は『つよきす』の対談中だから……」
残響「そうですよ *3」
fee「で、オーガストなんですけど……ダメだ! 『つよきす』に集中できなくなった。すみませんが、ちょっと休憩入れさせてくださいw」
*3……ただのオタトーク布教しあいやないか
☆CGコーナー
残響「迷うなぁ」
fee「2枚っていうのが結構ギリギリのラインなんですよね。あと、なごみはエロいんだけど、エロCGがそんなにいいかと言われると」
残響「それは同意します」
fee「絵のタッチが少年漫画っぽいというか。もうちょっと淡い感じの方が僕は好きなんですよね。2学期や3学期の方が絵は好きです」
残響「ああ、なるほど。ちょっとね、無印は、ハードとまでは言わないけど、ある種の【まろみ】というか、【甘さ】みたいなのは薄いかもです。個人の意見ですが」
feeセレクション
↓
残響セレクション
↓
fee「1枚目はフォークダンスで」
残響「そう来ましたか。ぼくは、確実に素晴らしいというのが1枚決まっていまして。水着でレオに水をかけてるやつです。それから2枚目は龍汁を、おぼんでもってるやつ」
fee「あー、水着なー。水着はわかります。僕も候補だ」
残響「龍汁の方は、ポニーテールの破壊力ですね。基本的になごみはストレートに降ろしてるじゃないですか。でもここで髪を上げてエプロンしましたかあなた、みたいな。イメチェンの新鮮・斬新。これは良かったです。もう一つ挙げるとするならば耳かき笑顔差分です」
fee「まぁかわいいよね。僕は笑顔だったらこっちのドアップ笑顔かなぁ。ただ、ドアップCGは選びたくないという妙なこだわりがあるんです。水着もわかるんですよ。わかるんだけど、水着の良さなんだよなぁ。水着すごくいいからねぇ……1枚1枚語りたいくらいだ」
残響「なごみのCGは粒ぞろいですよ」
fee「単純な下心で言うなら、覗き温泉CG。多分なごみルートのレオ以外は、なごみの裸は見られません。乙女さんの裸はどのルートでも見られるから……」
残響「はははw ありがたみがない」
fee「ってかこのCG、カニはどこに行ったんですかw? カニの貧相な身体なんて誰も見たがらないってことで、カニがはぶられたんですか?」
残響「悲しい女や……。それと、乙女さんの顔が弥勒菩薩みたいになってるのも面白いです」
fee「どうせ風呂で歌でも歌ってるんでしょ? 後は、バーベキューのシーンも楽しそうでいいよね。生徒会活動の雰囲気ですけど」
残響「どのエロシーンもなごみの水着には敵わないなぁっていう」
fee「女の子がクンニされてるのを見るのが大好きだけど、なごみがクンニされてるCGがそこまで好きかと聞かれると、そうでもなかったり。あと、中華街で口をとがらせてるのもいい」
残響「ああ、あれもいいですね。明るくて」
fee「あと、こういう時は出てこないと思うけど、横須賀中央の駅でたそがれているなごみのCGも印象深いところがあるし」
残響「うーむ、話は尽きませんなぁ(萌え語りの夜は更けていく……)」
第8回 蟹沢きぬ編に続く……
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☆1
fee「素奈緒はレオの中学時代の……恋人でもないんですよね」
残響「そうそう。ただ、友達よりは上で、親友ってところでしょうか。親友だったというか」
fee「ほぼ付き合っているに等しいぐらいの位置にいますけどね。友達以上恋人未満ってやつですかね」
残響「ですね。批評空間のPOVに『友情発恋愛行き』ってあったじゃないですか。あんな感じというか。ただその間に一度断絶があるんですけど」
fee「素奈緒はもっと恋愛寄りだと思いますよ」
残響「ふーむ。そこはちょっとぼくとは考えが違うかも。ぼくは親友寄りで見ていました」
fee「レオの方がどう思っていたかはよくわからないけど、素奈緒の方はかなり恋愛寄りだったと思っています」
残響「なるほど」
fee「そこの議論は後にしましょうか。要するに過去にレオが失敗して、素奈緒が酷い目に遭いまして。それでレオが、『テンションに流されない』ことを誓う。過去のトラウマ的なキャラですね」
残響「ですね。キーポイント」
fee「色々あって和解するというのが話の流れになります。素奈緒シナリオは、設定は良いと思うんですけど、ちょっと弱い気がしたんですよ。前半はいいんだけど、後半……。体育武道祭でメイドの格好をしてフォークダンスを踊ったシーンで、もう告白して付き合ってもなんの問題もないと思うんです。引き延ばしじゃないけど、その後の烏賊島エピソードとか、どうでもよくね?って思っちゃって」
残響「ははは、なるほど」
fee「ラブコメのネタとして、お互いが*1 好きなのはわかっているけど敢えてまだ付き合わない、みたいなドキドキも好きなんですけど……。このルートは、生徒会や対馬ファミリーがほとんど出てこなくて、素奈緒しか出ないじゃないですか」
残響「そうなんですよね。対馬ファミリーの雰囲気というか、カニ・スバル・フカヒレの存在感はあまり……」
fee「そう。対抗馬がいるわけでもないし、ワイワイ楽しい『つよきす』の良さが出ているわけでもない。それだったらすぐ付き合っちゃってもいいんじゃないの?って。伏線とかもないし。物語のピークは体育武道祭の準備で部員たちとやりあうところ。で、エンディングが体育武道祭のフォークダンス。これが綺麗な形だと思います」
残響「なるほどw」
fee「クライマックスが物語の中盤にあるのは、素奈緒ルートに限った話じゃないけども……。
中盤のクライマックスで物語を締めちゃった方がストーリー的に綺麗なのに、その後とってつけたように大量のHシーンとバカップルイチャイチャシーンがくっついてるというのがあって、そこがちょっと微妙だと感じてしまいます。特に素奈緒ルートはその傾向が強いなと思いました。シナリオについてはそんなところでしょうか」
残響「シナリオ自体はシンプルですが、ぼくは細部の描写が気に入っています。たとえば中学時代に月を二人で見ているシーンとか」
fee「ベンチに座ってるCGのやつですか? あれって、月を見てたんでしたっけ」
残響「そうそう。そことか、やっぱりフォークダンス。あと個人的にカラオケのところも気に入っているんです」
fee「あぁ、カラオケねぇ。レオがヘンな歌を歌ってるところw」
残響「ww ダイナミックな展開を見せたりドンデン返しがあったりするわけではないんですけど、良い描写が結構あったので好きなルートです」
fee「まぁ、ドンデン返しとかは『つよきす』の作風じゃないからw」
残響「もちろんもちろんw」
fee「そういう意味では、シナリオというのはぼやっとした表現ではありますよね。シナリオとテキストに分けて点数をつけてはいませんし」
残響「過去話における、【あー、こうやってこの二人はすれ違っていくんだなぁ……】という風にしんみり感じたりとか。そして、寄りを戻すところもすごく自然で。地味なシナリオといってはなんですけど、【なるほどねぇ】と、腑に落ちるシーンが多い。しっくりくるシナリオでした」
fee「観覧車に乗って仲直りするシーンが良かったかな。全然仲直りしていないところが良かったw むしろあそこで仲直りしちゃったらもう終わりだろ!って思ったんですけど。あそこから進展するんだからわからないものですね」
残響「はははw まあ、こうして言語化してみると、確かにそうですね」
fee「そこで一区切りついて、過去の事ももうこだわるのをやめて、『もう赤の他人ね』みたいな感じになっちゃうので。確かに仲直りはしたけど、カップルの長引く喧嘩状態だったのが、もう清算も済んで完全に無関係な人になった、みたいな雰囲気でしたし」
残響「ふむふむ」
fee「後は、別にどうでもいいっちゃどうでもいいんですけど、中学時代に素奈緒ちゃんがレイプされていても良かったかも」
残響「ワーオそうきたかw」
fee「別に無理にとは言いませんが、その方がレオの受けるダメージも大きくなるし、それにも屈せず素奈緒が頑張ってるならより好感が持てるかなと。まぁ別になくてもいいですw」
残響「……素朴な疑問なんですが、なんで『つよきす』の世界観ってこんなにヤンキーっぽいんですか?」
fee「『つよきす』だけじゃなくて『まじこい』もそうだし、タカヒロがヤンキーっぽいんじゃないですか?」
残響「中学時代のレオ君は、他校の人と喧嘩ばかりしていたっていう話があるじゃないですか。あれ、全然意味がわからないんですよ」
fee「僕も意味はわからないけど、そういう奴って一定数いませんでした?」
残響「うーん……あれ(喧嘩ばかりする奴)っていうのはなんなんですか? よくわからないですよ」
fee「いや、僕もそういう奴じゃなかったからわからないですけど。でも僕がいた中学にもそういう奴はいましたよ。男子のうち、5分の1くらいはそういう奴だったようなw 5分の4に該当する僕としては『馬鹿なの?』としか思わないけど、そういう奴は結構いました。だからそういう奴なんだなーって思って読んでたので別にw」
残響「ぼくの学校にもヤンキーっぽい奴はいましたけど、他校の人と喧嘩したっていう話は聞かなかったですね。まぁぼくの場合、近くに学校がなくて、隣の学校が数十km単位で遠かったからかもしれませんが……」
fee「どちらかというとなごみシナリオのところで喋りたい内容ではあるんですが……。古いネタを言うなら、盗んだバイクで走りだしたい年ごろじゃないですか。なんだかよくわからない暴力衝動を抱えていて、それを発散させたいみたいな。いつも苛々していて、壊すものを探して暴走族になったりするんですよ」
残響「はぁーなるほど」
fee「行きすぎると暴走族とか暴力団に入っちゃうけど、そこまではいかない。ただ、そういうものに憧れて、形から入っているファッションというかカッコつけみたいな、そういう感じ、じゃないですか? 恫喝した相手がビビったら、俺SUGEEEEみたいな。
適当言ってる自覚はあります。元ヤンの読者様がいたらごめんなさい」
残響「レオ君ってボトルシップを作っていますよね。それをやってるだけじゃダメなんですか? ぼくの感覚から言えばボトルシップを作るためには、他のものは邪魔だと思っちゃうので、ぼくがレオ君だったら、喧嘩なんかせずにボトルシップに専念したいというか……」
fee「いやぁ……僕は模型趣味も全くないので、喧嘩する人も解らないけど、そっちも解らないですw ごめんなさい。
ただ、喧嘩はともかくとして。エロゲや読書に専念するために友達付き合いをシャットアウトするとか、そういうのは個人的にはないですねw」
残響「そんなわけで、『つよきす』のナチュラルなヤンキーっぽさは最後までよくわからなかったです」
fee「まぁ、僕も元ヤンじゃないからよくわからないけど……ただ不自然さは感じなかったですね。こういう人たちいたね、って」
残響「ぼくにとっては純粋に謎なんですよ」
fee「まぁ、冷たいようですが、頭の良い行為とは言いかねますからね……。ただ、中学生とか高校生くらいの時って、*2エネルギーが有り余っていて、発散する場所がないから。スポーツとかで発散する人もいるし、それだけじゃ足りなければ喧嘩だのいじめだのクスリだの暴走だの、そっちに行っちゃう奴もいるし。僕はボトルシップにもヤンキーにも興味がないのでわからないっす。だからヤンキーを理解できる、とは言わないけど……そこまで意味不明でもないんですよねw いやぁ、そういう奴はいるだろとしか言えないw」
残響「なるほどなぁ。この話を聞いていて思ったのが、みんな【他人が大好き】なんだなぁって」
fee「そう?」
残響「暴力というのも、定義次第によっては【他人との交流】ですよね。他人からのレスポンスが返ってきて、充実感を得るわけじゃないですか。だから他人ありきだなって。それが良い方に行けば対馬ファミリー的なつながりになるんでしょうし、悪い方に行けば喧嘩になるのかなって。ぼくには喧嘩っていうのが本当によくわからなくて。だって、たかが他人じゃないですか」
fee「平和主義でいいと思うべきなのか、冷たいと思うべきなのかが解らんww まぁそういう年ごろだったんです」
残響「お年頃だったんですねw」
fee「タカヒロがそういうのが好きな人だったんだよ……。だって、『まじこい』にもヤンキー臭さがあるし、『辻堂さんの純愛ロード』ってのもあるじゃん」
残響「そういうのが好きな人なんですね。他人との交流、という話が」
fee「というか基本、登場人物が1人しかいなかったら、文字どおりお話にならないのでは……」
*1 本人たちが解っている場合もあるし、読者だけが解っている場合もありますが
*2 女性だと援助交際とか、ドギツイ化粧をしたりとか。後は男女関係なく刺青とか、そういう感じですかね。子供の頃は色々わめいたり、泥んこになるまで走り回ったりしてエネルギーを発散するけど、中学くらいになるとそういうのは卒業しちゃう。でも、代わりになる発散場がないし、現実の汚さとかそういうのが見えてきちゃって、現実に反感も抱くようになる。反感+余剰エネルギーのセットで非行行為が生まれる……というのが僕の妄想ですが、その手の本を読んでいるわけでもないので解りません。
☆2
残響「先ほども言いましたが、シナリオ自体が良いというよりも、描写が良いということで。シナリオに7.5点をつけましたが、ヒロインの点数につけた方がいいのか、迷ったところではあります。
ところでfeeさんは素奈緒的なキャラは好きじゃないんじゃないかと予想していたんですが、7点をつけていますね」
fee「まぁ、タイプ的にはあんまり好きじゃないよね。だって、素奈緒ってミニ乙女さんでしょ?」
残響「はははw ジャスティスですからね」
fee「乙女さんタイプはあまり好きじゃないけど、素奈緒は弱点が多すぎてかわいさが勝っている感じです」
残響「なるほどw(すげーわかる)」
fee「リアルで素奈緒が傍にいたら多分避けますね」
残響「はいw(わかる)」
fee「避けるけど、乙女さんは避けても避けても干渉してくるタイプで、素奈緒は避ければ『じゃあ、いいわ』って感じで他の人間に小言を言いにいく人だと思うので、そこまで害はない、と思うw」
残響「なるほど」
fee「乙女さんは裁判官で、素奈緒は注意して回ってるお姉さんみたいな。まぁ、素奈緒が強くなると乙女さんになる気もしますが。ちょっと違うかな? 素奈緒と乙女さんの違いについて、残響さんはどう思いますか?」
残響「ここは、難しいところですね。乙女さんはある意味で完成されています。素奈緒はいつもブレているというか。他人に注意をしないではいられないけれど、色々考えて悩んでいる。これでアタシはいいのかな、みたいな。乙女さんなら、これでいいのだ!という感じですけど、素奈緒はそこまでは行っていない。人間くさいといいますか……」
fee「他ヒロインと比較すると、素奈緒は付き合う前と付き合った後の変化が、一番ない気がするんですよね」
残響「そうですね」
fee「それもあって、後半退屈に感じたんだと思います」
残響「ぼくは安心しました。昔の友情発恋愛行の友情が戻ったんだ、みたいな」
fee「そこなんだよなぁ。そこが残響さんとは微妙に違うんですよね。別に残響さんの見方を否定するわけじゃないんだけど、素奈緒はレオの事を終始男として意識しているように思えるんですよ。まぁ、残響さんの言う『親友』でも、僕の考える『ほぼ恋人』でも、シナリオの内容や面白さが大きく変わるわけではないのでいいんですけど」
残響「再会型の幼馴染という感じなんですよね。疎遠型と言ってもいいんですが。昔は仲が良かったけど、今は疎遠になっちゃったところから始まって、昔の友情を取り戻す物語。最後に至っても友達感がある、そういうのが心地よかったんですよ」
fee「うーん……どちらかというと僕は *3 元カノシナリオの変形に見えるんです。素奈緒は告白やHはしていない元カノみたいなイメージで。素奈緒はレオに対して、ものすごく期待値が高い。友だちにここまで期待するのかなって」
残響「あーなるほどね。ぼくは幼馴染みたいな相手だからここまで期待しているのかなと」
fee「素奈緒とレオは幼馴染じゃないですよ?」
残響「そうなんですけど、それに類似した感じ(フィーリング)を受けたんです」
fee「その辺はまぁ、対談にこのままあげて、読者の皆さんはどう思いますか投票でもして……」
残響「投票w」
fee「多数をとった方が正しいとかそういうわけでもないんですがw 素奈緒はレオの事を『自分を守ってくれるナイト』だと思っていて、素奈緒は自分の事を『お姫様』じゃないけど……」
残響「はははw」
fee「演劇とかで強く主張していっても、『アタシには自分を守ってくれるレオ君がいる』みたいに思っていたら当のレオ君に『お前ちょっと空気読め』みたいな事を言われた時の反応が、『見損なったわ!』です。ちょっと感情的すぎるというか。
ヤンキーに殴られそうになっている時に助けてくれたのもレオで、そこでキュンとして。
レオと素奈緒の大喧嘩の直前に、素奈緒がレオの事を男として大好きなのは確定なんですけど、そこは大丈夫ですか?」
残響「はいはい、それは大丈夫です」
fee「そこが大丈夫なら問題ない……というか、そこが大丈夫なのになんで幼馴染なの?」
残響「自分の中で、素奈緒との関係が『親友感溢れる』みたいなところがあったんですね。そこから男女の関係もあるんですけど、根底にあるのは【親友】みたいな」
fee「最初は、親友……というか注意してくる女子生徒っていうか……。そこから少しズレるんですが、対馬ファミリーとの関係性がイマイチわからないっす。スバルは一応知り合いなんですよね。カニも知り合いなのかな?」
残響「スバルに関しては、【俺に対しても臆せず注意してくれる女子】ということで、一目置いている節はあります。カニは……全くないな」
fee「この頃からレオの事が好きなのなら、カニは当然やきもちを焼いていてもいいと思うんですけど、そういうのはないですよね。恋敵として一番に警戒すべきは素奈緒だと思うんですけど」
残響「ですね」
fee「素奈緒がレオの事を好きになったのは、自分を守ってくれた時ですよね」
残響「そうです。そこがポイントですね」
fee「ちょっと話を戻しますが、素奈緒は付き合った後の変化があまりないのが退屈だなと思っちゃって。付き合うところで概ね物語が終わっているのはカニルートも同じなんですが、カニは付き合った後のギャップ、イメチェンで、物語に新鮮さを持たせました。でも、素奈緒は【付き合う前と変わらない】し、ドラマとしてももうクライマックスは終わっているから、後は単なる日常が続いているだけ、というのが退屈さを感じた理由かなと思います」
残響「なるほど」
fee「設定は凄く良いんですけどね。設定が良いので、羨ましさを7.5にしました」
残響「羨ましさに関しては、親友みたいなシチュエーションが気に入ったので。恋人としてはそんなにないな」
fee「Hシーンの点数が低いのは、単純にシーン数が少ないからです」
残響「まぁぼくも同じですわ」
fee「あと、『つよきす』全体の話なんですが、テキストは全体的にエロくないんですよ。正直なところ、抜けるテキストになっていないです。ただ、そう言っちゃうと全部のエロシーンに2点とか3点をつけることになっちゃうから」
残響「なるほど。相対的に、ということですか」
fee「というのと、シチュエーション的にはエロい、というのはあるので。このシーンを脳内妄想するなり、ねちっこいテキストがあればエロかっただろうな、というところで点数をつけています。『1学期』は、シーン数が多い割にはエロくないですね。『3学期』の方はシーン数はえらく少ないですけど、1シーンの尺は長いので『3学期』の方が抜けます。ただ、自分で濃厚なシーンを妄想して、Hシーンを妄想のネタとして使うだけなら、『1学期』の方が妄想は捗りますね。ついでに言えば、『1学期』の方が明らかにレオ君の射精回数も多いですね(どうでもいい)……」
残響「ふふふふふ……w」
*3 個人的には、目の前で展開される物語に対して、パターンに当てはめていくような読み方というのはあまり好きじゃないんです。
『素奈緒シナリオは、再開型・疎遠型幼馴染の物語の1つ』ではなく、『近衛素奈緒という1人のヒロインと対馬レオの、ここにしかない物語なんだ!』的な理想というか。
だから、ちょっと残響さんの発言にやや批判的なツッコミを入れたかったんですが、その後、自分で『元カノシナリオ』などと口走っているので、目も当てられない……。
☆3
fee「そういえば素奈緒の体育武道祭の話なんですけど、演劇部のメンバーをもうちょっとちゃんと書いた方が良くなかったですか? 生徒Zみたいな書き方じゃなくて」
残響「それもそうですねぇ」
fee「あそこは結構大事なシーンなので、演劇部の一人ひとりに立ち絵をつけるぐらいの気合があっても良かったのに」
残響「もうちょっとキャラクター付けをしても良かったですね」
fee「素奈緒が言っていることはどう思いますか?」
残響「理屈はわかる。しかし、正しすぎる」
fee「自分が演劇部の部員だったらどうですか?」
残響「それは難しいなぁ」
fee「ちなみに僕だったらやめちゃいそう」
残響「芸術に身を捧げるんだ、という気持ちはわかる。そしてそれに対して、『もう少しうまい立ち回り方があるんじゃないか』と考えてしまう今の自分がすごく嫌らしいんですけど」
fee「嫌らしいというか、レオも同じ考え方をしてると思いますが……」
残響「最後の方で、エリーVS素奈緒の脚本勝負があるじゃないですか。全体を見渡して、引っ込むところは引っ込めて、人間的な深みを持つことで素晴らしい脚本が書けるんだ、という理屈も、わかる事はわかる」
fee「うーん?」
残響「でもなんか、それを素直に認めたくないというか。自分も素奈緒的なところがあるんですよ。かなり素奈緒的なところがあるからこそ……正確に言えば、6〜7年前の自分は素奈緒っぽかったなと思います。だから素奈緒の主張をどう思うか、と言われると難しいですね。過去の自分を全否定することになっちゃいそうだし、難しい」
fee「えーと、その前に、最後の脚本勝負ってそんなことまで書かれていましたっけ? いや、確かに、タカヒロはそういう事が言いたいんだろうな、とは思って読んでいましたけど」
残響「そこまでは言っていませんが」
fee「中途半端に感じたんですよ。むしろそこまで言ってくれれば、『なるほどな』って思えたんですけど」
残響「素奈緒の脚本内容が、シナリオ中で具体的に描かれていませんしね」
fee「素奈緒は純文学みたいな脚本を作ったんでしょ? で、エリカはコメディみたいな脚本を作って。『感動の力作もいいけど、文化祭ではもっと肩の力を抜いてコメディの方が、客受けがいいんじゃないの?』完。って話じゃなかった?」
残響「ざっくり言っちゃうと、【客層を考えて作りなさいよね】という話でしたよね」
fee「そうなんだけど。素奈緒ルートの最後に持ってくるような内容かな?と思いました。迂遠というか。もうちょっと、直球でズバンと言っちゃってもいいんじゃないですか? 周りに合わせるのがいいっていうテーマで終わったわけでもないでしょ? 『テンションに身を任せる時と、冷静になって周囲にあわせる時と、どちらにも良い所があるよね』という、煮え切らないけど、一番妥当な回答を示して終わったはず……」
残響「でもぼくはその結末を高く評価してるんですよね」
fee「いやいや、僕もその結末自体は良いと思っていますよ。ただそれを示すエピソードとして、脚本勝負は弱くないですか?」
残響「あぁ、それはそう思います」
fee「もっと激突があってもいいと思うし。なぜエリカがラブコメを書くのかもよくわからないし」
残響「エリカに関しては、単に需要と供給。マーケティングだと思うんですよ。素奈緒の方は自分の想いをまともにぶつけたい。エリカが勝つんですが、生徒たちからいろんな意見が出てきて、レオが『それでも頑張っていこうじゃないか』みたいな微妙なまとめ方をして」
fee「あれ、芸術論の話だった?」
残響「いや、芸術論でもないです。まぁ、頑張って行けばいいんだねみたいな」
fee「芸術論としてだったら、僕は素奈緒の姿勢を取りたい」
残響「ぼくも同じです」
fee「でも、人としての生き方だったら、周りを見て、という方を取りたい」
残響「ガチ芸術論をやっているわけじゃないですよ?」
fee「そこがズレてるんですよ。芸術論に絡めないならば『もっと周囲を見て、配慮して行けよ』に賛成。でも芸術論で考えるなら、『周りの事なんて気にせず、自分がどうしても書きたいドラマをやっていこう!』という方に賛成。
だって、好きな事をやりたいわけでしょ? *4 単純な話、100人の人に7点をつけられるより、10人の人に10点満点をもらった方が嬉しくないですか? 商売としては、100人に7点の方がいいかもしれないですが、そんな7点しか取れない作品を読みたいですか? そして何より、そんな7点狙いの作品を作るのが素奈緒の夢なんですか?」
残響「商売の話はひとまず抜きにして、素奈緒がガチ勢、エリカがエンジョイ勢だと仮定します。素奈緒は真正面から【演劇】という表現をやるため、ガチで行く。エリーは【演劇を使って】生徒全体のエンジョイを目指す。目的と手段、の違いと言えるんですが。そして、最終的にレオは【頑張って行こうじゃないか】、みたいな、煮え切らない結論を出すというか。でもレオ君のこれは、目的であれ、手段であれ、最終的に【糧になれば良いんじゃないか】、っていうあたりの落としどころだと思うんですね」
fee「僕もちょっと混乱しているので、言う事がコロコロ変わったら申し訳ないですが。超名門校とかだとまた別かもしれませんが、学校の部活であまりにもガチ勢というのは、基本的にはまずいように思います。そういうのは、ガチ勢を集めた劇団とかでやりなさいよと思うわけです。だから、6月にひと悶着起きて、体育武道祭で『近衛部長やりすぎー!』って1年生が叛逆を起こして、色々ありましたよね。みんなで楽しくやる方向に素奈緒も歩み寄ったでしょ? そこで解決して、フォークダンスを踊ってハッピーエンド。そのテーマはもうそれで終わりでいいんじゃないの?」
残響「まあ、それは確かに」
fee「脚本勝負でエリーが相手。またもエリーに勝てない素奈緒。エリーめ強すぎ許さん、対決したら必ず勝つのはやっぱり天才エリー。というドタバタ劇にしか思えなかったんですが」
残響「それはぼくも思いました」
fee「素奈緒は凡人代表だからね。凡人だけど、努力で頑張ってる娘。でもそれだと、さっきから言っていることとちょっとズレますよね。マーケティングVS自分の想いとか、エンジョイVSガチ勢とかそういうんじゃなくて。単純に、天才エリーは凄いね、凡人の素奈緒には勝てないね……そんなふうに見えちゃいました」
残響「なんで一度解決したテーマをまた蒸し返したの?というのも」
fee「それもあります。そもそも脚本勝負という形をとる事にも疑問がありますね。エリーが一番巧そうなのはわかるけど、エリーがエンジョイ勢には思えない」
残響「……そうですね。エンジョイ勢というよりは、エンジョイ精神を使って何かを為す、というのがまだ近いかも」
fee「どうせならカニあたりが書いた方がw カニに書けるとは思えないけど……カニが書いたとんでもないバカっぽい話が、バカの多い竜鳴館の生徒には大ウケ!みたいな話なら、さっきのテーマでもいいんですけど」
残響「素奈緒ルートのエンディング名はMighty Heartと言うんですよ。Mightyという単語のニュアンスは『つよきす』の『つよ』。『根性』みたいなノリがあるんです。『力強さ』とか『根性で頑張るぞ』とか。そういう強さを表現した単語です。そう考えると、素奈緒はこれからの人生で、自分よりも才能が上の相手に叩きのめされる事が、たくさんあると思うんです。凡人ですから」
fee「しかも上を目指していますしね」
残響「才能よりも努力派ですし、融通も利かないし。そういった挫折の一つにエリーとの対決があったと思うんです。でも、ガツンとやられていますけど、素奈緒は挫けていないじゃないですか。隣にレオがいて、それでもやっていこうじゃないかって言って、素奈緒も『うん』って言うんですね。これからぶちのめされることも多々あるだろうけど、やっていこうみたいな、そういう先行きの希望みたいなものを感じました。だからMighty Heartなんだって。
エリールートのラストには、そういう力強さはないですよね。ただ単に最強キャラが野望にひた走るだけで。素奈緒は地に足のついた力強さを感じます。だから、エリーとの対決は、確かに唐突ではあったんですが、ラストで、最後に座ってレオと肩を寄せ合う素奈緒のシーンは良かったと思います。すごい地味で、ちっともパッとはしないけど、これはこれでいいんじゃないかな、そんな感慨を覚えました」
fee「せっかくだから素奈緒シナリオを今読み直していますが、展開がえらく早いですね。8月19日くらいにレオの家にエリーが訪ねてきて、『脚本勝負よ』みたいなことを言って。次のシーンが9月1日で、脚本勝負。で、次のシーンはもう9月9日で結果が出てる。んー……『心にもう少し余裕を持とう』くらいしか言ってないですよ。
残響さんの読みを、妄想だとか誤読だとか言うつもりは全くないですけど、ある程度想像の飛躍をしないとそういうふうには読み取れないと思います。僕がぼんやりしているだけかもしれませんが」
残響「わりとちょっと前まで、ぼくの考えというか思想の中に、『頑張って頑張って頑張れば何かを得られる』みたいなのがあったんです。それは間違いだった、と今はわかるんですが。たまたま素奈緒ルートをやっている時に、『やっぱり余裕が大事なんだな』と、ふと腑に落ちたという私的な問題もあって、そういうふうに読んだのかも」
fee「せっかくいい話をしてもらってあれなんですが……。素奈緒のマイティハートの話をすると、OP曲の歌詞は素奈緒に一番近いのかなぁと思って読んでいました。カニでもいいんですけど。『マイティハート ある日の〜』」
残響「『ケンカ、いつもの恋心』」
fee「この距離感は、乙女さんじゃないんですよね」
残響「絶対ちがうww」
fee「あーまたやったなー? って乙女さんやエリーやよっぴーやなごみが言うとは思えない。となると、当てはめるなら、素奈緒かカニの歌詞なんですよ」
残響「ぼくもそう思います」
fee「特に素奈緒の方が近い気がする。カラオケでもこの歌を素奈緒が歌っているシーンがありました。エンディング名もマイティハートでしょ。だから、これは素奈緒の曲なのかなーって。まぁ、素奈緒は無印『つよきす』にはいなかったのでこじつけですし、曲が最初にあって、それにある程度合わせて素奈緒を作ったのかもしれませんが……」
残響「しかし、なんで無印の『つよきす』には素奈緒ルートがないんでしょうね」
fee「ほんとにねぇ」
*4 純文学とラブコメでは純文学の方が上だ! と言いたいわけでは勿論ないので、誤読なきようお願いします。
☆CG2枚貼りコーナー
fee「お気に入りCG発表に行く前に、一言言わせてください。ヒロインの中で、素奈緒の私服が一番かわいいと思う」
残響「あ、それは最大限に同意します」
fee「乙女さんの私服はちょっとどうにかしてほしいしなぁ……」
残響「弁護するとすれば、乙女さんはアウトドアショップで揃えたんですよ、きっと *5」
fee「それっぽさがあっていいとは思うけどね」
残響「確かに乙女さんっぽさはありますw」
fee「レオの私服がダサいんだけど!」
残響「それはねぇ……(深いため息)」
fee「こんなダサい私服を着た主人公は『君が望む永遠』の孝之君くらいしか知らないんだけど……なんなのこの私服は」
残響「喧嘩しやすさで選んだんじゃないですか?」
fee「最近喧嘩してないでしょww」
残響「フカヒレ君の服装の方が遥かに格好いいですよ」
fee「この左胸の変なワンポイントはなんなの? ニコちゃんマークの、ニコっとしてないやつみたいな。どのヒロインのルートでもこれを着てるんだけど、これはデート服としてはマズいんじゃないか?」
残響「『つよきす』は特に古さを感じるゲームではないんですが、レオ君の造形とかを見るとゼロ年代初期のゲームのノリを感じます。そこはかとなくダサいw」
(画像シンキングタイム)
fee「結構迷うな……1枚はメイド姿でのフォークダンスですね。CGが、というよりもこのシーンが大好きなので。素奈緒の私服がとにかく好きなので、私服が初登場する八景島のシーンにするか、カラオケにするか、私服で横たわってるエロシーンかで迷ってるけど……大人しく八景島にしておくか」
残響「1枚目はメイドさん。feeさんと同じです。2枚目はカラオケシーンでの私服差分です」
feeセレクション
↓
残響セレクション
↓
(1枚目はfeeさんのメイドフォークダンスCGと同じ)
fee「素奈緒は本当に私服がいいんだよなぁ」
残響「ちょっと幸が薄そうで」
fee「ゆるふわ?(テキトー)」
残響「体のラインのシャープさが出ているというか」
fee「僕にリアル彼女ができたら、こういう服を着てほしいよw」
残響「なるほどなるほど。この服のセンスは良いですよ」
fee「レオ君とは違ってね」
残響「素奈緒は浴衣もいいんですけど、素奈緒の隣でレオ君のニコちゃんマークの私服が……」
fee「ニコちゃんマークの表情がCGによって微妙に違くないですか? 乙女さんのルートで釣りをしている私服のニコちゃんマークと、表情が違うんですけど」
残響「えっ(今気づいた)」
fee「まぁ、だからどうしたって話ではありますがw」
残響「白猫参謀さん(原画)のセンスなんですかね……表情が確かに微妙に違うw」
fee「違うでしょw これは違う服なんでしょうか。それとも似たような服を2枚持ってるのかな?」
残響「このニコちゃんマークがなければまだ良かったのに……完全に余計ですよね、これ」
fee「マークがなければそこまでダサくないですよw」
残響「これはヤバいですよ。ポケモンでこういうのがいたような *6」
fee「少なくとも、女の子とのデートで着ていく服じゃないですよ。仲間内でのウケを狙って着るならいいですけど。ちなみに私服は素奈緒が優勝として、水着は誰がいいですか?」
残響「なごみ」
fee「くぅーーー、同じじゃねーかよぉ(言葉が乱れた)。やっぱなごみかー。僕もなごみなんですよ」
残響「水着は全体的に良かったと思うんですけど。やっぱりなごみが最強ですね」
fee「スタイルでカニはこういう時不利ですね。よっぴーもいいけど、なごみだな」
*5 しかし今大ヒット中のアニメ『ゆるキャン△』では、主人公たちキャンプガールズたちのファッションが、アウトドアファッションですが非常に可愛いドレッシーぶりを魅せてる点を思えば、やっぱ乙女さんのファッションはダメだったんじゃねえか的な弁護不可ギャフン感がある。付け加えるなら、別に『3学期』ではアウトドアファッションっぽくもないし……(さらに弁護瓦解)
第7回(椰子なごみ編)に続く……
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(注意!)
当記事は、きゃんでぃそふと「つよきす」対談の内、第3回「霧夜エリカ」編、及び第4回「佐藤良美」編を経ての、対談記事第5回目です。
ルートの分岐は上記の表をご覧になって頂きたいのですが、当記事が取り扱うのは、『聖域の崩壊』(友情崩壊エンド)および、『エリー失恋エンド』です。
しかし当記事の最大の問題点は、その分岐がどうこう、ではありません。
エリーバッドエンド「聖域の崩壊」ルートの、feeさんと残響のお互いの「シナリオ・プロット」解釈や「感想における言葉遣い」の定義の、「ズレ」。これが、対談進行で、お互いの意見のやりとり、がズレにズレまくっていった。
対談の話題が迷走し、混乱し、枝葉末節の追求でグダり、時に話題の決着を諦め……しかしその混乱性ゆえに、この対談記事第5回は、楽しんで読む人を相当に選ぶ文章かもしれませんが、逆にある種の「読み物としての味、面白み」があると、feeさんも残響も思っています。
盛大にグダりつつも、何かを求めて足掻くように、「裏ルート」についての対話を重ねていくのですが……当記事では、実際の対談の「ライヴ感」を残す文章です。よって、かなり論旨が読み取りにくい記事かと思いますが、歴戦の強者読み手たる読者の皆様には、feeさん・残響の「注」を適時ご参照頂きながら、「エロゲ対談のライヴ感」をご賞味頂きたいと思います。例えるなら、ディープな音楽ファンが、スタジオ録音盤と、ライヴ盤との違いを味わい分けるように……。(文・残響
☆1
fee「エリー&よっぴーのサブルートに話を進めたいんですが……エリーのサブルートが『聖域の崩壊』だっけ?」
残響「そうですそうです」
fee「僕がレオ君の立場なら、多分よっぴーの告白にOKしていると思います」
残響「ふむふむ」
fee「『聖域の崩壊』ルートも僕は好きです。エリー&よっぴー関連のルートの中で『エリー失恋エンド』が一番好きですね。よっぴー本編ルートよりも好きです」
残響「ほほう、なるほど」
fee「このルートではよっぴーはそこまで黒くないですし、エンディングはよっぴー正規ルートと同じで北欧に行くところに繋がっていますし。よっぴー正規ルートに比べて、よっぴーの黒さが描かれていないだけですけど、こちらの方が安心感があります」
残響「安心感、ね。うん、普通にラブコメ話という感じがします」
fee「しかも、エリーと付き合った後によっぴーとも付き合って、両方と美味しいことをして。最高だな!」
残響「ははははw」
fee「さらに言うと、エリーがこれで失恋するのもいいですね。だってエリーの行動はおかしいじゃないですか。自分から振って、友達を炊きつけた上で、やっぱり私がレオはもらうわ!みたいな。ふざけた事を言っているじゃないですか」
残響「出た、馬鹿野郎こと、ふざけた女w」
fee「当然、よっぴーは激怒でしょ? エリーにキレるシーンも、よくぞ言ってくれた、と思いました。どうですか?」
☆2
残響「正直に言って、【ピンと来なかった】ですね *1」
*1……以降、ここから、この【ピンとこない】という言葉を巡って、feeさんと残響が盛大にすれ違っていきます。残響はここで、「不感症」的意味合いで使っていました。プロットの意味合いは分かるけど、残響感性に全然、面白いくらいに【響かない】っていう意味合い。その【響かなさ】が逆に残響は自分自身で不思議で、その不感症を自分自身で追求していたフシがあります。残響はそのように、基本的に「自分の感性や思考がわからない」→「ちょっと考察してみよう。自分自身のことなんだけど」ということをよくやります。ていうか残響の文章やツイートは、ほとんどがコレです。
*1……これはどちらが悪いというわけではなく、まず最初に『残響さんの発言を僕が誤読した』。
更に、『その事に、お互いが気づかず進んだ』ため、こういう展開になりました。
そのせいで、議論があまり噛み合っておりません。
明快な議論を求める方は、飛ばし読みで結構です。
敢えて残したのは、ライブ感を大事にするというか、一周回って面白いんじゃないかと思ったからです。
残響さんは『これの何が楽しいのかがわからない』と言っているのに、僕は『どういう話なのかわからない』と受け取ってしまって、ずーーっとこの物語の解説をしているというw
文字にして振り返って見れば、何回か『誤読:誤解に気づく』チャンスはあったんだなぁと思いました。
fee「どこに?」
残響「よっぴーとのルートで、全体的に」
fee「よっぴーとくっつくルートの話?」
残響「なんかピンと来なかった。何も感じなかった」
fee「……そう言われてもなぁ」
残響「それで終わっちゃあいけないんで、アレですけど。なんて言ったらいいのかな……」
fee「いやいや、面白いとかつまらないというのはあると思うんですけど。ピンと来ないというのは、単純に面白いとかつまらないじゃなくて、どこかが解らないってことじゃないですか。それなら解らないところを言ってもらわないと」
残響「よくわからないというか、なんだろう……?」
fee「『理解できるけどつまらない話』と、『理解不能でつまらない話』があるじゃないですか。で、理解不能だったんでしょ? ならどこが理解不能だった?って聞いているんですけど」
残響「*2 なんだろ……」
fee「まず、エリーがレオを振りますよね」
残響「振りますね」
fee「その後、エリーがなぜか『よっぴーが幸せになれば嬉しい』と言って、よっぴーを炊きつけますよね。ここまでは大丈夫ですか?」
残響「はい(理解)」
fee「で、よっぴーはエリーのアシストを受けて告白に行きますよね。で、ここでOKするか、OKしないかですよね」
残響「はい(理解)」
fee「主人公はエリーに捨てられたばかり。捨てられたばかりで、すぐ新しい恋人に向かう元気が残っているかどうかはさておき、レオ君はエリーに捨てられているので、よっぴーと付き合うに当たっては何の支障もないですよね?」
残響「はい(理解)」
fee「で、よっぴーはぶっちゃけかわいくないですか?」
残響「かわいいですよ(わりと即答)」
fee「だとしたら、付き合ってもおかしくはないんじゃないですか?」
残響「はぁぁ、なるほど。そうか。そういう過程が思い浮かばないというか、ピンと来ない。今でも理屈はわかったんですけど、それでもピンと来ない」
fee「『なんでエリーがよっぴーのアシストをしてんだよ、バカか』ってところはあるんですけど。つまり、*3エリーの行動は不可解なんですよ」
残響「ふむふむ」
fee「でもよっぴーの行動は不可解ではないし、レオの行動もまぁ、わかる」
残響「*4 プロットと、心情の理屈はわかる。でも、なんかピンと来ない。【だからどうしたの】って感じがするんですよね」
fee「どういうことww」
残響「わからない、ほんとに。なんでこのルートがピンとこないんだろう」
fee「なんでですかね?」
残響「楽しみ方がイマイチわからない」
fee「いやいや、楽しみ方よりも理屈を考えましょうよ。楽しみ方なんてのは理屈じゃないんだから、考えてわかるものじゃないですよ」
残響「理屈はわかるんですけど、無感覚になっているところがある」
fee「それは別にいいんですけど。肌に合う・合わないシナリオというのはありますからね。僕が感じたこのシナリオの面白いところは、まず第一に『調子に乗ってたエリーが、ここで初めて、レオに対して本気になる』」
残響「ふむふむ」
fee「つまり、エリーが余裕やプライドをかなぐり捨てて、レオを奪いに来るんですよ。今までのエリーは余裕があったんです。レオがエリーにガンガンアタックしていて」
残響「なるほど」
fee「ところが、レオとよっぴーが付き合って、それで初めて『あれ、すぐには取り返せなくなった?』と気づいたんですね。最初はすぐに取り返すつもりもなかったから、『いいよいいよ』ってよっぴーにあげちゃったんだけど、よくよく考えたらレオが惜しくなったんですよ。それは大丈夫ですか?」
残響「うん、物語の味わい方がだんだんわかってきました」
fee「焦ってるんだけど、エリーは他人を舐めているのでレオに復縁の申し出をするんです。そこでエリーの申し出を受けるか、エリーを振るかでエンディングがまた変わります。で、エリーを振るエンディング(エリー失恋エンド=レオとよっぴーがくっつくエンド)に関しては、よっぴーの正規ルートよりも面白かったと、僕は思っています」
残響「なるほど」
fee「憧れのエリーと付き合ったうえで、クラス委員のよっぴーとも付き合う羨ましさもあるし。それにエリーがちゃんと成長しているのは、このルートだけなんですよ。エリーが失恋を覚えたというのはすごく大事な事で」
残響「『この想いすら、バネにしてのし上がってやる……!』、っていう感覚ですね」
fee「そうそう。エリーの正規ルートでは、『やっぱりレオ君は大事だったのね』とは思っていても、そこまでの傷は負っていませんからね」
残響「なるほど。わかりました」
fee「単純に、こういうストーリーが好みじゃないと言われてしまえばおしまいなんですけど……」
残響「好みじゃないというのもあります。ただ、それ以上に自分の感受性の問題だと思うんですけど、エリーに関しては『エリーはこういう人間だ』という思い込みが凄く強いんですね *5」
fee「それはよくないんじゃない?」
残響「そう、それはよくないけど。ここで描かれているエリーの感情って本当なのかな? って。泣いてたり、よっぴーを炊きつけていたりというのも、一過性のもので、本当のものじゃないんじゃないかなって」
fee「一過性のもの?」
残響「ある種の気まぐれみたいな」
fee「その可能性はゼロではないですけど」
残響「そういうふうに受け取っちゃったんですね」
fee「んー。すっごくくだらないお説教をすると、こういうふうに『エリカ像を勝手に決めつけられるのが嫌いだ』って、エリカ自身がレオに怒ってたじゃないですか *6」
残響「まぁそうなんですけどね」
fee「僕の考えるエリカ像では、エリカは『ガキ・バカ・見栄っ張り・調子に乗ってる』」
残響「はい(聞きモード)」
fee「そのエリカ像で考えれば、エリカの一連の行動は不思議ではない。で、その行動をとった結果、よっぴーが怒ったのを見てエリカがビックリする。自分の行動がどれだけよっぴーを怒らせたのか、エリカは自分自身でわかっていない。そしてよっぴーに恨まれたりとか、レオに告白を断られたりして初めて、現実を知る。駒だと思っていた他人にも感情があって、全てが自分の想い通りになるわけではないのだと。このルートを僕が評価している理由は、エリーが一番成長したルートだからです」
残響「なるほど」
fee「エリーの正規ルートだと、トントン拍子でうまくいって、夜景を見ながら『これからものし上がってやるわ』みたいな。多分頭は中二病のままで、他人を舐めたままだと思います」
*2 ここで『いや、違います。理解できるけど、つまらない話だったんです』って言ってほしかったw そうすれば『理解不能でつまらない話だったんだ』という僕の誤解は解けたのに……。
*2 「つまらない」という言葉について。
エロゲだけにとどまらず、あらゆる物語表現について、「プロットの意味、登場人物の心理や出来事の流れが把握出来ていて、それで【ピンとこなかった】」場合、その理由は二つにわけられます。以下は当たり前すぎて言うまでもないことですが、
(1)自分(読者)の感受性アンテナが、その作品と合わなかった
(2)作品の表現が、単純に下手で、レベルが低かった
ぼくは、「聖域の崩壊」は、(2)ではない、と始めから思ってはいました。よって、自分が【ピンとこない】理由は(1)なのだな、と。
ではなぜ(1)=【ピンとこない】現象が起こっているのか。つまり「自分は何故、【聖域の崩壊】に圧倒的なまでの不感症になっているのか」に対する、純粋な個人的興味・探究心があったのです。(その点だけを見れば、「エリー的な」興味・探究心の追求行為、であるとすら言えるのです)
自分のことなのに、わからない。
この「自分の不可思議さに対する探求」というのが、30歳を越したあたりからの、残響のひとつのライフワークのようなものになっています。例えば、自分はなんで、よっぴー的神経症になってしまったのか、その萌芽はどこだったのか、とか。それは過去の何かを「断罪」するためではありません。純粋な興味。ある程度歳を重ねて、自分の生傷を含めた「自分自身」を客観視出来るようになったからという……。
よって、今回も「自分の不可思議さに対する探求」の一環でありました。だから「このルートにおける、この不感症はなんだ?」の延々探求を始めてしまったのです。feeさんを巻き込んで……(ごめんなさい)。
*3 エリー正規ルートの対談で、エリーの人物像を残響さんが掴みきれていない感じがあったのも、誤解の伏線だったと思います。
まだ残響さんはエリーの事が掴みきれていないんだな、よし、説明しないと!的な……
*3 エリーの人物像に対しては、残響はどこかで「こいつのことを完全に分解・批評したくない」的なブレーキをかけていたみたいです。改めて振り返ってみると。なんでだろうか……実はこれは、後日UPする『つよきす3学期』エリールートでの対談記事で完全にカット&オミットした箇所なんですが、「エリー的存在、人物像」なるものが、残響の……愛憎半ばする「リアル残響父親」と、非常に似通っていると、対談を通して気づきまして……。オーイここでおれの人生におけるトップクラスの不可思議がつまびらかになって、いろんなことがボロボロと理解出来てきたのかヨーッ! 嗚呼、対談って楽しいなぁコンチクショウッ!w
*4この辺りで、僕も自分の勘違いに気づくべきだったなと、後から振り返れば思います。『理屈は解る』と残響さんは仰っているのに、それをスルーしてひたすら『理屈』を説明しようとしている私……。
*5……ひとつの推察として、「これは裏ルートであり、正規ルートではないから、低くみてOKだ」理屈が自分の中で成立していたか? という、ノベルゲーマーとして最低最悪の可能性。……いや、やはり、それはないです。「これは別の物語だ」として、きちんと読んでいました。ぼくだって、一応ノベルゲーやって10年以上は経ってるので、「複数エンディングの楽しみ方」っていうのは了解していますよ。その上で、なぜか、この「聖域の崩壊」という物語に、異常なまでに不感症なのが、自分でも不思議でやまないのです。
*5 まぁ「低くみてOK」なエンディングもありますけどね……。潰されたエンド、とか。そういうのを全部読みこむ必要はないとは思います。ただ、『聖域の崩壊』エンドは、一応ちゃんと【語るに値する】シナリオだと思いました。
*6 僕自身はここまでは思っていませんが、よく似たシチュエーションが本編中にあったので、キャプチャを貼ってみました。
☆3
残響「エリーの場合は作中であまりにも凄く描かれているので、作り物のような感じで見ていたんですね。作中最強キャラみたいな意味でもありますが、夜景を見ながら『これからやってやるぜ!』みたいなのも、作り物めいているというか。リアリティが欠けているキャラだなと感じます」
fee「僕が、リアリティが感じられないのは乙女さんだけどね」
残響「(根本的にそれ言われたらナー、って顔をしている残響) うーん、ですかw ぼくはエリーなんです。実在感がなくて、バーチャルって感じがする」
fee「その辺は相性みたいなものなんですかね」
残響「エリー以外にはあまり感じないんですけど……」
fee「お金持ちっていうポイントを除けば、エリーは単なる、鼻持ちならないガキですよ。まぁ、このゲームは基本的にガキが多いんですけど、高〇生だし、そこはね」
残響「凄い事をしているというか、凄いスペックを持っているキャラというのは、普通は理由付けがあるじゃないですか。過去にこれだけ練習していたとか、英才教育を受けてきたとか。エリーに関しては、鼻持ちならない、才能のあるお金持ちキャラですけど、100メートル走でも1位。マラソンでも1位。エリーだから1位みたいな。ギャグっぽさというか、リアリティのなさを感じちゃって」
fee「そこはもちろん漫画的なネタですね。ただ、そんな事を言いだしたら鉄乙女さんはどうなるんですか。あの超人的な肉体能力はリアリティなさすぎませんか?」
残響「まぁ確かに(それを言われちゃったらなぁ、って顔をしている2nd)」
fee「それにエリカは、陰で努力している描写がとってつけたようにだけど、あるよ」
残響「とってつけたようなね」
fee「それは確かに、漫画的な記号を身にまとってはいますよ。それは館長もそうだし。乙女さんもそうだし。土永さんと喋っている祈先生もそうだし、その辺はみんな超人だから。でも超人だけど恋はするし、恋愛時のエリーの心の揺れ動きは、リアル志向だと思いますけどね」
残響「プロット上ではそう思うんですけど……」
fee「これだけ話してなお、何がそんなに引っかかってるのかイマイチよくわからないんだけど……」
残響「……じゃあこれで切りましょうか…… *7」
fee「これ以上どうしょうもないですからね……。僕は自分が挙げたエリー像を話したわけだし。残響さんがそこに納得するかはともかく、『わからない』だけだとどうしょうもない。*8 僕は理屈として、エリーの行動は理解できますよ。エリーみたいな奴だったら、きっとこういう行動を取るだろうな、っていう行動をエリーはしっかりとっている」
残響「そこらへんはそう思います。キャラとしての枠内で、矛盾はない。これはよっぴーのヤバさが枠内の中で整合性が取れてて、矛盾してない、っていうのと同じで」
fee「となると、疑問点の入る余地はなくないですか? 特に不審な点はないでしょ? そりゃエリーのガキ臭さはおかしいっちゃおかしいけど、まぁ高〇2年生ですから、ガキくさい人間もたまにはいるでしょ」
残響「これはゲーム側の問題よりも、ぼくが勝手に作っちゃったエリー像に、自分自身で勝手に翻弄されてるだけなんでしょうな……」
fee「そういわれてしまうとどうしょうもないけど、テキストを読もうぜっていう。そこはその思い込みを捨てて、テキストをまっさらな気持ちで読んで、あるいはちょっとおこがましいけど僕や他の人の感想を聞いて、残響さんが勘違いしていたエリー像を、残響さんの納得できる形で適宜修正していく以外ないじゃないですか。最初に思い込んだものがすべてみたいな事を言われても。
残響さんが考えたエリー像、で展開されるストーリーの方が面白いなら、他人が何を言おうがテキストがどう書かれていようが、変える必要はないと思うけど、結局それじゃよくわからないんでしょ?」
残響「理屈はわかるけど、不感症、みたいな……」
*7 ……諦めた。たぶんこれ以上はいろんな意味で発展も、相互理解も難しそうだ、という感じで。しかし、よくこういう風に残響は自分から「諦め」を早々に発する人間であります。これは、まあ……良いのか悪いのか、ケースバイケースな残響の特性ではありますが……しかし、この記事読んでいて、なんとなくこの場合では「悪い特性」のように見えてしまうな……。
*8 理屈は解るけどピンとこない、と言っている相手に対して、理屈を述べ立てる私……振り返ると、色々落ち着いてほしい感じですね(汗)
☆4
fee「じゃあ残響さんが考えているエリー像だったらどうするんですか?」
残響「あ、そうか」
fee「残響さんが考えているエリーだったらこう動くはずなのに、実際のエリーは違う動きをしている。なんで?ってところじゃないの?」
残響「*9 ぼくの考えているエリーだったら分岐がないんですよ。よっぴーを最初から振ってるんです」
fee「それはレオがでしょ?」
残響「*10 シナリオの流れとして」
fee「それはレオが振ってるんであって、エリーとは関係なくないですか? んんん?」
残響「ここでこういう物語上の分岐を作っちゃったんだーっていうか」
fee「っていうか、それはレオの行動でしょ? 不可解なのは」
残響「???」
fee「よっぴーがここで告白してくる理由はわかるよね?」
残響「それはわかります」
fee「レオが受ける可能性はあるよ」
残響「ここで受ける可能性はあったんだ、みたいな」
fee「ええ? ありますよ!それは」
残響「*11 ぼくがゲームを作るんだったら、よっぴーの告白を受け入れる選択肢は絶対作らない」
fee「ゲーム制作の問題じゃないでしょ。ゲーム制作の話をしてるんじゃないもの。なんでゲーム制作の話をしだしたの?」
fee「簡単にいうなら、人が失恋した直後っていうのは心が弱ってるから、そこにつけこんでよっぴーのような女が突撃をかけるのはありえますよね。更にそれをエリーが炊きつけているわけだから。
一般常識として、ここで不可解な点があるとすれば『エリーがバカすぎる』って事なんです。
けど、エリーは『馬鹿』キャラなので、僕から見ると不可解ではないんです。だってエリーは馬鹿なんだもん。エリーがまともな知性を持っていれば、よっぴーを炊きつけたりしませんよ。でも炊きつけちゃった。エリーは恋のパワー・恐ろしさが解っていないんです。
だから『とりあえず付き合ってみる』とか『とりあえず別れてみる』とか言っちゃうし、よっぴーがレオの事を好きなことについても最初気づいてないし。あんなにバレバレによっぴーはレオを狙ってるのに、一番近くにいるエリカは8月のガールズトークまで気づいていない。8月のガールズトークで、『私、ちょっと恋の事がわかってきたみたい』とか言ってるけど、まだ分かってない。で、本当に恋の事がわかるのは、何も考えずにレオを振った後です。あ、『恋っていうのはインスタントにくっついたり別れたりできるもんじゃないんだ』とようやく気付くんです。他人の気持ちというのは、そんなに簡単に踏みにじって良いものじゃないんだということが。もっと言っちゃえば、他人には気持ちというものがあるんだ、ということを初めてエリーが気づくのが、よっぴーの告白をレオが受けた後なんですよ」
*9……主語というか、日本語がおかしい。この場合は「ぼくの考えているレオ」であるはずなのです。普通に混乱してきて、日本語が上手く扱えなくなっている。あるいは、「エリールートにおけるレオだったら」を短縮して「エリー」と言ってるフシがある。どちらにせよざんきょうはあたまがよわい。
*10……同上。残響さんってどちらかというと頭よさげというかインテリっぽいアカウントって設定だったような気がする風味なんですけど、どう見てもこの記事では多くの場面であたまがよわい。
*11……実は後で、feeさんはこの残響発言のタイミングでイラっときておられたご様子。意味のわからん飛躍というか、話題のはぐらかしをするな!みたいな。
一方残響は、はぐらかしてるわけではなく、むしろ本気で話題の本丸に入ろうとしていた。「プロット分岐を、ゲーム制作というメタ視点仮説で分解分析してみることによって、いろいろなモノに迫りたかった」のです。ただ、冷静に考えてみると、これは悪手に近かったかな、と。大いに脱線の予感がしますし……。
*11……はぐらかしというか、「話題をこれ以上拡散してどーすんだよ」的な……。「エリーの性格」と「レオがよっぴーを選ぶ心情的理由」、既に2つも疑問点があって、1個ずつ潰していこうとしている時に、更に疑問点を増やされてもという。
☆5
fee「異論がなければ、最後の選択肢はまとめちゃっていいかな? 『エリカ失恋エンド』と『友情崩壊エンド』。この2つは、本質的には同じだと思っています。要はエリーが現実を知るエンディングです。『エリカ失恋エンド』なら、レオ君とよっぴーは幸せになるし、エリーは失恋。『友情崩壊エンド』ではエリカはレオとくっつくけど、よっぴーは失う。こういう形でレオとエリカがくっついて、キラキラした恋愛をやり直せるかというと、僕は結構キツイと思います。傷跡が深すぎる。
だからここではどちらに転んでも、エリーから見れば大事なものを失ったエンディングであり、失うことによって逆に大人になったというか、ようやくまともになったルートだと思うんです。エリカ正規ルートではエリカの成長が描かれていないという点も含めて、このまとめに異存はないですか?」
残響「大丈夫です」
fee「残響さんが混乱しているのは、よっぴーの告白部分だけなので、よっぴーの告白に的を絞りますね。これは単純に、先に一人のキャラを好きになって、別れたばっかりなのにもう付き合うんか?という、残響さんの潔癖症的な部分に引っかかっただけの話ではないんですか?」
残響「……だとは思うんですよ。大筋それです」
fee「全然アリでしょ、だってもう別れてるんだし、と僕は思います。それに、それなら『解らない』事も何もないでしょう」
残響「そっか」
fee「別れていなくて二股をかけていたとしても、そういうのも創作ではアリだと思うんですけどね。まして、ここではちゃんと別れているし。しかもエリーの方から振っているし。レオ君は後ろ指さされることなくよっぴーと付き合って良いと思うんですが……」
残響「ぼくも、レオ君は悪い事は何もしていないと思うんですよ。その通りですわ。そのあと話が進んでいっているのに、興味が持てないのは自分の潔癖症からきているんだと思うんですよ。ただ、ここまで興味を持てず、『そうですか』としか言えないルートも珍しくて。そう言われても困りますよね」
fee「困るというか……単純に『オレはこのルートは嫌いだな。そんなにわちゃわちゃ恋人を変える男なんてオレは嫌いだよ』と言いたいだけなら、『そっかー』で終わりで良かったと思うんですけど。それなら、ゲーム制作の話は関係ないし、そもそもエリーの話でもないですし。解らないと仰るから色々説明したのであって、嫌い、なら無理に改宗を迫る気はないですよw
まぁ、人間、好き嫌いはあるから良いとは思うけど、ちょっと許容範囲が狭くないですか?とは思いますが」
残響「許容範囲が狭いなら……このルートに対して怒ったならまだよかったんですよ。何も感じなかったんですよ。だからどうしていいのか全然わからない」
fee「僕もどうしていいのかわからない。単につまらなかった、萎えた、じゃアカンの?」
残響「話の流れも、行動も、心情も、全部わかるんですけどね。ただ、冷めたのは事実ですね」
fee「こういう事ですか?『アクション映画で車がデッドヒートを繰り広げていて。大画面でド迫力でなんかガッチャンガッチャンドンパチやってて、人が死んだりして盛り上がってるんだけど、それの何が面白いのかわからねーんだけど?』みたいな」
残響「あ、それと同じですね」
fee「だとするならそれは単に残響さんのアンテナが合わなかっただけでは?」
残響「そうなんですよ」
fee「とするなら、それは解る・解らないじゃなくて、合う・合わない、面白い・つまらないじゃないの?」
残響「ですかね。これがつまらないということなんでしょうかね *12」
fee「分からないじゃなくて、つまらないって言ってくれればこんなに粘らなかったのに……基本的に三角関係は全滅?」
残響「そういうわけでもないんですけど。ここまでやっておいて、ここから三角関係?っていうのはちょっと」
fee「でも別にエリカが凄く好きってわけでもないんでしょ? エリーがものすごく好きで、心を捧げてプレイしていたのに、途中から変な奴が出てきて三角関係になったなら萎えるのもわかるけど」
残響「そこまでエリーが好きなわけではないです」
fee「僕だって、『なんか凄い事をやってるようだけど、何が楽しいんだかわからん』みたいな事はありますよ。ミステリの密室トリックとかは結構そういうのがあります……」
残響「ぼくも探偵が謎解きをしていても、『そうですか?』としか思えないし」
fee「その謎が、目に見えている最初の世界よりもずっと複雑で魅力的だったら、僕はワクワクします。探偵が最後に謎解きをするというのは、世界の再構成になりますから。
犯人や、犯人の気持ちを知ることによって、初読時に見えていた世界と違う世界が開ける、そういう物語は好きです。
ただ、予想もできない方法で部屋を脱出したように思えたけど、実際には怪我をした人が自分で内側から鍵をかけた、とか聞かされてもどうでもいいです(某有名海外作品です!)。
それは僕が、密室トリックの楽しみ方を解っていないというか、単純に向いてないんです。興味関心がそこにない。そんな人に、この密室トリックの凄さを説いても仕方ないです。
僕はNBA(バスケ)が好きなので、楽しんでみていますけど、『球を輪っかに入れて何が楽しいの?』と聞かれたら、どう説明していいのかわからない。
今回に関して言えば、僕が粘りすぎた気もしますけど、最初から『つまんなかったです。合いませんでした』って言ってくれれば良かったのに、とも思いました」
残響「ぼくも引っ張りすぎましたね *13」
*12……(悟り)
自分(てめえ)でこう言っといて何ですが、あたまがよわいのか、物凄い自然児(天然)なのか、何かを悟ってるのか、よくわからないけど、味わいだけはある発言だなぁと我ながら思いました。
*13……(注*2 に引き続いて)
結局、自分が「ピンとこない」と言い続けたのは、その言葉の意味合いが「つまんない」ということだったのに気づかなかったという大いなる勘違いだったというオチ。「何故自分はこのルートをつまらなく思うのか?」に変な興味を抱き、延々自己言及・自己疑問を重ねていってた。単純に「つまらんものはつまらん」で終わる話でありました。それに延々引きずり回され、付き合わされたfeeさんもたまったもんじゃないですよね。本当にこれはすいませんでした。
☆6 エリカ3Pルート
fee「よっぴーのサブルート(エリカ3Pルート)の話もしましょう。よっぴーを叱るとよっぴー正規エンドで、エリカを罠にかけるとエリカ3Pルートですけど。どうでした?」
残響「『聖域の崩壊』ルートとは別の意味でどうでもいいですね」
fee「そうっすか」
残響「これは明確にどうでもいいと言えます」
fee「わかりました。僕は、よっぴー正規ルートより好きです」
残響「ほほう」
fee「『聖域の崩壊』(エリー失恋エンド)>エリー正規ルート>>エリー3Pルート>『聖域の崩壊』(友情崩壊エンド)>よっぴー正規ルートかな。
つまり、エリーもよっぴーも、サブ扱いされているルートの方が、正規ルートよりも評価が高いわけです」
残響「なるほど」
fee「『エリー3Pルート』を僕が評価する理由は割と単純で、よっぴーを救うのはエリーが適任だと思いました。レオよりも頼りになります。レオはまともなので、よっぴーと一緒に悩んじゃうと思います。それよりも、ぶっとんだエリーが『なぁに、そんなの考えすぎよ』とよっぴーの悩みを笑い飛ばしていた方が、よっぴーもだんだん治っていくと思いました」
残響「多分、よっぴーとレオが一緒だったら、よっぴーは自分の内面ばかり見てしまうと思うんですよね」
fee「よっぴーを受け止める役をやるには、レオはちょっと真面目すぎますね。僕はよっぴー正規ルートを読んでも、あの後よっぴーの病気が治って幸せになるという想像は、ちょっとできないんですよ。まぁ、レオが3年、5年、10年のスパンで一緒にいるなら、治るかもしれませんが。
一方で、エリーの3Pルートは、半年か1年、3Pでエロエロしていれば、いつの間にかよっぴーは治っている気がしましたw」
残響「エリーにうまく肩透かしされた感じはありますね。それはそれで全然いいと思います。というかそれが一番いいんです。真正面からシリアスに病理に向き合いまくるのが、いつでも良いとは思わない。まあぶっちゃけた話、自分が病みに病んでたころは、【シリアスに病理に向き合いまくらなきゃ嘘だッ!】って思い込んでたんですが、それが大いなる間違いだったと後年気づいたの巻。今仰った『半年か1年、3Pでエロエロしていれば、いつの間にかよっぴーは治っている』っていうのは、冗談抜きに大正解ですよ。このルートを【どうでもいい】とは言いましたが、実際的な対処法としてはド正解です」
fee「後ね、エリーが格好いいですね。エリールートのエリーよりも格好いいと思いました。
*14僕は『エリーが一番成長したルート』は『聖域の崩壊』ルートだし、『よっぴーの病気が治るルート』は『エリー3Pルート』じゃないかなって思いました」
*14 僕は物語の評価ポイントとして、『状態の変化』に重きを置くところがあります。
たとえば『不幸』だった主人公が、『幸福』になる物語。『幸福』だった主人公が、『不幸』になる物語。
もちろんもっとトリッキーに、『不幸』だった主人公が束の間『幸福』になり、また『不幸』になってもいいですし、
不幸や幸福じゃなくても全然構いません。
とにかく、何かしらの状態変化がある方が好ましい、と思っている節はあります。
よっぴールートは、よっぴーの状態が『病気』からスタートするので、やはり『完治』で終わってほしいというのが
僕の希望です。それに近いのは、よっぴー正規ルートよりも3Pルートだと思いました。
エリールートのエリーは『高慢ちきなガキ、バカ』(失礼!)なので、一連の物語を通して『成長した』状態で終わってほしい。
正規ルートよりも、『聖域の崩壊』ルートの方がそれが描けていると思うので、こちらをより評価しました。
第6回(近衛素奈緒 編)に続く……
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fee「よっぴーはルートが2つあるんですよね。レオ君が雨の中でよっぴーと抱き合って終わるやつと、エリ−3Pルート。とりあえず、よっぴーと抱き合って終わるやつを『正規ルート』と呼称しまして、先に語る事にしますか」
残響「そうしましょう」
fee「(残響さんのシナリオ点数を見る)たっけぇぇぇぇぇ!!!! どうなってんだよ!! 僕なんてシナリオ3.5点だよ3.5点!! 残響さん7.5っすか! ここまでの『つよきす』対談で最大の衝撃ですよ!」
残響「はっはっは。このシナリオは面白かったですよ」
fee「どうぞ、語ってください!」
残響「やりたいことというか、描きたいことというか、それが明確で。ところどころツッコミどころはあるんですが、テーマをストレートに描いてくれたのが良かったなと。よっぴー(という人間存在)を肯定するか否定するか……は、難しい話なんですが」
fee「うん」
残響「あまり重い話はしたくないんですが、よっぴーは『汚い』という言葉に過剰反応しますよね。そこからエロに繋がるところも含めて、残響の過去の実体験から、割と理解できるんです。潔癖症(強迫神経症)というのは人生を破壊するほどの病気なのですが、なぜこれが生まれるかというと、やはり家庭内での教育……規範意識、に原因があります。汚いものからエロへというのも、流れ的にも、不思議でもなんでもなく、なるほどな、と。ライターのタカヒロさんは、その辺りをよく理解して描いているなと思いました。アカデミックな病理学というよりは、【こういう病理の意識の流れがある】ときっちり認識して。そういう意味でもシナリオの評価は高いです。
はっきり言えばよっぴーは頭がおかしい人ですが、その【おかしさの枠内】では全然矛盾していません。ローカルルールそのものはおかしいけど、ルール自体からは全然逸脱していない。もちろん言うまでもなく、【ローカルルールを守らなきゃいけない意識というそのものがヤバい】んですが、そこすら描いている。……そういう意味でもタカヒロさんは巧いです」
fee「なるほどなぁ」
残響「よっぴーには、レオ君がいて良かったなぁと本当に思いました」
fee「えっとですね。僕の意見を言いますけど……残響さんの方がこの手のテーマについては詳しそうだからなぁ……専門家の人が7.5つけてるのに、素人の僕が3.5をつけるのもどうなのかなってのもあるし……」
残響「まぁそういわずにお願いしますw」
fee「敢えて言いますけど、僕はタカヒロさんがこのテーマを描くにあたって、【真面目な姿勢】で取り組んでいるのか? というところが引っかかっていて」
残響「真面目とは?」
fee「ちょっと横道にそれますけど、『つよきす』のキャラクターって家庭環境が軒並み悪いんですよ。スバルなんかは解りやすいんですが、カニとかフカヒレとか……」
残響「カニはわかります。フカヒレもですか」
fee「フカヒレもです。スバルみたいに、あるいはなごみみたいに真っ向からそういうテーマを描いてくれれば、『真面目だな』って思うんですよ。エリーも家庭環境悪いですよね。レオ君だって、両親が勝手にどっかに行っちゃってますし。なごみのママは例外ですが、パパはいないし。『つよきす』のキャラクターは、家庭から愛情を受けているキャラが、ほぼいない」
残響「そうですね」
fee「よっぴーのトラウマネタ的なものも他のキャラで反復されています。たとえばレオが子供のとき乙女さんにしごかれていて、恐怖のあまり乙女さんを忘れていたというネタがあるんです」
残響「はははwww しどい」
fee「フカヒレ君も、何かというと姉に脅えるトラウマシーンがあります。あれもよっぴーと同じ症状だと思うんですよ。なのにフカヒレはネタキャラだから『面白いでしょ?』みたいな。トラウマという本来茶化してはいけないはずの問題をネタにして、笑いを取りに行っているように見えます。
そういう態度のライターが、よっぴーのところだけ急に真面目にやっても、『ん?』って感じがするんです」
残響「あーー、なるほどね……」
fee「というのが一つ。後はエンタメだからいいんですけど、よっぴーは病気が軽すぎでしょ」
残響「ほうほう」
fee「2週間で治るわけないです。あれを治すのは年単位ですよ。付き合って2週間で完治するわけないじゃないですか。あのあと絶対ぶり返しますよ」
残響「まぁねぇ。このあたくしムッシュ残響さんが病気をある程度【抜けた】のだって、何年かかったんだっつう話」
fee「大体、病気を抜きにしたって、付き合って最初の1カ月なんて相手の事をまだよくわかっていないでしょ。馴染んできて、『ずっと一緒にいるのかもな』って感覚が出てくるのなんて、3か月とか半年ぐらい経ってからじゃないですか? 本当の意味で『愛している』かどうかが解るのなんて何か月か経ってからですよ。よっぴーは結果を早く求めすぎ」
残響「ふふふw もっとも、【結果を早く求める】というのがこの手の人間ではあります。弁護するわけじゃないですが」
fee「この時点でレオ君がよっぴーを支えてあげられたとしても、何か月か後にレオ君がよっぴーを支えてあげられている保証は全くないし、雨の中抱き合ったシーンでよっぴーの病気が治ったわけでは全くない」
残響「そうですね……(納得している)」
fee「治っているならいいんですよ。でも治っていないなら何の解決にもなっていなくて、翌日になったらまたよっぴーはおかしくなってると思います」
残響「そこまで言いますかw」
fee「うん。だと思うよ。とすると、シナリオとしては何がしたいんだか全くわからない。読んでいて楽しい話でもないし。ということで3.5点という事になりました。シナリオ評価、全くわかれましたね」
残響「わかれましたね」
fee「乙女さんでも分かれましたし、今回は割とバトル漫談してますねw」
残響「はははw」
fee「ヒロイン評価の点数は凄く迷いました。これは、よっぴー正規ルートの点数ということで3点にしました。が、他ルートなどで、たまに黒さを出す優等生よっぴーは、実はかなり好きなんですよ」
残響「なるほど」
fee「なものですから、この点数はあくまでもよっぴー正規ルートのよっぴーということで、よろしくお願いします」
残響「ぼくは、キャラ本体の点数というよりは、よっぴーを嫌いだと言ってしまったら、(これまでの)自分っていう人間を否定することになるなぁっていう……」
fee「自己嫌悪みたいな?」
残響「自己嫌悪というか、よっぴー的なところが自分にはかなりあるなぁと」
fee「そこは他人ということでw」
残響「まぁ、他人という事なら、ね……w ガチによっぴー的なるものを、すべて自分に引き受ける必要もないんですが」
fee「僕だってよっぴー的なところはありますよ。よっぴー的なところはあるけど、よっぴーがやっているのは愚の愚策だと思うので、よっぽど追いつめられて〇☆▽〇☆にならない限りは、よっぴー的な行動はしないと思うし、相手がよっぴー的な行動をしたら、僕は逃げます。メカニズムはわかるし、気持ちも一部わかるところはある」
残響「でもやっちゃったらダメですね」
fee「ダメですね。ダメというか、相手が許してくれればいいとは思いますけど、たいていは自分にとってあまり良い結果にはならないと思います。おかしくなっている時は、そんな事を考える余裕もないでしょうけど」
残響「しかしどーしよーもないことを言うんですが、ダメな事ばかり言っているよっぴーだからこそ、インモラルなエロさというか。ダメさとエロさが交じり合って何とも言えない味を出しているところはあります(屑)」
fee「よっぴーのCGを見ていましたが、結構好きなCGが多いな。これ、ベスト2を挙げるのは大変だぞ?」
残響「えっ、そうですか?」
fee「じゃあ、いっせーので発表しますか」
feeセレクション(1)
↓
feeセレクション(2)
↓
残響セレクション(1)
↓
残響セレクション(2)
↓
fee「(添い寝を見ながら)あーーーーーわかるなぁ、僕、これも選びたかったなぁ」
残響「feeさんはロッカーを選びましたかw」
fee「よっぴーのエロはここに凝縮されていると思いますね」
残響「凝縮っすか」
fee「だからこそ、ここのシーンがあまり抜けるテキストになっていないのがガッカリでねぇ」
残響「エロがシナリオに組み込まれていて、エロに意義があるのはいいですよね」
fee「最初のロッカーが良かったのに。なんでよっぴーん家でしけこんでるんだよ! 学校でこういうことをやれよ! もっともっと行こうぜ!」
残響「ヒューッw シーン・フェティシズムといえば、逆にぼくは、しみったれた家でしけこんでダラダラダラダラ堕ちてってるようなエロが良いので」
fee「ははははww あなた、前もそんな事言ってましたねw」
残響「言ってましたっけw *1」
fee「家が汚い方がいいとか言ってなかったっけw」
残響「そうそう。しみったれた貧乏くさい四畳半で、性交ですえた空気を換気もしないで、若さに任せて肉欲をむさぼる的な。アイテムでコンドームとか使ってても味わいが深いし、逆に怠惰な中出しGOGO!も味がある。美味しい一級品のコロッケは、ソースをかけても美味しいし、かけないでも美味しい、みたいなもんです。とにかく、とにかくも! このしみったれたシチュは好きですねぇ!! *2」
fee「なんでだよwww」
残響「自分でもよくわからないけどww 他のひとにも、『アナタの性癖は、潔癖症がわかりやすく裏返って、汚濁やしみったれに興奮してるだけじゃないか!』って言われました *3」
fee「外見だけで言うなら、よっぴーはつよきすヒロインでトップクラスに好きなんですけど」
残響「なるほど。薄幸そうな、正統派美少女」
fee「僕、大人しそうで優しそうな娘が好きですからね。とりあえず正規ルートはこんなところかな」
*1……言ってた。2017年8月30日の残響のツイートより。
もちろん自分の趣味はどう考えてもイチャラブ・らぶらぶせっくす妄想なのですが、しかし例えば田舎の汚いバス停で雨宿りしながら誰も見ていないからやっちまえ的なシチュとか、汚い四畳半のボロアパートで爛れた惰性せっくすとか、妙に「うわぁ、うわぁ」とか思いながら目を離せなかった覚えが
— 残響 (@modernclothes24) 2017年8月30日
*2、3……上記ツイートとの比較で判明されるように、凄く一貫している残響の性癖である。そしておわかりだろうか、本記事の冒頭のよっぴー=「汚いものからエロへ」話に、話題が完全に一巡していることを……。(無意識展開)
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☆1
fee「エリーのルートは分岐があるわけですが、まず正規ルートの話からしますか。正規ルートというのは……」
残響「摩天楼で、レオと夜景を眺めているエンディングですかね?」
fee「放送室で全校告白するやつ?」
残響「そうそう、ナイト君、ナイト君」
fee「(点数を見て)これまた大きく分かれたなぁ。シナリオとキャラの点数はほとんど変わらないのに、羨ましさとHが大きく分かれているのが面白いですね。エロくなかったですか?」
残響「ピンと来なかったというのと、手コキから始まるじゃないですか」
fee「手コキから始まりますね」
残響「(2005年当時の学園ラブコメにしては)実験的というかなんというか、『えぇ〜〜〜……(困惑)』的な感じではありました」
fee「マジっすか。僕なんか、憧れのクラスメイトからいきなり手コキされたら、感謝感激〜みたいな……」
残響「あそこでどんどんテンション下がったんですけど」
fee「あそこでテンションがどんどん上がったんだけど!? え、これから竜宮に行ったら毎日姫の玩具にされちゃうの!? ときたら、これはもう毎日股間をおっ立てて学校に通うようになりません?」
残響「はっはははw いきなりこういうふうにHシーンが始まるの? エリーという破天荒なキャラを考えればわからなくもないけど、でもなぁ……っていう」
fee「女性のいじめっ子が、ひ弱な男の子をいじめる的な、漫画とかにもありそうなシチュエーションじゃないですか」
残響「はぁはぁ、あぁ、なるほどね。そういう読み方もあるのか」
fee「そこは付き合ってる/付き合ってない、愛がある/愛がない、で引っかかってるの?」
残響「恐らくそこなんでしょうね。付き合っているかどうかというのは大事かなと。ケースバイケースだと思うんですけどね」
fee「僕はむしろ、付き合ってないのにHをしたら、これはエロいな!って思っちゃうんだけど」
残響「ぼくはそれをやられると、張り詰めていたものが萎えていくような感じがあります」
fee「付き合っている女の子とHしても、それは合法の事で、背徳感がないんですよ。大前提として、レオ君がエリーに憧れているっていうのがあるんですけど。憧れの女子の玩具になっちゃうっていうのは、『いいのかな?いいのかな?』と思いながら快感に逆らえない感じでエロいと思うんですけどね。ただ、残念ながら僕の性癖はSなので。Mじゃないので。Mのエロゲーマーだったら大喜びのところなんですが。僕はむしろエリーの立場になって、おどおどしている女子を陵辱したい! 付き合うとかはこの際どうでもいいんですよ!」
残響「ぼくは骨の髄まで【観測】志向みたいで。『つよきす』においても、ぼくは登場人物の誰かに憑依して○○したい、というのは、やっぱりなかった。そしてこのシーン、第三者としてその場を目撃して、『えー、こいつらそんな事始めるの?』みたいな、テンションの下がりがありました」
fee「エリーもレオも誰とも付き合ってないんだから、自由にエロい事しても何の問題もないじゃん」
残響「わりと平行線すね」
fee「まぁいいや。僕の羨ましさ6点というのは、そこですね。ただ、このシナリオなんですけど、前半のエリーがウザい。エリーは途中からかわいくなるんだけど、途中までは厳しいです。僕がレオだったら、途中で別れちゃうと思います。だからそういう意味では羨ましくないんですけど、後半は羨ましいという事で点をつけました」
残響「どんなにエリーが好きな人でも、本編通して、どこかで一回は『この野郎』と感じると思うんですけども」
fee「まぁ、そうでしょうね」
残響「もちろん『この野郎』とプレイヤーが感じるのも含めて、エリーの魅力だとは思うんですけど、*1 ちょっと度が過ぎるシーンもありませんでした?」
fee「というか、残響さんのエリーの評価はもっと低いと予想してました」
残響「ムカつくシーンもたくさんあったんですけど、ここまで突き抜けられちゃうと一周回って、カリスマ性に見えてくるというか。恋愛対象の魅力というより、そこにいるだけで面白い女……というのと、カリスマ性と」
fee「シナリオについても話しますか。まず最初に、レオがエリーに告白をして、とりあえずのOKをもらいますよね。気まぐれみたいなやつ。その後の校内バトルロワイアル銃撃戦が意外と楽しかったです」
残響「はははw」
fee「高見広春『バトルロワイアル』のパロディではありますが、よっぴーの活躍とかもあって面白かったんですよ」
残響「タカヒロさんって、もっと露骨なパロをする印象を持ってたんですが、そうでもないんだなと思いました。いわゆるパロネタに次ぐパロネタというか、下品なB級ギャグで畳みかけてくるような人……なのかな、と。事前でのふわっとした予測では、そう思ったんですけど……そうでもなかった」
fee「僕が『つよきす』で一番笑ったシーンは、カニが乙女先輩の名前を間違って呼ぶところ。『なんだと、この、くろまめおかめ!』ってw くろまめおかめじゃねーだろwwwって言う。パロディネタに頼らなくても面白いと思います」
*1 聞かれているのに答えてないことに気づいたのでw
そうですね、レオを校門で待たせて時間潰しをしていたシーンは「氏ね」と思いましたね。
後はまぁ、別ルートでなごみをいじめるところとか。
西崎さん関連でもなんかあったような……書けば書くほど人格破綻者やな(呆)
☆2
fee「で、姫が手コキするシーンなんですが、レオが姫の事を割と理解しているんですよね」
残響「ふんふん」
fee「姫は独裁者ではなくて、独裁者に憧れているだけ、というのはまさにその通りなんですよ。彼女は、自己顕示欲と承認欲求の塊みたいな人。あの振る舞いは、承認欲求なんです」
残響「なるほど」
fee「『冷酷で、他人を手駒扱いしたり切り捨てたりできる、頭の切れる私』みたいな見栄を張ってる。本当にそういう人は、そういうのは態度に出さないで、表では優しい顔をしていていきなりパッと切るのに、エリーはいちいち言いたくなっちゃうんです」
残響「ほほう」
fee「で、『凄いでしょ、私!』ってやってしまう」
残響「ふむーん……それでようやくわかりました。feeさんの仰ってくれたことで、ようやくわかった。自分は【承認欲求】という方向性では考えてなく、こいつの根幹の人間性の言語化がうまく出来てなかった」
fee「エリーは『悪ぶっている』の」
残響「オレ様キャラなんですね」
fee「オレ様キャラというか、『オレ様キャラは格好いい』と思っている節があります。『対馬君ごとき』とか言う必要はないのに、『自分は凄いんだぞ!』と見せたいばっかりに、そういう反感を買うようなことを言ってしまう。レオがそのことを6月26日に手コキされる直前でエリーに指摘する。それで、エリーがカッチーンときて、ブチ切れての手コキという流れです。
エリーは多分、痛いところを突かれたというのと同時に、『こいつ、侮れないな!』と思ったはずなんですよ。『こいつ、意外と頭いいじゃん!』って。だからこの後、レオ君をかわいがり始めるんです」
残響「なるほど」
fee「レオは、なぜかこの時だけ鋭いんですねw で、7月の中旬くらいに姫とHして、本格的に姫がかわいくなってくる。8月の、よっぴーとのガールズトークでは、レオを好きになりつつあることを自覚しだしたと口にしています。好きになっちゃったからこそ、別れようとするんですけど」
残響「理屈はわかるんですけど、このくだり、なんか作為的に感じちゃったんですよね。自分の感情がわからなくなってしまって、それで混乱して、別れるというのはわかるんですけども。決断が良すぎるというか」
fee「んーーー。まず、『別れを決めた時点』でのエリーは、恋愛の凄さというものをわかりつつはあるけど、まだよくわかっていないんですよ」
残響「そうですね」
fee「姫は、なんかよくわからない野望みたいなものがありまして。その野望についてもっときちんと書けよ!というのが、このシナリオのマイナスポイントなのですが」
残響「マイナスですか」
fee「マイナスです。姫は、レオと野望とを天秤にかけているのに、野望の具体例が全然出てこない」
残響「はいはいはいはい。それはわかります。シナリオと、人間性の描写と言う点で、それは非常によろしくない」
fee「キリヤカンパニーを継ぐ、とか言ってるけど、それについてエリーは自分の頭で考えてるの?っていう。キリヤカンパニーを継いで、継いだ後は何をしたいの? どうしたらキリヤカンパニーを継ぐための野望に近づけるの? とかそういう事が一切ないんで」
残響「まだ、世界征服とか言っている方がわかりやすいというか」
fee「世界征服と同じレベルで、物語的に詰められてないんですよ。タカヒロが考えてない。タカヒロのせいじゃなくて、エリー自身が考えてないのかもしれない」
残響「ははははw」
fee「そういうところでシナリオの格好がつかないというところはあるんですけども。ただ、中学生とか高校生とかではあると思いますよ。たとえば『受験生で、第一志望の東大合格に向かって、頑張って勉強してたけど、彼氏ができてから成績が落ちた。彼氏の事ばかり考えちゃって、デートしまくっちゃって、もう勉強ができない。だから彼氏と別れる。私は東大に行って、憧れの職業に就くんだ』。これはありうると思います。それが一つ」
残響「はい」
fee「もう一つは、どこまで本気でエリーがレオと別れる気だったのかが読めないんですよ。エリーはガキなので、別れた後に『やっぱりもう一度付き合ってあげてもいいわよ!』と言えば、レオが戻ってくると考えている節がある。いつでも取り戻せるものをいったん捨てただけなんですよ。だからレオはものすごく落ち込んでいますが、エリカ視点で言うなら『今はちょっとやめとこー』みたいな感じで、そんな大した決断ではなかったかもしれません」
残響「エリーのことを一般人のレベルで考えていたのかもしれません。よくあるテンプレというか、ラブコメにおいてオレ様キャラがよくしがちな【自分のことがよくわからない、恋する乙女】なテンプレ行動。その範疇内で、エリーが行動してた、っていう思い込み。でも、その範疇(レベル)には、もともとエリーはいなかった、という」
fee「エリーは、『私が望めばレオは戻ってくるに決まってる』ので、安心しきっているんです。もちろん、このまま永遠に別れるつもりで切り出したんでしょうけど、いざ欲しくなったらまた取り戻せばいいや、というのはあります。それなりには悩んでいると思いますが、そういう舐めた部分が見える」
残響「そうですね」
fee「で、この後落ち込んでるレオ君によっぴーが近づいてきます。というかよっぴーを炊きつけたのは、このバカ者(エリー)なんですが。ここでよっぴーの告白を断ると本編ルートですね。で、えーとどうなるんだっけ?」
残響「ナイト君ですね。放送室の告白が筒抜けになっちゃって」
fee「そうそうそうでした。あれはなかなか良かったですね」
残響「良かったですね。ナイト(姫と騎士の主従関係、的ニュアンス)っていう言葉も良かったです」
fee「まぁ、あれだけ竜宮でHしてるんだから、Hの声も全校放送してほしかったな」
残響「はははははははww そういえば、小ネタなんですけど、あのあと、全校生徒が【レオはすげーぜ!】みたいな事を言うじゃないですか。それが小気味よかったです」
fee「全校生徒の前で告白をしちゃって、エリーにOK出させたらそりゃ【英雄】でしょ。あの声を聞けばエリーも本気でレオが好きだってことがわかるでしょうし。だから読後感は良いと思いました」
残響「ですね」
fee「キャラ5.5というのは一緒だけど」
残響「こいつ、良くも悪くもこういう奴だからなあ、という。悪感情は全然ないんですけど」
fee「乙女さんもエリーも、リアルにいたら僕、嫌ってると思うな」
残響「嫌いな奴ばっかりじゃないですかw」
fee「そうだよ、嫌いな奴ばっかりだよこのゲームw エリーには近づかないと思う。この学校にはエリーのアンチがいましたよね。僕、エリーのアンチをやってると思いますw」
残響「ははははw」
fee「学校のじゃなくて、家でするHシーンのエリーはかわいかったです」
残響「あぁ、あれは良かった。本当に」
fee「あそこ辺りからエリーはかわいくなるんです」
残響「特に良かったCGが……」
fee「じゃあ好きなCGベスト2のコーナー(?)をやりますか」
残響セレクション(1)
feeセレクション(1)
↓
(お互いのセレクション(1)は同じ画像が被った)
残響セレクション(2)
↓
feeセレクション(2)
↓
fee「あ、被った(セレクション(1))w この添い寝CGの良さも解ります。妙に母性愛を発揮してるやつ」
残響「そうそうそうそう。なんというか【強者が抱く慈愛】みたいなところもありますけど」
fee「エリー意外と(萌え的な意味で)やるやんけと思いました」
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大江山 祈(つよきす-FulllEdition- HP)キャラ紹介
☆1
fee「じゃあまず点数から行きましょう……おっ、高い! 羨ましさとエロが高い!」
残響「はいw」
fee「羨ましさの点数に関する言い訳なんですけど、率直に言って、祈先生のルートは羨ましいです。だからもっと点数を上げても良かったんですよ」
残響「はははw」
fee「ただ、そこで他ヒロインとの比較が働いちゃいまして。祈先生ルートも確かに羨ましいけど、他のルートでこれよりも羨ましいルートが幾つかあるよなぁと思って、5.5と抑え気味の点数にしました。しかし、羨ましいのは間違いないです」
残響「多分、羨ましいというのは同じポイントだと思うんですよ」
fee「祈先生のシナリオはとりわけ短いので、内容について話す事ってあまりないんですけど……」
残響「この話はシナリオ構造として、【長くできない】んですよ。祈先生の妹の死を解明するとか、そういう方向性なら長くできるでしょうけど」
fee「それじゃ違う話になっちゃいますね」
残響「面白さのポイントはそこじゃないですからね。祈ルートは、言葉の通り虚無っぽいルートというか、【柳のように受け流す】ような味わいがします。風が通り過ぎる、みたいな感触」
fee「虚無的と言えば虚無的だけど、僕はよっぴーの方に、より虚無を感じました」
残響「なるほどね。あちらは人間存在の本質が虚無の暗黒に近づいてるから(意味不明)」
fee「祈先生とレオの関係はアリだと思う」
残響「ぼくもありだと思います」
fee「祈先生って、結構レオに救われているんですよ。エンディングで、睡眠薬を飲まなくなったという描写もあって。ただSEXをして、ストレス発散するようなセックスフレンドではなく、ちゃんと癒されているんです」
残響「セックスフレンド的な話でありながら、妙に情緒的だったりしますよね。ちょっと純文学っぽいところもあります」
fee「特にエンディングがそうですね」
残響「このルートで印象に残ったCGは月夜で踊るCGと、エンディングの膝枕ですね」
残響セレクション(1)
feeセレクション(1)
↓
残響セレクション(2)
↓
feeセレクション(2)
↓
fee「僕もその辺りだなぁ。月夜で踊るCGが1位。2位は……2回目のHシーンの、バックで祈先生を突いてるやつを選びました。祈先生、最初は童貞が食べたいとか、意味がわからない事を言ってきて〜」
残響「あれは意味がわかりませんよね」
fee「そうなんですけど、2回目のHシーンでは、童貞じゃないレオ君とも楽しんでいるようで、その後も続けているようで良かったと思いました」
残響「はい」
fee「一つ聞きたいのは、このルートの祈先生って、他ルートの祈先生とは全くキャラが違うんですが、本物はどっちなの?」
残響「ふふふw これねぇw」
fee「人格が違いすぎると思うんですよ。二面性、というにも違いすぎると思う」
残響「ガードが完璧、という事なのかもしれませんが」
fee「よっぴーはまだ、他のルートでもところどころで黒さを発散しているので、よっぴールートのダークよっぴーを見ても【同一人物だな】ってわかるんですけど」
残響「確かに」
fee「祈先生はそうじゃない。普段はボケボケの女教師なのに、ルートに入った途端にミステリアス教師になってるし」
残響「ボケの一つもなくなっちゃうという」
fee「どうしちゃったの?と。そういえば、祈先生は【館長が童貞】だって暴露してたけど」
残響「だははwww あれねw」
fee「館長の童貞は奪いにいかないんですか?」
残響「あのネタは破壊力がありすぎましたねw」
fee「祈先生、フカヒレ君なんかどうですか? 美味しい童貞ですよ?」
残響「ですよと言われても、コメディリリーフはちょっと」
fee「んじゃあイガグリ君はどうですか?」
残響「コメディリリーフ第二号もちょっと……」
fee「僕、フカヒレ君は結構まともだと思っているんですけどもw」
残響「スバルが、夜のバイトをしているって話がありますよね。祈先生みたいな人を相手にしているんでしょうか」
fee「でしょうね……祈先生も顧客の一人ですか?」
残響「いやいやw」
fee「祈先生を挟んでスバルと穴兄弟になって、カニを挟んでスバルと兄弟になって……スバルとはいろんな女性を共有する付き合いになりそうだ……」
残響「そんな話じゃないでしょwww」
☆2
残響「ところで、祈先生ルートの話は好きか嫌いかで言えばどっちですか?」
fee「嫌いじゃないですよ」
残響「嫌いじゃない、ですか」
fee「好きか嫌いの二択で迫られたら困りますよw だって、そんなに感動するような話でもないし、特に出来が良い話だとも思いませんが。嫌悪感はないし、好きか嫌いかを無理に選ぶなら、【ほんのりと好き】です。こういうシナリオはありだと思います。ただ、こういうシナリオだけで6ルート出されたらクソゲーだと思います」
残響「あー、【こういうシナリオOnly】はちょっとキツいですね。ちょっとじゃないな、かなりきついな」
fee「添え物としてはいいんじゃないですか? これは褒めてはいるんですが、メインヒロインと同列の評価はしづらいです」
残響「メインではテーマを直球でズドーンとやっていますけど、こちらではそのテーマをはぐらかすような事をしていますからね」
fee「んん?(わかってない)」
残響「テーマというか、関係というか、お互いの存在をはぐらかすみたいな」
fee「え? 1対1の恋人関係云々って話?」
残響「祈先生的な生き方にレオ君が憧れていて。でもそういう生き方はあまりいいもんじゃないよ、という」
fee「レオは祈先生的な生き方には憧れていないと思うぞ」
残響「そこのところは詳しく追っていくと、結局【憧れている】って安易に口にした事自体が、祈先生からしたら、表面的なもの……しか見えていないんじゃないの?っていうところであります。……とは言うものの、でも表面的でもなんだかんだで祈先生は、【テンションに流されない】を出来ているんだから、レオからしたらリスペクトできるんじゃないかという話でもあります。嘘とか見せ掛けだけであっても、それをずーっと貫き通している人は、いずれ本物になるー、みたいな禅宗めいた話」
fee「レオ君は単に、本気を出した結果バカにされたりとか、素奈緒の時みたいな二次被害が出るのが怖いからニヒルぶっているだけで、別に【柳のように受け流す人生】に憧れているわけじゃないのでは?」
残響「自分にはできないことをやっているというのは、それだけでリスペクトできると思うんですよ」
fee「僕は、レオが祈に憧れているというよりは、自分が失敗した時はこういう末路になるんじゃないか?みたいに思っているんじゃないかと……。だから、上に見て尊敬するというよりも、守ってあげたい対象として見ている気がします。現にレオは祈先生の事を守ってあげてるよね」
残響「守ってあげてますね」
fee「こういうシナリオもあってもいいよなぁとは思いました」
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☆1
fee「残響氏の熱い要望があり、トップバッターは乙女さんになりました」
残響「はいww *1」
*1……本対談をお読みになられれば即座にお分かりになることと存じますが、残響は基本的に「姉属性」で、この「つよきす」シリーズを通して、鉄乙女さんという「お姉ちゃん」を贔屓しております。そして、このゲームを語るにあたって、残響は何の迷いもなく「乙女さん最初でお願いします」とfeeさんに依頼しました。期せずして、feeさんの側も乙女さんを最初の方にしたい、との旨。ただし、その理由は残響とは真逆で……
fee「さて、じゃあまず点数から……うーん。意外にシナリオが低いですね。もうちょっと残響さんは褒めそうな気がしてた……」
残響「乙女さんのシナリオは、【嫌い】と【大嫌い】の間ぐらいですね。特に後半に行くにしたがって。ぶっちゃけて言うと、いわゆる【鬱シナリオ】と言われているよっぴーのシナリオよりも嫌いですからね」
fee「僕の4点は、【出来が悪い】【どうでもいい】といったもので、【嫌い】という感情ではないですね。箸にも棒にもかからないというか、無関心というか……嫌いではないですw」
残響「なるほど」
fee「シナリオの話をします。乙女ルートに限らず、個別ルートは大体、【体育武道祭】、【夏休み】、【夏休み明け】とに分かれています。大まかに言えば体育武道祭あたりからカップルになって、夏休み明けでシナリオが終わる感じかな」
残響「シナリオによって、どこの部分を重点的に描くかは異なりますけどね」
fee「乙女ルートで一番面白かったのは、体育武道祭でした」
残響「ふむふむ」
fee「村田とのボクシング勝負は結構面白かったです。でも逆に言うと、一番の盛り上がりが最初に来ちゃっているというか。例外はいくらでもあるにせよ、物語の一番最後に山場を持ってくる方が、基本的にはいいと思うんですよ。このシナリオは山場が後半になくて、物語として不格好なんです。体育武道祭クラスの山場が後半にあれば、もっと評価したかもしれません。ひとまずはこんなところかな?」
残響「イベント的盛り上がりが体育武道祭だというのは同感です。で、その後は乙女さんと恋人になりますね。仮にイチャラブエロパートと呼びますが」
fee「はい」
残響「そのパートが、ぼくが乙女さんのイチャラブに求めていたものとは全然違ったんですね」
fee「うん」
残響「エロの関係性なんですが。レオ君ががっつくじゃないですか。乙女さんが、まぁそれを受け入れてあげようか、みたいな」
fee「うーん……*2 半分くらい同意」
残響「ぼくはそう見たんですけど、ぼくからしたら『馬鹿野郎!』としか言いようがないんですよ」
fee「レオにですか?」
残響「レオもそうですけど、乙女さんに対しても」
fee「乙女さんに対しても『馬鹿野郎!』なの?」
残響「更に言うなら、ライターのタカヒロさんに対しても『馬鹿野郎!』みたいなところがあります。これが鉄乙女さんなのかよ!みたいな。あるいはレオはこんな猿だったのかよ!みたいな」
fee「まぁ、レオ=猿説は否定も擁護もしませんが……」
残響「『おれの考えるつよきす』を押し付けるわけじゃないですけど、ぼくとしてはNot For Meだと」
fee「僕は……レオの猿展開は、【あり】か【なし】かと聞かれたら微妙なラインだけど……まぁ【なし】ではないかなぁ」
残響「なるほど。ぼくは【なし】だったんですね」
fee「これは、レオに対する嫌悪だけではないんですよね?」
残響「だけじゃないです。乙女さんに対する嫌悪でもあります」
fee「乙女さんも?」
残響「こういう形でレオをかわいがるんじゃないだろ!的な」
☆2
fee「乙女シナリオは、シナリオ全体を通して、レオと乙女さんがひたすら*3 パワーゲームをしてるんです。乙女さんは、【レオの上に立つこと】、年上ぶることに執心していると言っていい。レオは、基本的には乙女さんを立ててあげてるんだけど、たまにイラっとしたり、たまに暴走する。で、エロ関係ではその暴走が出てるんです。だからこれは、乙女シナリオ後半だけの問題ではないですね」
残響「はいはいはいはい」
fee「で、一見するとレオが乙女さんを強姦しまくってるようにしか見えないんだけど……」
残響「ですよねぇ」
fee「でも乙女さんは、Hをしている事自体が嫌なんじゃなくて、される側が嫌なんです。簡単に言えば、『レオがSで乙女さんがM役になるエロプレイが嫌だ』みたいな。もっと乱暴に言っちゃうと、乙女さんは騎乗位がしたいだけなんだよね」
残響「wwwはい」
fee「で、レオは他のヒロインでもそうなんですけど、無性にお尻マニアだから」
残響「ふふふふふww」
fee「レオは後ろから乙女さんのお尻をいじりたい」
残響「うーんw(困惑)」
fee「で、『乙女さーん!』って襲い掛かるんだけど、乙女さんは『犬みたいなポーズは嫌』なんですよ。『私が上で、お前が下。お姉ちゃんに全部任せておけ。私が気持ちよくしてやるぞ』という、そういうプレイがお好きなんですね。結局どっちがエゴを貫き通すかっていう、レオと乙女さんのワガママ対決みたいになっているんです。
で、僕から言わせてもらうと、これは本当にどっちもどっちで。どっちもどっちというか、エロに関してはどちらかと言うと乙女さんの肩を持ちますけど、普段の事に関しては僕の心情は完全にレオ寄りです。
『いい加減に、年上ぶるのをやめたら?』と僕は乙女さんに言いたいです」
残響「乙女さん全否定ダー」
fee「ただ、年上ぶって騎乗位大好きというのは、乙女さんのエロの型でもあって。エロゲ的にキャラは立っているとは思います」
残響「はいはいはいはい」
fee「だって、騎乗位大好きなエロゲーマーは、乙女さんに群がるわけでしょ?」
残響「wwww」
fee「乙女さんと言えばやっぱり騎乗位だよね!っていう。乙女さんがレオの上に乗りたがるのは、子供の頃からの性(さが)ですからねぇ」
残響「子供の頃のあのCGねぇw」
fee「子供の頃から、レオの上に乗るのが大好きな乙女さんだから。だから自分が乗られるのは屈辱なんですよ。それこそ、レオ=馬みたいなもんですね。自分が犬(後背位)にはなりたくないんです。……という、くっだらない話だと僕は思いました。どうでしょう」
残響「ざっくりパワーゲームとしますが。乙女さんが年上ぶりたい。レオはたまに反感を抱き、たまに歓び、たまに暴走する。この関係性は、ぼくは大好きなんですね。『姉弟だなぁ』という感じで、ぼくから見るとほほえましい。乙女さんが乙女さんであるというだけで、素晴らしい。いいものだ、と思えるんです。
ただ、恋人になってから、乙女さんは色々と受け入れる立場になるんですね。元々受け入れる人ではあるんですけれども。ポジションとして受け側というか。ちょっとそれをやりすぎなんじゃないかと」
fee「ほぉ……」
残響「乙女さんの根底に、レオを受け入れる包容力の高さがあるんですけど、恋人になってからはレオが求めるものに対して、何でも受け入れちゃうというか。レオに調教されていくというか」
fee「調教されていきますね」
残響「それが非常に歯がゆいというか、嫌だったというか。ここまで乙女さんを乙女さんとして描いてきたのだから、キャラ描写の落差として、ここから調教の方向に行くのもわかるんですけども。でも、やだなという気持ちがぼくは凄くしました。乙女さんというキャラは好きだけど、乙女さんが受けキャラとして描かれたのが凄く嫌だったんです」
fee「乙女さんは完全に調教されてはないよ?」
残響「乙女さんが受け入れている、それだけで嫌でした」
fee「受け入れてるのかな……? ちょっと受け入れる努力はしたけど……この件については僕は少し言いたくて」
残響「はい(聞きモード)」
fee「6月の頭の方で、乙女さんがレオをしごき始めて、レオが家出するイベントがありましたよね。後半の展開はあれと対になってるんですよ。ミラーです。【乙女さんが我を出しすぎて、レオが嫌になって逃げだしたけど、戻ってきて仲直り】した6月のイベントと、【今度はレオががっつきすぎて、乙女さんが嫌になって帰ろうとしたけど、仲直り】というのがセットになっている。乙女さんルートが最初から最後までパワーゲームを書いている、と言ったのはそういう事です」
残響「はい」
fee「で、僕としてはレオの方にふがいなさを感じます。こういう事を言うと怒られそうだけど……猿すぎるのは論外としても。恋人になったら、たまには騎乗位以外の体位でエロしたくなるし、毎日のようにHしたくなる気持ちもわかるんですよ。だから、レオの気持ちは一応はわかる。でも、乙女さんがレオを鍛えたがる気持ちは理解できません」
残響「はぁ」
fee「僕はあの、乙女さんの押しつけがましさっていうの、ほんっとうに嫌いで。あの喧嘩の後、レオは反省して、乙女さんを立てて騎乗位してるんですよ。でも、6月のあの一件の後も乙女さんがレオをしごくのは全然やめてないんですよね。
乙女さんっていうのは、全然自分を変えられない人だと思ってます。自分を変えられないし、変える気もあまりない。僕から見たら、レオの方が偉いですよ。レオは順応してますからね。調教というなら、乙女さんにレオが調教されている事こそ、僕は歯がゆい」
残響「はぁぁ」
fee「レオはずっと、乙女さんに調教されてるんですよ。エロという意味ではなくて、精神的にね。僕は読んでいて相当苛々しました。
で、恋人になるとレオが急に乙女さんを調教しだす。交互に調教する調教姉弟。だから……なんというか、どっちもどっち? 僕から見たら、もうちょっとお互い譲れねーのかなって思うし、この場合、より譲るべき部分が大きいのは乙女さん」
残響「ふむ」
fee「たとえば毎日おにぎりを食わせるとか。ないよ。ハッキリ、ない」
残響「はははw ないすか。ぼくからしたら、アレはひとつの不器用・堅物系の【様式美】なんですが」
fee「勉強やってるか? っていうチェックぐらいはいいとしても、鍛錬に連れて行くとか、ありえないよ。カニとフカヒレが上に遊びに来てるのに、監視に来るのも、ありえない。どれだけ息苦しいんすか。自分がレオの立場だったら発狂しますよ。
乙女さんファンに怒られちゃいそうですが、僕から見ると『勘弁してほしいな』って人ですね。
なぜキャラクターが4.5点なのかというと、僕の好き嫌いだけでつけるなら3点です。でも『つよきす』という作品において乙女さんというキャラクターは必要不可欠だし、キャラとしてちゃんと立っているので、大負けに負けて4.5点をつけましたけど。ヒロインとして、とか、恋人にしたい度でいうなら2点ですね。だから羨ましい度が2点なんです」
残響「これ以上続けると、乙女さんアンチVS乙女さん信者の激突になっちゃいそうで……。まぁとにかく、feeさんが乙女さんを嫌がる理由は解りますw
かなりしょうがない平行線なんですよね。だって、【乙女さんが乙女さんである限り大好きだ】というぼくの領域には、feeさんは来られないわけじゃないですか」
fee「だって、乙女さんが乙女さんである限り嫌いですからね……」
残響「ですよね。そこで決定的な溝がw」
fee「緊急時には頼りになりそうだけど。乙女さんは邪悪な人じゃないんだけど、ある意味邪悪な人よりも性質が悪いっていうか……。正しさを背景に相手を縛る感じがどうも……」
残響「【正義すぎる】ところはあるんですよね」
fee「しかもマウント取ってくるし……」
残響「乙女さんは融通の利かない堅物ですけど、弟にだけは目をかける。弟にだけは甘いというか。そこが良いと思うんです」
fee「そういえば、エロの点数が高いですね」
残響「乙女さんが調教されているのは嫌いだったんですけど、乙女さんが流されて、少しずつ乙女さんの自我が溶けていくところは、エロいと思ってしまいました(どうしようもない手のひら返し)」
fee「要は、乙女さんが悪堕ちしちゃったって話でしょ? 悪堕ちする前に逃げちゃったけど」
残響「いやまぁ、完堕ちされてしまっても困るんですけどw」
☆3
fee「ここまでの流れでうまく触れられなかったんですけど、物語の中盤にも少し触れていいですか?」
残響「はい」
fee「西崎さんとの三角関係」
残響「これなぁ……」
fee「西崎さんというキャラは、乙女さんルートでも三角関係の片割れを務めますし、他のルートでも頑張るんですよ」
残響「そうですね」
fee「頑張るのに、なぜか最初からレオの眼中にない」
残響「報われませんよねぇ」
fee「報われないし、立ち位置的にもよくわからない。『2学期』や『3学期』になると、レオとの絡みはほぼなくなって、A組で楽しくやってます。そっちの方が自然だったというか……タカヒロは西崎さんに何をさせたかったんでしょう?」
残響「当て馬的な……」
fee「そう、当て馬的な。率直に申しまして、僕は乙女さんよりも西崎さんの方が女の子として好みなんですが……選択肢を作らないのなら、三角関係なんて書くなよと思ってしまいます……」
残響「当て馬として、ライターに『使われた』って感じですよね」
fee「しかも、レオは迷ってもいないんですよ。三角関係の面白さというのは、魅力的な異性2人に挟まれて、心が揺れる、そこがいいと思うんです。しかしこのルートでは、プレイヤーの僕は西崎さんを選びたいのに、レオは勝手に乙女さんを選びに行っちゃう。プレイヤーである僕の気持ちと、レオ君の気持ちが完全にズレているんですね。
西崎さんルートを1ヒロイン分ちゃんと作る必要はありませんが、エロシーンを1つくらい入れて、30分くらいのボリュームで、ミニシナリオを作ってくれてもいいのにと思いました。これじゃ乙女さんが、レオへの気持ちに気づくキッカケとして、いいように使われただけじゃないですか」
残響「ですね。……乙女さんとレオが、恋人になる道筋というのが作りにくいのは事実だと思うんですよ。レオが西崎さんを好きにならない理由について、仮説をちょっと話しますけど」
fee「どうぞ」
残響「レオが誰かを好きになるメカニズムというのは、レオがいかに相手をリスペクトできるかにあると思うんです。相手を尊敬できて初めて恋をすると言いますか。エリーや祈先生が特にそうですが、これはなごみやカニ相手にしたって同じです。そう考えると、西崎さんにはそういったリスペクトすべき部分が見えない……少なくともレオからは見えない。だから、レオは西崎さんを恋愛対象として見ないのは当然かなと思ったんです」
fee「よっぴーにリスペクトできる部分なんてあるの?」
残響「それは言葉にするのが非常に難しいんですけど、よっぴーにもあります *4」
fee「あるのか。そっか。僕、よっぴーには見つからなかったんですよね。確かに残響さんの言いたい事は解ります。まぁそういう意味でも『つよきす』というか、レオは【強い女の子が好き】なんですね。乙女さんは強さの塊だし。西崎さんはカメラキチガイだし、良いところはあると思うんだけどなぁ」
残響「尊敬というより、愛でる対象になっちゃってるんだと思います」
fee「なるほどなぁ……後、雷が怖かったっていうイベントは、なんだったんですか?」
残響「唐突でしたね」
fee「何か物語的に役に立ったの?」
残響「ある種のテンプレというか」
fee「割とくだらなかったと思っちゃうんですよ」
残響「……やりたい事はわかるんですけど」
fee「僕はやりたい事もよくわからないっす」
残響「ある種の様式美的な……」
fee「というのは?」
残響「堅物強キャラの意外な弱点を再発見」
fee「乙女さんは元々弱点がありすぎると思うけど……」
残響「ははは」
fee「料理できないし、電化製品使えないし、自分を曲げないし、適応能力もないし、弱点だらけですよ。今更弱点再発見とか言われても……」
残響「腕っぷし1本でやっていく、みたいな」
fee「そう、腕っぷし1本でやってるんですよ。まぁ腕っぷしがドラゴンボールみたいな人だからしょうがないけど。じゃあ最後に、好きなCGの話でもしますか」
残響セレクション
↓
feeセレクション
↓
fee「これかぁ、渋いところが来たなあ」
残響「ぼくもfeeさんが選んだのが2位ですわ。そしてこの釣りシーンを1位に持ってきたのは、この姉弟の【日常】の象徴なんですね。この姉弟は、男女の関係(=性愛・官能的な関係性)として考えるとしっくりこなくて。幼いころの姉弟関係をそのままやってるように思えるんです。もちろん昔みたいにいつもレオの背に馬乗りしているわけではないにしてもw
この二人が、今よりも少し大人になったら性愛・官能性よりも、こういう落ち着いた遊び(釣り)なんかして、楽しげにしているんじゃないかなぁと。そこがこの姉弟のすごく好きなところなんです。そういう、どこかほっとする姉弟の日常性を感じるCGだと思いました」
fee「悪いとは全く思わないけど、枯れた感想が来たなぁ……。もっと、乙女さんの裸に興奮しました!とか言いましょうよw というわけでエロシーンからも1枚……と思ったけど、どれもピンと来ない……」
残響「じゃあやめましょうw ピンと来ないものを選んでもしょうがないw」
fee「ですよねー」
残響「feeさんが乙女さんを低評価するのは読めていましたが……乙女さん、【いらない子】じゃありませんよね?」
fee「言うまでもなく、乙女さんあっての『つよきす』ですよ。この作品に【いらない子】というのは*5 そもそもいないと思いますが、中でもカニ、スバル、フカヒレ、乙女、エリーの5人は、『つよきす』の中核を支えるキャラクターだと思います。自分が苦手なキャラだというそれだけで、作品にとって不要だなんて僕は言いませんよw」
残響「『つよきす』にとって必要なキャラだと言っていただけて良かったです。そこはわりとほっとしています」
*2〜3
この後で話していますが、僕には乙女さんがレオを受け入れてあげているようには見えません(あるいは、受け入れが足りないように見えています)。
「パワーゲーム(主導権争い)」が描かれているとここでは話しましたが、僕としては『(譲れない部分はあるにせよ)お互いがお互いに歩み寄る』物語を見たかったというのもあって評価が低いです。
*4……よっぴーの記事にて言及します。お楽しみに。
*5
まぁイガグリ君はいなくても問題ない気はするけど(別にイガグリ君が嫌いなわけではないよ!)
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